【更新情報】2019年7月
今回紹介する墓ノ木(はかのき)自然公園キャンプ場は、富山県入善町(にゅうぜんまち)の自然公園を利用した無料のキャンプ場です。
管理は入善町がしており、利用にあたっては、事前予約も現地での申し込みも一切不要。
ただし、10名以上の団体による使用、または個人で5日以上連続で使用する場合は、入善町役場へ連絡して許可を受けてください。
墓ノ木自然公園は、黒部川の河川敷に位置する緑豊かな公園で、小川が周囲をめぐらし、水遊びや釣りなど自然にふれあいながらキャンプを楽しめます。
周辺一帯は、野鳥の宝庫として知られ、オオルリやツグミ、キビタキなどの野鳥や色鮮やかなカワセミやヤマセミのほか、ノスリ、ハヤブサ、チョウゲンボウなどの猛きん類も見ることができます。
とくに、4月中旬から5月下旬にかけては、北の大地に帰る冬鳥と南の島から渡ってきた夏鳥が交錯しており、バードウォッチングの絶好のポイントになってるんですよ~
墓ノ木自然公園は、約22haとかなり大きい面積(ユニバーサルスタジオジャパンの半分くらい)を誇り、園内にはアキグミやコゴメヤナギ、ヌルデなどが自生しているほか、ヤマハンノキ、ヒメヤマシャブリ、リョーブ、フデリンドウなど山林の植物も見られます。
自然の中を散策したり、バードウォッチングをしたり、キャンプをしたり、バーベキューをしたり、思い思いのスタイルで豊かな自然にふれあうことができる、めちゃよさげな公園ですね、ここ。
炊事場やトイレは1か所だけでなく、分散して設置されてるし、ベンチやテーブル、バーベキュー用のU字溝まで用意してあって、設備はとても無料のキャンプ場とは思えないほどの充実ぶり。
早朝、夜間であっても出入りが自由なんで、時間を気にせず利用できますから、バイクなどソロキャンパーから車中泊での利用、小さなお子さん連れのファミリーキャンプまで、どんな方にもおススメのキャンプ場ですよ~
人間って、目で見た文字を頭の中で音声に変換してから意味を理解してるんだって。
なので、目で見るより音で聞いた方が、スムーズに頭の中に入るとか。
この記事のyoutube版も作ったので、よろしければ見てくださいね~
墓ノ木自然公園までのルート
墓ノ木自然公園がある入善町は、富山県の北東部に位置する日本海に面する町です。
一級河川黒部川(くろべがわ:富山県と長野県の境、北アルプスの鷲羽岳(わしばだけ)に源を発し、北へと流れる川)によって作られた広大な扇状地にあります。
黒部川扇状地(くろべがわせんじょうち)は、地下水が豊富で多くの湧水があり、入善町はお隣の黒部市と並んで水の郷百選に選定された名水の郷でも知られています。
町の特産品は、チューリップとスイカとお米。
チューリップは、昭和58年に町の花として制定されています。
球根の出荷は年間約1,300万球で、全国を代表する産地なんですね~
スイカは、入善ジャンボ西瓜と言って、楕円形をしたユニークな形と重さ20kg以上にもなる日本一の大きさが特徴で、毎年、皇室にも献上されています。
お米は、入善米コシヒカリです。
広大で肥沃な扇状地が育んだ水分と粒の品質が均一化しているのが特徴。
光沢のあるご飯からは、ほのかな甘味と粘りが口一杯に広がります。
さて、墓ノ木自然公園は、入善町の中心地から南に約9.7km、車で17分くらい。
最寄りの北陸自動車道「入善PA」併設のスマートICからだと、車で10分程度。
市街地から近くて、交通のアクセスもいいし、スーパーマーケットや温泉施設なども付近にあり、と~っても便利な場所にあります。
キャンプ場が市街地から近いと、買い出しや入浴、給油がラクラクできるんで、ホント、ありがたい。
道路は平坦でまっすぐだし、交通量も少なめだから、すっごく走りやすいですよ~
墓ノ木自然公園キャンプ場を紹介するよ
墓ノ木自然公園キャンプ場は、入善町を形作る扇状地の扇頂付近に位置する自然公園内にあります。
黒部渓谷の入口という地理的条件やたくさんの雑木林が残るという多様性が重なって、全国でも有数の野鳥の楽園になっています。
3月から5月にかけての春の渡りの時期は、なんと100種類もの野鳥が観測できるそう。
