【更新情報】2022年7月
今回紹介する東大沼(ひがしおおぬま)キャンプ場は、北海道七飯町(ななえ ちょう)にある無料のキャンプ場です。
大沼国定公園内にあるため、管理は北海道(渡島総合振興局)で、開場期間は、例年4月下旬から11月上旬まで。
利用にあたっては、予約や現地での申し込みは必要なく、だれでも自由に利用できます。
なお、開場期間外は、公園内へは入れますが、トイレや炊事場などの設備が使用できません。
このキャンプ場は、その名前のとおり、大沼の東側にあります。
駒ケ岳をバックに目の前には水辺が広がり、そのロケーションは控えめに言って最高!
めちゃくちゃ立派な炊事場とトイレがいくつもあって、設備は充実!
アスファルト舗装された広い駐車場が完備!
そして、湖畔ギリギリにテント設営が可能なので、サイト内からカヌーやカヤックの船降ろし・船揚げまでできちゃいます。
(車両の乗り入れができないので、搬送は人力となります。)
気になる利便性については、大沼周辺には、カフェやレストラン、レンタルサイクリングまであるんで、買い物や食事で困ることはないはず。
さらに車で15分圏内にコンビニエンスストア、温泉施設があって言うことなし!
ファミリーキャンプからソロのモトキャンパーまで、幅広い層におススメできるキャンプ場なんですよ~
人間って、目で見た文字を頭の中で音声に変換してから意味を理解してるんだって。
なので、目で見るより音で聞いた方が、スムーズに頭の中に入るとか。
この記事のyoutube版も作ったので、よろしければ見てくださいね~
七飯町の紹介
東大沼キャンプ場のある七飯町は、渡島(おしま)総合振興局に属する町です。
一般的に道南と呼ばれる地方に位置します。
町の北部には、活火山である駒ヶ岳(標高1,131メートル)と大沼国定公園があり、公園入口周辺は市街地になってますね。
南東の丘陵地帯は、りんごを代表作物とする果樹地帯です。
七飯町は、日本ではじめて西洋りんごが栽培された地でもあり、今も町の特産物のひとつなんですね~
気候的には、降水量が少なく、道内では最も温暖な気候に恵まれていて、四季の区別がはっきり感じられる自然環境なんですね~
函館市に向かう国道5号線沿いには、赤松が植えられており、通称「赤松街道」と呼ばれ、歴史的・文化的価値を持つ道路であることを示す「歴史国道」にも選定されています。
東大沼キャンプ場までのルート
東大沼キャンプ場は、七飯町の中心地から車で25分ほどの距離にあります。
道南地方の中心都市、函館市からは、約50分。
道南を代表する自然豊かな景勝地にあるキャンプ場で、町の中心地からは少し離れています。
最寄りの高速道路ICの道央自動車道「大沼公園IC」からは、車で10分ちょっとですし、道路は混雑することがまれです。
多少距離はあっても、ストレスなく運転できると思いますよ。
無料なうえ、予約も受付も必要ないため、その日の天候や気分で宿泊地に急遽決めても大丈夫。
ただし、夏休みの時期などは、かなり混み合うこともありますからね~
東大沼キャンプ場を紹介するよ
東大沼キャンプ場は、北海道駒ヶ岳の火山活動によってできた大沼、小沼、蓴菜(じゅんさい)沼の3つの湖沼からなる大沼国定公園内にあります。
キャンプ場のある大沼には大小126の小島が浮かんでいて、春から秋はボート遊び、冬はワカサギ釣りとアウトドアで賑わいます。
大沼は、1915年(大正4年)に、三保の松原(静岡県静岡市清水区)、耶馬渓(大分県中津市)とともに新日本三景に選定さてているんですよ~
キャンプ場へは、長万部町や八雲町方面からは国道5号線を南進、函館市方面からだと北上し、大沼の周りをぐるっと1週している道道338号線を東に向かいましょう。
キャンプ場は、大沼の東端にあります。
