【更新情報】2019年7月
今回紹介する野坂(のさか)いこいの森キャンプ場は、福井県南西部にある敦賀市(つるがし)にある無料のキャンプ場です。
管理は敦賀市がしていて、利用にあたっては、原則として事前予約と当日の受付が必要です。
予約と受付は、敷地内にある市立少年自然の家で、午前8時30分から午後5時までの間(月曜日は休館日)に行います。
なお、開場期間は毎年4月1日から11月15日までです。
同じ福井県にあるキャンプ場でも、自由度の高い̚勝原園地などと比べると、ちょ~っと「決まり事」が多い感じがしますよね。
それにはちゃんと理由があって、野坂いこいの森にある少年自然の家やキャンプ場などは、「主として青少年が、自然の中で野外活動などを通して自然に親しむとともに、心身を練磨し、豊かな情操や社会性を養ったり、規律や奉仕の尊さを体験的に学習したりして、心身ともにすこやかに育つことを目的に作られた施設」だからです。
一般的な自治体が管理する無料のキャンプ場とは、そもそも目的が違うってこと。
教育の場って色合いが強いんですよね~
その代わりにロケーションはいいし、施設がめっちゃしっかり管理されてて、どこもすっごくキレイで使いやすい。
また、キャンプ場だけでなく、宿泊施設やバンガローもあるし、アスレチックなどの設備も完備しています。
緑豊かな自然の中で、バードウォッチングや森林浴などを楽しむことができるんで、お子さんと一緒のファミリーキャンプなら、最高におススメのキャンプ場ですよ~
人間って、目で見た文字を頭の中で音声に変換してから意味を理解してるんだって。
なので、目で見るより音で聞いた方が、スムーズに頭の中に入るとか。
この記事のyoutube版も作ったので、よろしければ見てくださいね~
野坂いこいの森までのルート
野坂いこいの森キャンプ場のある敦賀市は、北に敦賀湾があって日本海に面しており、ほかの三方向は山々が連なり平野部を囲んでいます。
若狭湾に張り出した敦賀半島と54kmにも及ぶ海岸線が、敦賀湾を日本海の風や波浪から防いでいるため、気候は日本海沿岸地域では比較的穏やかです。
敦賀湾で有名なのは、日本三大松原の一つ、気比の松原ですね~
(ほか2つは、静岡県静岡市清水区の三保の松原、佐賀県唐津市の虹の松原 )
敦賀湾の最奥部に位置し、海とのすばらしい景観を織り成しています。
敦賀は、明治のころに県庁所在地だったり、第2次世界大戦前に市制を敷いたりと、古くから福井県嶺南地方の代表都市でした。
地名の由来は諸説ありますが、日本書紀の中では朝鮮半島から「都怒我阿羅斯等(ツヌガアラシト)」がこの地に渡来したことにちなんで「角鹿(つぬが)」と呼ばれるようになったとあります。
それが、713年に「敦賀」という字に改められたんだって。
野坂いこいの森キャンプ場は、そんな敦賀市の中心部から8キロほど南に位置する標高913mの野坂岳(のさかだけ:別名野坂山)のふもとにあります。
最寄りの高速道路ICは、北陸自動車道の敦賀ICか、舞鶴若狭自動車道(まいづるわかさじどうしゃどう)の敦賀南スマートICで、敦賀ICからは車で20分くらい、敦賀南スマートICからは10分くらいです。
野坂いこいの森キャンプ場は、敦賀市の中心市街地から車で15分くらいの場所にあるので、交通のアクセスはいいし、市内にはショッピングセンターやコンビニエンスストア、ガソリンスタンドなど商業施設が充実していて、利用しやすいキャンプ場ですよ~
野坂いこいの森キャンプ場を紹介するよ
キャンプ場のある野坂岳は、旧石器時代のナイフ形石器が出土していることから、太古からヒトが踏み入る山だったようです。
登山道を最初に開いたのは弘法大師(こうぼうだいし)とされ、信仰の山でもありました。
また、平重盛(たいらのしげもり:清盛の嫡男)が、現在の敦賀市関集落付近に居を構えた伝えられており、そのあたりから野坂岳を見ると、富士山の形に似ているため、「見るたびに富士かとぞ思う野坂山 いつも絶やさぬ峯の白雪」と歌に詠みました。
そんなことから、野坂岳は敦賀富士とも呼ばれるようになったそうです。
