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【レビュー】冬のキャンプの必需品。ハクキンカイロの使い方

投稿日:2019-01-21 更新日:

こんにちは。motocampers.net(モトキャンパーズ)管理人の晴れろGO!こと、ハレロゴです。

最近のクロージング(衣類)は、高機能素材をふんだんに使ってますから、冬でもあまり寒さを感じなくなってきました。

ボクが持っているパタゴニアのR1とかR2、モンベルのジオラインなんかがそうですね。

グローブ(手袋)だって、優れた防風性と高い透湿性を組み合わせた素材で作られ、あたたかいのにぜんぜんムレません。

ホント、冬でも気兼ねなくアウトドアを楽しむことができるようになりました。

でも、どんなにあたたかいクロージングでも、冷えた状態からすぐにカラダをあたためることはできません。

基本、自分の体温を利用しているからです。

たとえば、指先がめっちゃ冷たいとき、すぐにでもあたためたいときは、お湯を沸かすとか火に近づけるとかするしかないってこと。

だけど、それって道具が必要だし、手軽にできるとはいいがたい。

んじゃあ、何かいいものがあるかっていうと、ありますねぇ。

それが、こちら。

ハクキンカイロ株式会社ハクキンカイロです。

いわゆる使い捨てカイロでもいいんですけど、ツーリングやキャンプ、登山などのアウトドアを想定した場合、ハクキンカイロのほうが絶対おススメ

比べるのも失礼なくらい性能が桁違い。

まさに、カイロの王様なんですよ、ハクキンカイロは。

ってなわけで、今日は、ボクが実際に使っているハクキンカイロの仕組みや使い方などを紹介しますね。

ハクキンカイロってなに?

ハクキンカイロは、現ハクキンカイロ株式会社の創業者の的場仁市さんが、1923年(大正12年)に「ハクキンカイロ(白金懐炉)」という名称で発売した商品です。

大正12年ですよ?すごくない?

そこからず~っと販売されているロングセラー商品。

戦地でも使われたし、南極観測隊の常備品にもなった。

太平洋戦争中の物資統制下にあっても「国民の健康維持に不可欠な保健用品」として製造継続を許可されたというスゴイ商品なんです。

近年、手軽な使い捨てカイロに活躍の場を取られちゃった感はあったんですけど、ここ数年、アウトドアブームに乗って人気が再燃しています。

名前にあるハクキンとは白金、つまり、プラチナのことです。

ハクキンカイロは、プラチナの触媒作用を利用して気化したベンジンをゆっくりと酸化発熱させることであたたかさを持続させているので、この名がつけられました。

ハクキンカイロの発熱の仕組み

ハクキンカイロがあたたかくなる仕組みは、こんな感じ。

燃料となるベンジン(炭化水素)が本体タンクから気化します。

その気化ガスをプラチナ触媒ところで酸化させると、炭酸ガスと水に分解されるんですが、そのときの燃焼熱を利用してあたたかくなるってワケ。

微粒子のプラチナは、自己体積の100倍以上の酸素を吸着させる力があって、しかも吸着した酸素はと~っても酸化しやすい状態なんですね。

触媒を用いないと、25ccのベンジンは、わずか数分で燃え尽きてしまいます。

ところが、プラチナ触媒を用いると、24時間もあたたかさを持続させることができるんです。

通常のベンジンの燃焼に必要な温度は700~800℃ですが、プラチナ触媒を用いると、130℃~350℃という低温で炭酸ガスと水に酸化分解させることができちゃう。

低温での燃焼ですから窒素酸化物も発生しません。

まあ、ちょっと科学的に説明すると難しいかもしれないですけど、カイロの中でベンジンに火がついてガンガン燃えて熱くなってるんじゃなくて、気化するベンジンが酸素と結びついて低温でじわじわあたたまってるってことです。

ハクキンカイロと使い捨てカイロの違い

ハクキンカイロは、真鍮(しんちゅう)製のボディにプラチナ触媒の組み合わせですから、けっして作りが簡単とも言えませんし、本体だけでも3500円近くしますから安いとも言えないでしょう。

燃料のベンジンを入れ、着火してはじめてあたたかくなりはじめますから、子どもでも簡単に使えるとも言い難い。

 

対する使い捨てカイロは、鉄粉の酸化作用(発熱)を利用してあたたかくなります。

作りが簡単で、原材料が安く、使い方が簡単なため、またたく間に普及しましたね。

「な~んだ、使い捨てカイロの圧勝じゃん」と思ったあなた、ちょっと待ってください。

たしかに、現在の普及の度合いが示すように、使い捨てカイロの使い勝手の良さはハクキンカイロの上を行きますが、冬のアウトドアやウィンタースポーツといった目線で見ると、ハクキンカイロは負けてませんよ。