ナビゲーションシステムの案内のとおり進めば、目的地までは問題なくたどり着けるはず。
途中には案内板もあるし、有名な景勝地なので迷うことはないと思いますよ。
「大沼のクレープ屋」さんの愛称で親しまれている「CAFE and Gallery M7750」さんが、キャンプ場入口の目印です。
このお店の向かい側に駐車場の入り口があります。
キャンプ場は、車両の乗り入れができませんので、まずは駐車場に行きましょう。
ここが駐車場です。
アスファルト舗装敷きで、公称100台の車両が駐車可能。
大型バスやキャンピングカーも止めることができます。
入り口に管理小屋がありますが、受付の必要はなく、出入りの制限もありません。
もちろん料金は無料です。
100台駐車可能ということですが、ボクが実際に行ってみた感じ、60~70台で満車に近い状態になりそう。
夏の時期はかなり混雑するようで、買い物に出かけて戻って来ると、駐車場がいっぱいで入れないこともあるんだとか。
夏休みの時期や週末などは、事前に買い物などをすませておいたほうがいいと思います。
テントサイトについて
これがキャンプ場の全体図。
大沼の湖畔に沿って南北に細長く伸びています。
駐車場直近は、樹木に囲まれた林間サイト風。
キャンプ場内に流れる小川を渡って北側に行くと、道路側にのみ木立のある、開けた芝のサイトとなっています。
東大沼キャンプ場のテントサイトは、すべて区画なしのフリーサイト。
基本的にどこにテントを張ってもOKです。
大沼湖畔ギリギリまで近寄ってテントを張ることもできますよ。
ただし、湖畔直近は大沼に向かってなだらかに傾斜してるし、小石交じりの裸地なんで、テントは張りづらいですね。
キャンプ場内には、駐車場から北に向かってゴム舗装された歩道が通っています。
車はもちろん、バイクも走行禁止ですよ。
やわらかいゴム地なので、荷物を運ぶカートを走らすにラクラク。
悪天候時も、歩きやすくてすっごくいい!
ここは、駐車場からキャンプ場に入ってすぐの場所。
木々に囲まれた林間サイトです。
木陰が多く、直射日光を遮ってくれるので、夏の暑い時期でも涼しく過ごせそう。
この付近は、風が強い日でも木があるおかげで快適です。
新緑から紅葉の時期にかけては、めっちゃ気持ちよく過ごせますよ~
その反面、地面はぬかるみやすく、雨が降っている時や雨上がりの後はイマイチです。
湖畔からも離れていて、樹木の間という立地のため、どちらかというとソロの方が多いですね。
駐車場から近いので、荷物の搬送には苦労しません。
そういう点では、ファミリーキャンプ向けとも言えるんですけどね。
ちなみに、駐車場に台車が置いてあって自由に使えるという情報もあるんですが、新型コロナ蔓延時とかは撤去されていることもあるようです。
テントサイトの端から端までは、300mくらいあるんで、荷物の多い方はカートなどを用意したほうがいいかもしれません。
キャンプ場を流れる小川。
周辺には水芭蕉が咲いていたり、野鳥が姿を見せたり、自然と触れ合えます。
この小川を境に、南側(駐車場側)が林間サイト、北側が湖畔に面する芝サイトになっています。
小川から北は、開放的な芝のサイトです。
湖畔近くは砂地になっていて、地面は固く、頑丈なペグが必要なところもあります。
それ以外は、ほとんどが芝で覆われています。
道路側(東側)は、適度に木が生えていて、こちらにもテント設営が可能。
「せっかくだから湖畔を眺めたい!」っていうロケーション重視の方は、湖畔寄りへ。
「適度に風や日光を避けたい」って方は、道路側の林間サイトへ。
お好みでテントを張る場所を選べるのはいいですね。
湖畔近くは直射日光を遮る木陰がないので、真夏はタープなどがあるとより快適に過ごせます。
このサイトの道路側なんですが、ほんと、すぐそばに道道が通ってるんですよ。
