こんにちは。motocampers.net(モトキャンパーズ)管理人の晴れろGO!こと、ハレロゴです。
最近、キャンプやツーリング記事と同じくらい「健康と運動(ダイエット)に関する記事」が読まれてます。
ボクにとって健康や運動、ダイエットは、キャンプやツーリングと同じくらいハマってる趣味なんで、いろんなことを紹介していきますね。
さて、今日はエイプリルフールの日ですね。
1年に1度だけ、嘘をついてもよい日とされています。
インターネット上でも、企業や個人サイトが趣向を凝らした「ウソ」を公開していて、思わずクスっと笑ってしまうようなものがたくさんありました。
だまされても、ほほえましく思ってしまうようなウソは許されると思います。
でも、ウソが健康に結びつくとなると、これは大きな問題でしょう。
ダイエットに関することには、ウソや大げさな表現がとても多く使われているため、注意が必要です。
今日は、エイプリルフールにちなんで、酵素ダイエットのウソを紹介します。
酵素栄養学とはなんだろう?
酵素栄養学とは、1946年、エドワード・ハウエルという研究者が「潜在酵素」、「食物酵素」という言葉を用いた理論を発表し、さらに1980年と1985年に一般向けの著書を出版して広く知られるようになった研究結果のこと。
「潜在酵素」は、ヒトの体内で消化や様々な活動に用いられる酵素の総称で、使われる総量には上限があり、これが消耗されすぎると病気の原因となり、寿命が縮むという考えです。
その一方、食品に含まれる酵素を「食物酵素」と呼んでいます。
食物酵素の多い食品を食べれば、食物酵素が食品の消化を助けるため、もともと体内にある潜在酵素を使わずに済むという理屈なので、食物酵素を多くとれば、病気を予防し、寿命が伸びることになる。
そう結論づけています。
この研究を利用した酵素ドリンクや酵素サプリなどがブームになり、いまだに「効果がある」と紹介している記事を目にしたことはありませんか?
ズバリ言っちゃうと、なんとこの酵素効果というのが、何の根拠もない真っ赤なウソなんですよ~
もちろん、一般的な商売をする上で、おおげさな表現を使うこと自体は否定しません。
だけど、食品に関してはダイエットだけでなく、健康に直接関係するものであるから、情報はなるべく正確に伝えるべきじゃないかなあ。
あえてあいまいな表現や消費者に勘違いをさせる表現を使うのは、ちょっと問題だと思っています。
そもそも酵素ってなに?
ヒトの体内にある酵素は、食べ物を消化する段階から吸収、輸送、代謝や排泄に至るまで、あらゆる過程に「触媒」としてかかわっています。
ヒトが生きていく上で、必要不可欠なものと言えるでしょう。
多くの酵素は、体内で作り出されるたんぱく質が基になって構成されています。
たんぱく質は、ヒトの体のあらゆる部分を作るのかかわっている欠かせない栄養素のひとつであり、主にアミノ酸でできています。
ヒトの体は、約10万種類ものたんぱく質で作られているとされていて、筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪などを作るのにも欠かせない栄養素なんですね。
このたんぱく質は、20種類のアミノ酸が複雑に組み合ってできているんですけど、そのうちの9種類は体内で作り出す事のできないため、食べ物からとる必要があって「必須アミノ酸」と言います。
残り11種類は、体内でも作り出す事のできる「非必須アミノ酸」と呼ばれています。
つまり、一言でいうと、酵素の基はアミノ酸によって作られているってわけ。
酵素ダイエットに潜む(ひそむ)ウソ
酵素がどういう働きをするのか、どんな物質によって作られているのかがわかったところで、酵素ダイエットをうたう商品に書かれたウソについて説明しましょう。
一生で使うことのできる「潜在酵素」の量は限られているというウソ
「酵素を食べ物からとりましょう。」という理論の基になる言葉がこれです。
この言葉にからめて、酵素サプリなどの商品を販売しているケースが目立ちます。
はっきり言ってしまうと、もうここからウソなんです。
酵素は触媒ですから、消化や吸収といった反応の前後で変化はしませんし、1回使われれば無くなるというものではないことが分子生物学上、判明しています。
酵素の絶対量が決まっているということはぜんぜんなくて、必要なときに必要な分が合成されます。
酵素の合成は、その種類ごとに遺伝子によって個別にコントロールされており、必要に応じてその遺伝子が読み取られて作られているんですね。