鳥の声を聞きながら、のどかな一日を過ごせるキャンプ場です。
墓ノ木自然公園キャンプ場までの道順について
墓ノ木自然公園キャンプ場へは、入善町を通る主要国道の国道8号線から黒部川に沿って地方道を南下します。
とくにこれといった目印になるような大きな道路はありませんが、ナビゲーションシステムで「墓ノ木自然公園」を検索すれば、迷うことなく案内してくれるはず。
途中の道路にも案内板があります。
ただ、墓ノ木自然公園はハンパなく広いため、公園付近まではすぐたどり着けるんですが、キャンプ場入口がどこかちょっと迷うかも。
墓ノ木自然公園入口近くにある水神社から、河川敷に沿って右折します。
すぐ左に曲がる小道がありますから、そこを曲がれば墓ノ木自然公園に到着です。
写真左側の林がぜ~んぶ公園の敷地なんですよ~
墓ノ木自然公園入口です。
キャンプ場は写真の右手になりますので、そのまま進みましょう。
墓ノ木自然公園の全体図です。
広大な敷地のため、テントサイトが3つに分かれています。
あとで詳しく紹介しますが、第3キャンプ場は整備されていない荒れ地のため、実質キャンプ場として利用可能なのは、第1と第2キャンプ場だけです。
ここが、第2キャンプ場の西側にある駐車場です。
アスファルト舗装され、普通車だと40台くらいが駐車可能な広さ。
駐車場はここ1か所だけなので、テントサイトまでちょ~っと遠いなあって感じるかもしれませんが大丈夫。
墓ノ木自然公園キャンプ場は、園内の道路を通ってテントサイト直近まで車の乗り入れが可能なので、荷物の搬送はラクラクできちゃいます。
キャンプ場利用にあたっての注意事項がこちら。
焚火は直火禁止、ゴミは基本持ち帰り。
それにしても、「とれるのは写真だけ、残せるのは思い出だけ」って、めっちゃいいキャッチフレーズですね~
ほかの無料キャンプ場にも、マナー向上を促すために広めたいですね~
第1キャンプ場のテントサイトについて
テントサイトは案内図上では第1から第3まで分かれています。
ただし、第3キャンプ場は、第1キャンプ場と第2キャンプ場の間にある、バイクも通れないほど細い橋を渡った先にあるし、草木が伸びる新緑の時期は荒れ放題でキャンプができる状態ではないので、今回は省きますね。
こちらが第1キャンプ場。
園内の道路を挟んで右側がテントサイト、左側に簡易トイレがあります。
道路をまっすぐ先に進むと、先ほど紹介した駐車場と第2キャンプ場です。
第1キャンプ場は、面積が第2キャンプ場の3分の1ほどしかなく、こじんまりとまとまっている感じ。
園内を流れる小川沿いに炊事場があり、その周りにはテーブルやベンチ、バーベキュー用のU字溝が設置されています。
第1キャンプ場なら、この炊事場周辺にテントを張ると、便利でいいんじゃないかなって思います。
ただし、墓ノ木自然公園キャンプ内の地面はかなり固く、アルミのペグは通らないくらいです。
さらに大きい石がゴロゴロ落ちていたり、凸凹が多かったりして、テントを張れる場所は限られちゃうのが、ちょっと残念なところ。
また、テントサイト内に電灯はなく、夜間は真っ暗になりますから、照明器具は必須です。
スマホの電波は、ドコモ4GMAXで、バリバリ入ります。
園内には黒部川の支流が流れ、水遊びを楽しめます。
また、黒部川周辺では、あゆ、かじか、イワナ、ヤマメ、さくらますなどの釣ることもできます。
遊漁料は1500円くらいからで、承認証は入善町や黒部市の釣具店、コンビニエンスストアで取り扱っています。
詳しくは、黒部川内水面漁業協同組合の公式サイトで確認してくださいね~
第1キャンプ場の炊事場について
第1キャンプ場の北側、園内を流れる小川沿いに炊事場があります。
炊事場は屋根付き、電灯なし。
まわりには、コンクリート製のかまどやテーブルが設置してあります。
かまどは、朽ち果てていて、今ではほとんど使われていないんじゃないかなあ。
U字溝を利用したり、自前の焚火台を利用している方がほとんどだと思います。
炊事場はコンクリート製の立派なシンクにオートストップ式の蛇口が左右3つずつ。