野坂いこいの森は、その野坂岳に行く途中にあるんで、めっちゃ景色がいいんですよ。
標高はそれほど高くはないんですが、敦賀のまちが一望できるビュースポットもあり、とくに夜景がおススメです。
野坂いこいの森キャンプ場までの道順について
野坂いこいの森キャンプ場へは、県道143号線を南に向かい、JR小浜線のガードをくぐり、舞鶴若狭自動車道の下を横断して進みます。
公的な施設である少年自然の家がある場所ですから、途中途中に案内板はあるし、ナビゲーションなら一発で連れて行ってくれます。
主要道路からは外れた場所ですが、迷うことはないと思います。
敦賀市立少年自然の家について
キャンプ場を利用するときは、前もって少年自然の家に連絡を入れ、当日に受付をしなければなりません。
開館時間は、月曜日を除く午前8時30分から午後5時15分までで、受付のときに、利用申込書を記載して提出します。
詳しいことは、公式サイトに書いてあるので、一度目を通した方が間違いがなくていいかも。
そもそも教育のための施設なんで、少年自然の家敷地内全面禁煙だったりとかするんで。
利用者も学校や地域の青少年の団体が多いですから、「よそから来たキャンパーはマナーがなってね~な」とか思われたり、子どもさんに悪影響を与えないよう、いつも以上に利用マナーには気をつけたいですね~
ちなみに、ボクが行ったときは、平日の昼間、天候は雨あがり、レンウェアを来たうさん臭いおっさんという3連コンボだったせいか、職員の方に「この怪しいやつ、泊まんのかな?」みたいな警戒心バリバリの対応をされました(笑)
テントサイトについて

野坂いこいの森 案内図(敦賀市)
敦賀市の公式サイトにある野坂いこいの森の案内図です。
キャンプに関連する施設は、受付の少年自然の家、キャンプファイヤー場、林間キャンプ場、第2キャンプ場、バンガロー村です。
テントサイトは、個人で利用できる林間キャンプ場と教育関係の団体のみ利用できる第2キャンプ場があります。
なので、一般の方が利用できる林間キャンプ場を紹介しますね。
ここが林間キャンプ場(テントサイト)の入口です。
テントサイト内には車両の乗り入れができませんので、近くの駐車場に止めてください。
ちょっと不便だなと思ったのが、荷物の搬入に関して。
テントサイトまでは、駐車場からは多少距離があり、階段状の林道を通って行くので、カート類が使えません。
ファミリーキャンプの方々のように、たくさんの荷物を運ぶのはわりと大変ですよ~
林間キャンプ場のテントサイトは、すべて区割りされており、20のテントを張ることができます。
テントサイトはちょ~っと傾斜してます。
区画内は、平坦になるよう作られているので、それほど気にならないかな。
区画は3×4mの大きさ。山土の上に砂利が敷き詰められており、ペグの刺さりは悪くありません。
地面より少し高い位置にありますし、水はけもよく、周囲には木枠があるので、多少の雨なら浸水の心配はないかと思います。
森の中って感じです。
木々が生い茂っており、直射日光をだいぶ遮ってくれるので、真夏の昼間でも問題なさそう。
テントサイト内にトイレや炊事場はありませんし、電灯類もありません。
道路やサイト内のところどころに電灯はありますが、足元が悪いところがあるので、照明器具は必須ですね~
平地の開けたキャンプ場とは違った雰囲気がありますよね。
有料キャンプ場の林間サイト並にきっちり整備されているので、この手のサイトがお好きな方にはたまらないっしょ。
ただし、雨上がりなどの湿度の高いときは、けっこう虫も出るんじゃないかなあ。
虫よけなども準備したほうがいいと思いますよ~
こちらが利用するときの注意事項です。
ゴミは持ち帰り、焚火は直火だけでなく、すべて禁止です。
テントサイト内で使っていいのは、ガスコンロなどの燃えカスの出ない火気のみ。
スマホの電波は、ドコモ4Gでアンテナ1本くらい。
電話は問題なく通じましたが、あまり電波の受信状態は良くありませんでした。
炊事場について
炊事場とトイレは、キャンプファイヤー場の中にあります。
テントサイトから少年自然の家に向かって(方角は北)斜面を下った場所です。