まず、熱量がハンパない

なんと、一般的な使い捨てカイロの約13倍もある。

13倍ですよ?使い捨てカイロ13個集めてやっとハクキンカイロ1個分。

ハンパないよね。

それに、使い捨てカイロって、あまりにも外気温が低いとぜんぜんあたたかくならないんですよ。

ハクキンカイロは違いますよ。本体は布製の袋などに入れないと、熱くて持てない。

そのくらいあたたかくなります。

次に、持続性がすごい

使い捨てカイロだと、だいたい12~14時間がふつう。

小さいモノだと5~6時間くらいかな。

ハクキンカイロは、たった25ccのべンジンで最大約24時間持続します。

しかも、発熱温度は一定。

だいたい50度くらいまで一気に温度が上がって、あとは燃料が切れるまでずっと一定の温度を保ってるの。

なので、冬の野外レジャーなんかでは、めちゃくちゃ威力を発揮します。

ホント、単純な燃費計算なんだけど、ハクキンカイロ用のベンジンは500mlで700円くらいなんで、25ccあたり35円で24時間。

使い捨てカイロは30個で600円くらいなので、2個40円で24時間。

ハクキンカイロの本体の値段と部品交換を一切考えなければ、けっしてコストが悪いわけじゃないですよ。

いや、むしろ13倍の熱量なんだから、めちゃ安いんじゃね?

ハクキンカイロの使い方

ボクの持っているハクキンカイロは、スタンダードなライター・マッチ点火タイプ。

サイズは、68×101×15(mm)。

カイロ本体に、給油用カップ、袋、説明書がついて定価3,780円(税込)です。

キャンプやツーリングなどに行くときは、ベンジンを小分けにして、着火用のトーチをいっしょに持って行きます。

 

ちなみに、本体をiPhone5Sと比較すると、こんな感じ。

真鍮製のメタルボディがすっげぇかっこういいでしょ。

すぐに指紋がついちゃうので、「はぁ~ふきふき」ってやってから撮りました(笑)

 

ハクキンカイロを使うには、まず、本体のフタを外します。

 

次に火口も外します。

火口は、ガラス繊維にプラチナの微粒子を担持させて触媒にしています。

 

タンクの中には、ベンジンを染み込ませる圧縮脱脂綿が入っています。

このスタンダードモデルは、一度に注入できるベンジンの量は25ccです。

長時間使おうとして限界容量以上のベンジンを入れてしまうと、漏れてきたベンジンで火口が湿ってしまい、反応が起きなくなるので入れすぎには注意しましょう。

 

こちらが給油用のカップ

これを火口を外したタンクにのせて「漏斗(ろうと)」のように使います。

およそ半分の位置にある目盛りが見えますか?

半分の目盛りまでベンジンを注ぐと6.25cc、これで発熱が6時間持続します。

カップ1杯で12.5cc。約12時間の発熱。

24時間使うためには、カップ2杯分のベンジンを入れるってことですね。

ちなみに、カップの下についている部品は、栓の役目をしていて、カップと平行なこの状態だとベンジンはタンク内に入りません。

 

タンクに栓がしてある状態のカップを乗せ、ベンジンを注ぎます。

タンクは自立しないので、しっかり支えてくださいね。

 

必要量のベンジンを注いだら、カップを90度ひねると、す~っとベンジンがタンク内に吸い込まれていきます。

燃料をこぼしちゃった場合、すぐにふき取りましょう。

そのままにしておくと着火時にぼわっと燃えちゃう危険があります。

あとは、さっきも書きましたように入れすぎると反応が起きないので、ベンジンを入れすぎたときや前回使った時の残りが入っているようなときは、脱脂綿を押して余分なベンジンを絞り出すといいかも。

 

ベンジンを入れ終わったら、火口を取り付けて、ライターやマッチなどで火口のプラチナ触媒に熱を加えます

ここで間違えてはいけないのが、火口を燃やすんじゃないってこと。

ハクキンカイロの仕組みで説明したように、ベンジンを火で燃やしてるんじゃないですからね。

気化したベンジンが酸化分解するために必要な130度~の温度までプラチナ触媒をあたためているだけなんですよ。

つい、一般的な燃焼のイメージで、火をつける感覚になりがちですが、あぶりすぎはNG。

本体をさかさまにするのもダメ。

どちらもススがついて火口の寿命が短くなります。

少し話した位置からだいたい3秒くらい火にかざしてやればOK。

ターボライターやバーナー型が使いやすいのでおススメです。

 

火が出て燃えるわけじゃないんで、反応がはじまったかどうかわかりづらいんですが、すぐに火口が熱を持つのでそれで確認してください。

あとはフタをして、袋に入れて使います。

出しっぱなしだと、酸素がどんどん入り込んできてガンガン化学反応を起こして、めちゃくちゃ熱くなりますよ。

袋に入れるのは、本体の保護ではなくて、酸素の量を調節して化学反応を抑えるのが目的なんです。

使い捨てカイロみたいなやわな熱量とは桁が違うんで、気をつけてください。

もし、あなたが南極のような氷点下50度以下になる場所で使うのでしたら、袋から出してもいいかもしれませんけどね(笑)

 

次のページでは、ハクキンカイロに関するよくある疑問に答えるよ



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