上水道なので、そのまま飲むことができます。
第1キャンプ場のトイレについて
第1キャンプ場テントサイトの道路向かい側に男女兼用の簡易トイレが2つあります。
墓ノ木自然公園キャンプ場のトイレはすべてこれ。
一見汚そうに見えますが、中はちゃんと掃除されてますからご安心を。
大便用は簡易水洗式。トイレットペーパーはちゃんとありました。
外見から思うほど中は汚くありません。
洗面台もありますが、ここの水は飲めません。
どうやら、この場所を小便用と勘違いして用を足してしまう男性の方がいるみたいですね。
「ここはトイレではありません」ので気をつけましょう。
また、簡易トイレには電灯がないため、夜間トイレに行くときは照明器具を忘れずに。
なお、墓ノ木自然公園は1年を通して解放されていますが、簡易トイレは12月から3月までの間は閉鎖され、使用できません。
第2キャンプ場のテントサイトについて
第2キャンプ場は、小川を挟んだ西側です。
第1、第2キャンプ場とも、小川のせせらぎがとても心地よく聞こえてきて、と~っても癒されるんですが、反面、水辺の周りにはたくさんの蚊が発生しています。
どうしても、水辺のキャンプ場は虫に悩まされるのが宿命みたいなもんですよね(笑)
とくに夏場は、ハッカ油などの虫よけは持って行った方がいいと思います。
第2キャンプ場の面積は、第1キャンプ場のほぼ3倍と、めっちゃ広く、サイト内にたくさんの木々が植えられています。
木陰も多く、真夏にキャンプをするときは、日よけになってくれるでしょう。
作りは第1キャンプ場と同じく、固い地面に芝生のフリーサイトで、凸凹が多く、平坦な場所を探すのが大変です。
電灯はまったくなく、東屋など悪天候時に避難する場所もないので、大雨が予想されるときは、注意が必要です。
これだけ地面が固いと、雨が降ったときはすぐにはしみこまないと思うので、かなりの場所に水たまりができそう。
新緑の季節だったため、芝生も伸びておりました。
墓ノ木自然公園キャンプ場の清らかな小川の流れと、緑に囲まれた景観はすっごく気に入ったんですが、なにしろ地面が固く、石がゴロゴロしてる!
平坦な場所を選べればいいけど、混雑時には、そうそう贅沢も言ってられませんからねぇ。
快適に寝るにはエアーマットやコットが必要になると思います。
ボクは携帯性を重視してエアーマット派なんですが、最近はバイクに積めそうなコットもあるようだし、値段もけっこう安いし、ちょっと惹かれますね(笑)
第2キャンプ場の炊事場トイレについて
第2キャンプ場の炊事場は、第1キャンプ場と道路向かいの北東側に1か所。
第2キャンプ場の北西端に1か所の合計2か所にあります。
いずれも第1キャンプ場にある炊事場と同じ作りで、屋根付きの施設にコンクリート製のシンクと蛇口が6つ。
水はそのまま飲むことができます。
炊事場の近くには、コンクリート製のテーブルや調理台などが設置してあります。
トイレは、第1キャンプ場にある簡易トイレと同じものが、南側の駐車場に1か所、西奥に1か所の合計2か所です。
ゴミ捨て場について
墓ノ木自然公園キャンプ場は、ゴミは基本持ち帰りです。
ですが、園内のトイレわきには、ゴミ集積場が設けられているんです。
公園とはいえ、無料のキャンプ場の中にゴミ捨て場があるなんて珍しい。
今どき、どこの自治体でもごみ処理には多額の予算をかけてますからね~
ホント、普通に考えてありえないくらい。
ただし、なんでもかんでも捨てていいわけじゃありません。
ゴミは燃やせるごみと燃やせないごみに分けて、町内のスーパーマーケットなどで売っている町指定のゴミ袋に入れてから、捨ててください。
「旅行者なんだから、コンビニ袋でいいじゃん」とかは絶対ダメ。
町がゴミ捨てにルールを設けているなら、たとえ一時の利用者でも守るべきだと思いますよ~
ゴミに関する詳しいことは、入善町の公式サイトで確認してくださいね~
墓ノ木自然公園キャンプ場データ
墓ノ木自然公園キャンプ場は、雄大な立山連峰を背に自然とのふれあいを生かした公園内にあるキャンプ場で、他県からのキャンパーだけでなく、地元方々の散策やデイキャンプなどで賑わっています。