そのため、駐車場に車を止めずに、道路に路上駐車してテントサイト内に荷物を運ぶ方もいるみたい。
で、こんな感じで道路とテントサイトの間に隙間ができて道みたいになっちゃってる部分があります。
大沼を一周する道路のため、わりと交通量が多いんで、交通事故には気をつけてくださいね。
歩道をジョギングしてる人もいるし、自転車もかなり走ってるんで。
あと、このキャンプ場って、イメージ的には自然豊かで静かな場所って感じですけど、夜でもけっこう車が走ります。
近くを函館本線が通ってるので、列車の通過音も聞こえてきます。
音が気になる方は、耳栓を用意したほうがいいと思いますよ~
キャンプ場は、北に行くにしたがって、敷地がどんどん狭くなり、テントは横に1張りずつくらいしか張れなくなります。
三角形の頂点のような場所で、湖畔側と道路側がすっごく近いですね。
芝は、ご覧のとおり、端から端までキレイに整備されてますよ~
ここがキャンプ場の最北端、駐車場から最も遠い場所です。
でも、大沼は目の前にぶわーっと広がってるし、松林の林間サイトって感じでロケーションもバッチリ。
プライベート空間ぽい場所になっています。
駐車場やトイレ、炊事場から遠い点に目をつぶれば、めっちゃいい場所だと思います。
朝霧の幻想的な風景を眺めたり、太陽の日差しを浴びてゆっくりしたり、水面に映る沈む夕日を見送ったり、絶景を独り占めできちゃいますよ。
水辺の自然豊かな場所にあるので、当然、虫もたくさんいます。
虫対策をお忘れなく。
また、スマホの電波は良好で、電話もネットも使えました。
街灯はあるにはありますが、キャンプ場全体を明るくするほどではありません。
照明器具は、ぜったいに忘れないようにしてくださいね~
トイレについて
トイレは、キャンプ場の南側と北側に1か所ずつあります。
細長い敷地のキャンプ場ですが、絶妙の配置で、どこにテントを張っても不便さは感じません。
これが一番南側にあるトイレ。
木造のかなり立派な建物ですね~
男女、多目的別に分かれています。
電灯は自動点灯で、夜間もバッチリ。
こちらが男性用。
水洗式の小便器が3つ。うちひとつはバリアフリー対応型です。
壁にはベージュのタイル、床はグレーの大きめのタイルが敷き詰められています。
大便用は、和式と洋式がひとつずつ。
こちらが和式ですね。
しっかり掃除されているし、予備のトイレットペーパーまであります。
こちらが洋式。
一般的な便座ですが、管理が行き届いていて清潔です。
鏡付きの洗面台もあります。
無料キャンプ場のトイレとは思えないくらい広くてキレイで、使いやすい。
こちらが多目的トイレ。
しっかり管理されているトイレは、気持ちいいですね。
おむつ交換台もあって、小さなお子さん連れのファミリーキャンプも安心です。
「キャンプ場の良さは、トイレのキレイさに比例する」ってのが、ボクの持論です(笑)
これは、キャンプ場の北側にあるトイレです。
木造の建物で、男女、多目的別。
入り口にはドアがあり、虫の進入をシャットアウト。
中の作りは同じなので、省略しますね~
じつは、東大沼キャンプ場は、トイレに限らず、施設の維持管理を自治体の予算だけでなく、大沼公園駅前有料駐車場の料金などを充てているんだそう。
ここにも書いてありますが、管理してくださってる方々は、営利目的ではありません。
ボランティアみたいなもんですよね。
なので、トイレでカラダを洗ったり、洗濯したり、キャンプ用品の手入れなどは絶対にしないようにしてくださいね~
そして、大沼公園駅前に行く機会があれば、自然公園財団の有料駐車場を利用してください。
たくさんの方が利用すれば、巡り巡って、このキャンプ場がいつまでもキレイになりますから。
炊事場について
炊事場は、南側のトイレと北側のトイレの間に2か所。
こちらもいい感じの間隔で設置してあります。