遺伝子からの読み取りに制限はないし、遺伝子がすり減っていくこともありえません。
たしかに、年を取ると、老化によって遺伝子の読み取りが悪くなることはあるでしょう。
でも、食べ物から酵素をとったとしても、遺伝子の読み取りをよくすることはできません。
酵素が減少するから老化するって言い方は正確ではなく、老化によって酵素が減少するというのが正しい表現です。
したがって、「体内の潜在酵素が使われると病気や寿命に影響する」としたことに、科学的根拠はまったくないと言っていいでしょう。
ちなみに、酵素栄養学を発表したハウエル氏の理論は、あくまで概念を示したものであって、検証の結果を示して裏付けてはいませんからね。
代謝酵素と消化酵素のウソ
酵素サプリをすすめる記事の中には、「消化酵素をとれば、代謝酵素を使わなくなるのでやせる。老化が防げる」などとするものが見うけられます。
これもまったくの間違い。
ヒトの体の中にある酵素は、膨大な数かつ多種多様。
それぞれの酵素は、働く場所に合わせて、効率的になるように作られています。
消化器官といっても、胃と腸はまったく違うし、細胞の中で働くといっても、それぞれの細胞構造では環境が違います。
酵素の中には、補酵素という別の酵素の働きが必要な場合もありますし。
つまり、消化酵素、代謝酵素に分けることもできないし、消化のために使われる酵素が、代謝のための酵素より先に使われることも証明されていないのです。
消化酵素をどうにかしてとったとしても、やせることはありえないし、老化予防にもなりません。
そもそも、ハウエル氏の発表は1940年代のものなんですよ。
研究の進んだ今、まったく根拠のない昔の話を信用するのはちょっとなあって思いませんか?
酵素ドリンク、サプリから酵素がとれるというウソ
ついにというか、とうとうというか、商品を売るための殺し文句の登場です(笑)
この説明には、いろいろなワナが仕掛けられていて、つい信用してしまいそうになるので気をつけてください。
まず、最初に酵素とは何かということを思い出してみましょう。
主にたんぱく質によって作られていると説明しました。
そのたんぱく質は、何からできていましたっけ?
そう、アミノ酸です。
当たり前なんですけど、アミノ酸(酵素)が入った食品を食べても、そのほとんどは、胃の中で消化され働きを失ってしまいます。
もしかしたら、消化される前に一瞬だけなにかの働きを見せるかもしれませんが、そのような状態で効果がでることはありえません。
常識で考えてみればわかります。
たんぱく質でできた肉や魚が、そのままの状態で体に吸収されるとお思いますか?
そんなことは絶対にありませんよね。
消化・分解されて吸収されるんです。
酵素もまったく同じこと。
食べ物に入っていた酵素は、体内の消化酵素によって分解されてしまい、腸から吸収される時にはもう元の酵素ではなくなっています。
肉や魚と同じように消化されたあとは、体の細胞を作る材料になるアミノ酸の原料になるんです。
ここでもズバリ言っちゃうと、酵素サプリや酵素ドリンクを飲んでも、それはたんぱく質として体に入っているだけってこと。
事実を突きつけられた酵素サプリ肯定派は、こんな言い方をします。
「酵素はそのままの状態で体に入るわけではないけど、アミノ酸になったあと、酵素に再合成されるんだから同じことだろう」
はい。これは間違いではありません。
でも、いかにも栄養摂取の基本を持ち出して正しい主張をしているように聞こえますが、詭弁(きべん)であると言わざるを得ません。
だって、この理屈の通りなら、あえて酵素をとる必要がないから(笑)
この言い訳は、そのままの状態でとれるという酵素栄養学を根底から否定しているとも言えるし、たんぱく質やアミノ酸としてとりたいのであれば、なにも酵素サプリを飲む必要がありません。
たんぱく質をとりたいのであればプロテインにすればいいし、直接アミノ酸をとりたいのであればBCAA(必須アミノ酸のうち、バリン、ロイシン、イソロイシンを指す。筋肉を作る作用に大きく貢献する。)でいいじゃないですか。
なぜ、プロテインやBCAAというサプリに比べて、めっちゃ高いうえに栄養価の低い、酵素サプリや酵素ドリンクを飲む必要があるのか、ボクには理解できません。
酵素サプリの成分が何なのかにもよりますが、たとえ栄養価に優れ、健康にいいとされる成分を含んでいるからと言うなら、それは酵素とはまったく関係がないということですよね。
生きた酵素というウソ

「生きた酵素」とか「生酵素」という表現を見たこと、聞いたことはありませんか?