炊事場は屋根付き、電灯付きで、コンクリート製のシンクに蛇口が4つずつ。
水は上水道ですが、職員の方からはそのまま飲まないで、煮沸するよう言われました。
気になる方は、ミネラルウォーターを準備しましょう。
こちらが炊事場のとなりにあるかまどです。
耐熱レンガを組んだモノが左右3つずつ。
テントサイト内でのガスコンロ以外の火気は禁止されているので、薪や炭を使った炊事はこちらで行ってくださいね~
こちらは東屋です。
しっかりとした作りで電灯もあります。
ちょうど、職員の方が総出で掃除しているときだったんですが、水道の水を流したり、かまどを掃除したり、すっごくきっちりお手入れしてましたよ~
さすがは、教育関連施設だと思いました。
トイレについて
トイレは、炊事場と同じキャンプファイヤー場の奥にあります。
男女、身障者用に分かれています。
トイレもすっごくキレイに掃除されています。
男性用は水洗の小便器と大便用和式が1つずつ。
めちゃくちゃ清潔でした。
なお、林間テントサイトの北側の区画からは、キャンプファイヤー場に下りてくるより、このあと紹介するバンガロー村にある炊事場やトイレの方が近いので、そちらを利用してもいいかも。
ただし、キャンプファイヤー場にある炊事場とトイレの方がキレイです。
バンガローについて
野坂いこいの森には、無料のキャンプ場だけでなく、有料のバンガローもあります。
林間キャンプ場から南に約300m進む(山を登る)と第2駐車場とバンガローがあります。
バンガローは、10棟建っており、すべて有料の施設です。
室内の広さは5畳ほど(3.4メートル×2.6メートル)で、床は板張り、付帯設備として照明とコンセント(10Aまで)と網戸があります。
バンガローは原則、チェックイン(受付)は午後1時から午後5時まで、チェックアウトは午前8時30分から午後0時までです。
利用料金は、市外居住者は日帰り1棟あたり1500円、宿泊2,250円です。
学校、ボーイスカウトなど青少年団体の利用や敦賀市内居住者は、市外居住者の利用料金よりも安くなります。
こちらも詳しくは、少年自然の家に問い合わせるか公式サイトで確認してくださいね~
バンガロー建物内での火の使用は禁止です。
炊事は、敷地内にある炊事場で行うか、設置されているU字溝を使ってください。
U字溝の使用後は、燃えカスは、炊事場にあるドラム缶に入れるようにしてくださいね~
炊事場は屋根付きで、コンクリート製のシンクに蛇口が左右4つずつ。
こちらの水も上水道ですが、煮沸してから使用してください。
炊事場のとなりにあるかまど。耐熱レンガを組んだモノが左右3つずつ。
キャンプファイヤー場にある炊事場と比べると、ちょっと老朽化が進んでますね~
こちらが第2駐車場にあるトイレです。
ログハウス風のしっかりした造りで、男女別になっています。
男性用小便器が2つ。
床、壁ともタイル張りで、掃除が行き届いてますね~
大便用は、水洗洋式が1つ。
すっごく清潔でした。
野坂岳登山道について
野坂岳(のさかだけ)は標高が913m、敦賀市の最高峰であり、西方ヶ岳(さいほうがだけ:標高764m)、岩籠山(いわごもりやま:標高765.2m)とともに敦賀三山に数えられています。
敦賀市の南西部にそびえ、市内のどこから見てもその姿を変えることがないことから、地理的な目印にもなっています。
山頂までは、野坂いこいの森にある登山口を利用するのが一般的で、登山道はよく整備されており、春から秋にかけては初心者でも手軽に山を楽しむことができます。
このコースの場合、登山口からしばらくすると探鳥小屋があり、さらに進むとテレビ塔への分岐が現れるので、ここは直進して沢沿いに水場のある栃の木地蔵を目指します。
このあと、つづら折りに登っていくと、途中に行者岩と呼ばれる大岩が見えてきます。
尾根近くまで上がったところが一の岳。尾根伝いにゆるゆると二の岳、三の岳と登り降りを繰り返し、4番目のピークが野坂岳山頂です。
山歩きになれてなくても、だいたい3時間で登頂できます。
稜線はブナ林になっていて、新緑や紅葉の季節はとくに美しい景色が広がります。