屋根付きで、めっちゃ太い柱が支えています。
写真で見るより、ずっとデカイんですよ、これ。
大人数が一度に使うことを想定して作られているんだと思います。
学校とか地域の行事とかで、グループごとに使うとかね。
土台もしっかりとしたコンクリートで、場内を通る歩道のすぐ隣りにあります。
広い屋根とコンクリートの土台のおかげで、雨の日でも足元が濡れることを気にせず使うことができます。
トイレもそうですけど、クオリティが一般的な無料キャンプ場の基準をぶっちぎってますね(笑)
真ん中に、コンクリート製のドでかい洗い場が鎮座しております。
蛇口は片側5つの合計10か所。
シンクは浅めで、天板と縁が広く作られてます。
調理台はありませんが、食器類や食材を置けるような造りになってますね。
水はそのまま飲用が可能です。
シンクの両側には、耐火レンガで組んだ「かまど」があります。
金属製のグリルも設置してあって、灰もキレイに片付けられてますね。
個人で焚火台やバーベキューセットを用意する方がほとんどだと思うんで、ここは使われてないみたい。
利用上の注意事項について
これが、東大沼キャンプ場を利用するときの、ルールやマナーです。
焚火は禁止と書いてありますが、芝を傷めないよう、焚火台やコンロを使用しての煮炊きはOKです。
残念ながら、湖畔近くに直火の跡がいくつか見られました。
このようにルールを守らない事例が多くなると、焚火の全面禁止にもつながりかねません。
じっさい、道内の森林キャンプ場では、焚火全面禁止のところが増えてきています。
火事の危険もあるので、火の取り扱いには注意したいですね。
ペットについては、リードなしやしつけのされていない犬の同伴はやめてほしいとのこと。
全面禁止ではないようです。
あとは、一般的な無料キャンプ場と同じく、テントサイト内への車両の進入禁止とほかの利用客に迷惑になるような騒音を出すことは禁止。
そして、ゴミは持ち帰りです。
北海道のキャンプ場は、本州以上に野生動物への対策が必要なんですよ。
ゴミをきちんと処理しないと、キャンプ場にカラスやキタキツネ、場合によってはヒグマが来ますから。
とくに、このキャンプ場は、自治体だけでなく、非営利組織の方々がきっちり管理してくれてるので、余計な負担をかけないよう、しっかりルールとマナーを守りましょうね~
東大沼キャンプ場のデータ
東大沼キャンプ場は、北海道七飯町にある無料のキャンプ場です。
新日本三景のひとつ「大沼」の東側湖畔にあり、そのロケーションはすばらしく、湖畔直近にテントを張ることもできます。
施設は、有料キャンプ場と比較してもそん色のない立派な物で、隅々まで掃除が行き届いており、清潔です。
七飯町の中心地からは少し外れた場所にありますが、JR大沼駅前が市街地となっています。
15分圏内にコンビニエンスストアや温泉施設、レストランにカフェがありますので、不便さはまったく感じません。
ソロキャンパーから小さなお子さん連れのファミリーキャンプ、あるいは大人数でのグループキャンプまで、幅広い層に向いているキャンプ場です。
北海道の道南地域を代表する景勝地、大沼国定公園でぜひキャンプをお楽しみください。
名前 | 東大沼キャンプ場 |
かな | ひがしおおぬま きゃんぷじょう |
住所 | 北海道亀田郡七飯町東大沼 |
連絡先 | 北海道渡島総合振興局(環境生活課自然環境係 電話:0138-47-9439) |
管理者 | 北海道 |
営業期間 | 例年4月下旬から11月上旬まで |
料金 | 無料 |
ジャンル | 林間・芝のフリーサイト(車両の乗り入れ不可) |
施設 | テントサイト、炊事場、トイレ |
備考 | ゴミ持ち帰り、直火禁止
車で15分圏内に温泉施設、コンビニエンスストア、カフェ、レストランあり |