これも、酵素とは何かということを知っていれば、おかしいとすぐに気がつくはず。
酵素とは生き物ではありません。そもそも「生きる」も「死ぬ」もないんです(笑)
「生」という比喩(ひゆ)表現を使って、いかにも健康そうに思わせているだけ。
酵素に対する正しい表現は、活性、失活、変性のいずれかしかありません。
酵素の反応がもっとも高まる温度は、体温とほぼ同じ35℃~40℃が一般的です。
この温度で酵素は活性しますが、それ以外の温度では活性が失われる、つまり失活していると言います。
酵素は生き物ではないので、「死ぬ」わけではなくて、活動しないということ。
ただし、酵素はたんぱく質が基になって構成されているため、一度高温になると、温度を下げても働きは復活しません。
これは、ゆで卵といっしょ。
卵の白身もたんぱく質でできています。
生卵をゆでたときに、白身が固まる状態を思い浮かべてみてください。
その後、温度をさげても一度固まった白身は生卵と同じ状態になりませんよね。それと同じということです。
このたんぱく質の不可逆的変化(元に戻せない変化)を変性と呼びます。
「生きた酵素」とか「生酵素」とかいう表現は、酵素を生き物に例えて、あえて正確な情報を伝えないようにしているとしか思えません。
酵素と酵母(発酵食品)を混同させるウソ
酵素を売るためのセールストークとして、
「酵素ドリンクは植物原料を発酵させた発酵飲料である」
という言い方があります。
これもちょっとずるい表現なんです。
商品の説明の中に「酵母(こうぼ)」という似たような文字を織り交ぜ、酵素ドリンクがさも健康にいいと思わせるように誘導しようとしていることは明白です。
酵母ってのは、真菌類に分類されるため、微生物のひとつ。
ここで先ほどの「生きる」という表現を思い出してください。
酵母は微生物であるので、「生き物」という考えは間違いではありませんが、酵素は生き物ではなかったですよね。
似た文字を使うことで、読み手を混乱させ、「酵母=酵素=生き物」と思わせようとしているんじゃないですかね、これ。
発酵食品が健康にいいかどうかはまた別の話として、少なくとも、食品から酵素をとっても何の意味もないことは前に説明したとおり。
発酵食品に入っている酵素は、酵母の役に立っているだけで、体に入ってもヒトの役に立つわけではないんです。
また、「納豆やヨーグルトの発酵食品は体にいい」という一般的に知られている情報を「発酵食品である酵母ドリンクは体にいい」とミスリードしているとも言えます。
もちろん、安全が確認されている発酵食品なら、食べても健康に問題はないでしょう。
でもね、ここ重要なんですけど、発酵と腐敗は同じ意味であることを忘れないでください。
酵素ドリンクを販売するサイトの中には、酵母ドリンクを常温で数日放置するといったような雑菌が繁殖しやすい環境で保存することを平気ですすめる記載がなされていることもあります。
発酵がすすむと酵母が増えるという理屈からなんですが、「自分で作る酵素ドリンク」などの一個人がなんの裏づけもなく書いている記事は、とくに内容をよく読んだほうがいいと思います。
発酵と言う名の腐敗ドリンクを飲むなんて、想像したくもないでしょ。
結局、発酵性の酵素ドリンクと言って販売しているだけで、その実、単なる発酵ドリンクなんですから、植物性発酵ドリンクとでも素直に書けばいいのにって思います。
酵母が入った単なる発酵ドリンクを酵素という文字を入れて誤解させようとするのは、やめてほしいものですね~
まとめ
今日はエイプリルフールということで、酵素のウソを紹介しました。
いかにも本当っぽかったり、紛らわしい表現だったり、混同させようとしていたり、つい信じでしまうことばかりだったんじゃないでしょうか。
酵素栄養学が発表した内容は、なんの裏づけもないため、当然その研究結果を利用した酵素ドリンクや酵素サプリには、酵素としての効果は何もありません。
したがって、酵素がダイエットにいいなどというのもウソです。
ただし、酵素自体が悪いということではないので、そこは間違えないようにしてほしいかな。
酵素は、ヒトが生きていくために必要な物のひとつであることに変わりはありません。
問題なのは、誤った情報をダイエットや健康に利用することなんです。
ごく少数ではありますが、中には正しい表現を用いた酵素食品もあることはあります。
そういった酵素食品は、栄養素が豊富で、原材料が消化・吸収しやすい状態になっているようでした。
もちろん、今回説明したように、たとえ体にいい栄養素が豊富だとしても、それは酵素と何の関係もないのだから、それをあえて買う必要があるかどうかは、値段との折り合いになるんでしょうが、ボクが調べた限りでは少なくとも健康を害するということはないようです。
もし、あなたがどうしても酵素ドリンクなどの酵素食品をとりたいと思うのであれば、もう一度、今日の記事を読んでいただき、なるべく栄養素が豊富な物を選ぶようにすればいいと思います。