山頂はめっちゃ見通しがよくって、若狭湾や琵琶湖、石川県と岐阜県にまたがる白山(はくさん)も見ることができます。
ちなみに、ボクは白山のふもとにある市ノ瀬野営場に行ったことがありますが、目の前に秘湯があったりして、すっごくいいキャンプ場でしたよ~
キャンプ場やバンガローからさらに道路を山に向かって登ると第3駐車場があります。
この駐車場に車を止めて、登山道に向かいます。
なお、野坂岳にはトイレがありません。駐車場内にあるトイレが最寄りとなりますよ~
男性用小便器が2つ。
大便用は水洗和式が1つです。
このトイレもちゃんと掃除されていて、キレイでしたよ~
野坂いこいの森キャンプ場のデータ
野坂いこいの森キャンプ場は、単なる無料キャンプ場というよりは、青少年育成のための教育施設の一つという雰囲気です。
そのため、利用時間や利用方法について、いろいろと制約があり、「誰でもいつでも自由に利用していいよ~」って場所ではありません。
ただし、その代わりに、職員の方が施設内の点検・整備をしっかりとやっておられるため、どこの場所も管理が行き届いており、小さな子供さんがいる家族連れでも安心して利用できる場所です。
敦賀市の中心からさほど遠くはなく、交通アクセスもいいため、買い物などで困ることはまったくありません。
敦賀市を代表する自然のランドマーク、野坂岳の登山口にあって周辺一帯が大きな森のようになっていますから、大自然に親しみ、野外活動を通して、青少年の健全育成にはもってこいの場所と言えるでしょう。
ぶっちゃけ、ボクのようにソロのバイク旅に使ってもいいけど、どちらかと言えば、子どもさんと一緒にご家族みんなでキャンプやアウトドアを楽しんでほしい施設ですね~
名前 | 野坂いこいの森キャンプ場 |
かな | のさかいこいのもりきゃんぷじょう |
住所 | 福井県敦賀市野坂80号15番地 |
連絡先 | 敦賀市立少年自然の家(電話番号0770-24-0052/FAX 0770-20-4370) |
管理者 | 敦賀市 |
営業期間 | 開場期間:毎年4月1日から11月15日まで。
開館時間:午前8時30分~午後5時 休館日:毎週月曜日、年末年始 要予約・申し込み必要 |
料金 | 無料(有料レンタル用品あり) |
ジャンル | 林間区画サイト |
施設 | テントサイト、炊事場、トイレ、駐車場、東屋、キャンプファイヤー場、宿泊施設、学習施設など。 |
備考 | ゴミ持ち帰り、林間サイト内での火気使用原則禁止 |
周辺施設の紹介
野坂いこいの森キャンプ場は、敦賀市の中心地から車で15分ほどの場所にあるため、買い物や給油などで困ることはありません。
キャンプ場からもっとも近い入浴施設は、車で10分くらいの場所にある、「スーパー銭湯 越のゆ 敦賀店」さん。
天然温泉ではありませんが、スーパー銭湯らしく、施設は清潔で浴場がめちゃくちゃ充実しています。
二酸化炭素をお湯に溶け込ませた高濃度炭酸泉や3ミクロン程度の細泡(気泡)の集まりでお湯を真っ白にしたシルキーバス、露天風呂にジャグジー、サウナなど、ゆっくりのんびりお風呂を楽しめること間違いなし!
とくに、越のゆ敦賀店さんの自慢は、ロウリュサウナ。
「ロウリュ」ってのは、サウナの本場フィンランドの入浴方法の一つで、サウナストーンを高温の炉で熱し、天然アロマオイルを入れた水をかけて、高温の水蒸気を発生させるんだって。
音と光の演出があったり、土、日曜、祝日はスタッフがうちわであおぐイベントがあったりするんで、ぜひご体感してみたいですね(笑)
営業時間は、うれしいことに年中無休で、午前7時~翌午前1時までと朝早くから夜遅くまでやってるんで、キャンパーにピッタリ。
料金は、大人(中学生以上)650円、小学生260円、幼児100円とめっちゃリーズナブル!
無料の休憩場所のほか、レストランやボディケア、マッサージなども充実してるので、野坂いこいの森キャンプ場を利用したときは、ぜひ立ち寄ってください。
なお、営業時間や料金など、利用についての詳細は、公式サイトを確認するかお店に電話してね。