公園一帯は、野鳥の宝庫として知られ、とくに、4月中旬から5月下旬にかけては、冬の渡り鳥と夏の渡り鳥が交錯し、100種類もの野鳥が観測できます。
豊かな自然に囲まれた環境にありながら、町の中心市街地から車で約17分程度と交通のアクセスも悪くありません。
付近にはスーパーマーケットやコンビニエンスストア、日帰り温泉施設がありますので、利便性のとってもいいキャンプ場だと思います。
キャンプ場の広い敷地の中には、炊事場やトイレが分散して設置されていますし、ゴミ集積場も用意されているので、ソロツーリングキャンプから家族連れのデイキャンプまで、幅広い層におススメできますね~
水辺が多いため、蚊などが発生しやすいことと、夜間の電灯類がないことなどマイナスな面もありますが、差し引いてあまりあるほど魅力のある環境だと思います。
日常の喧騒から離れ、鳥の声に耳を傾けながら、澄んだ空気ときれいな水で、のどかな時間を過ごしてみませんか~
名称 | 墓ノ木自然公園キャンプ場 |
かな | はかのきしぜんこうえんきゃんぷじょう |
住所 | 富山県下新川郡入善町墓ノ木地先 |
連絡先 | 入善町役場 住まい・まちづくり課住宅・公園係(電話番号:0765-72-3837) |
管理者 | 入善町 |
営業期間 | 公園は通年利用可能(12月から3月までは仮設トイレ等の使用不可)
10名以上の団体による使用、または個人で5日以上連続で使用する場合のみ要連絡 |
料金 | 無料 |
ジャンル | 芝生フリーサイト |
施設 | テントサイト、炊事場、簡易トイレ、駐車場など |
備考 | ゴミ持ち帰り、直火禁止 |
周辺施設の紹介
キャンプ地でのお楽しみの一つが、その土地の温泉に入ることだと思うんですよ。
墓ノ木自然公園キャンプ場から東に約2.6km、車でわずか5分の場所に黒部川明日温泉元湯「バーデン明日(あけび)」さんがあります。
車で5分とか、目と鼻の先レベルで近い!
距離2.6kmとか、なんなら徒歩でも行けるっしょ。
しかも、明日温泉は、バーデン明日さんが湯元の温泉。
立山連峰の雪解け水を地下の水脈に取り込み、昼夜なく湧き出す湯量はハンパなく豊富だから、効能成分をたっぷり含んだ源泉をそのままぜいたくにも掛け流しています。
日帰り温泉の利用時間は、午前10:00〜午後9:00(受付午後8:00まで)。
利用料金は、大人(中学生以上)520円、小人料金(3歳以上)400円と、かなりリーズナブル。
夜遅くまでやっていて、お安いお値段で、源泉かけ流しとか、ゼッタイ行くしかないって(笑)
バーデン明日さんのお風呂は、四季折々の景色を眺めながら開放感と情緒に満ちた湯浴みが楽しめる庭園露天風呂のほか、内風呂には泡風呂、寝湯、打たせ湯、そしてサウナと多彩な浴槽があります。
泉質は、ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉で、源泉温度は46.2度。
お湯の見た目は無色透明なんだけど、湯につかると、とろりとした肌ざわりがあります。
「天然の化粧水」とも呼ばれるほど美肌効果が高く、湯あがりはお肌がしっとりなめらかになるそうですよ。
新潟県糸魚川市にある温泉、ホワイトクリフさんと同じような泉質ですね~
ホワイトクリフさんのお湯も、肌に優しい「美人の湯」なんて言われてますし。
効能としては、疲労回復や神経痛、関節痛、慢性消化器病、慢性皮膚病、慢性婦人病などに効果があるとのこと。
バーデン明日さんは、温泉だけでなく、レストランや宿泊施設も併設しております。
墓ノ木自然公園の近くだから山間の温泉施設ではありますが、入善町は日本海にも面してますからね。
天然のいけすと呼ばれる富山湾までわずか20分しかかかりません。
そのため、バーデン明日さんでは、ぶりやほたるいか、紅ずわいがに、白えび、ばい貝などなど、新鮮な海の幸も楽しむことができます。
お酒の好きな方は、黒部川の名水で仕込んだ地酒も用意されているので、キャンプ抜きにしても一度は行ってみたい温泉施設ですね~