【更新情報】2022年7月
今回紹介するさるふつ公園キャンプ場は、北海道猿払村(さるふつむら)にある有料キャンプ場です。
テントサイトは、シンプルな芝地のフリーサイトのみ。
敷地内にはバンガローが3棟建っていて、雨天時でもキャンプが楽しめます。
管理は村の委託を受けた「一般社団法人さるふつ村観光協会」で、開場期間は、例年5月から9月末まで。
(バンガローは、5月から10月末まで。)
利用料金は、フリーサイトがテント1張り大人(中学生以上)1人一泊400円、小学生1人一泊200円。
車中泊やデイキャンプも同料金です。
フリーサイトは事前の予約は必要なく、直接現地管理棟で受付をすればOK。
チェックインは、13時から17時30分までの間で、チェックアウトは翌日10時です。
バンガローは、一棟一泊5000円。(定員4人まで)
基本的に事前の予約が必要で、例年4月1日からその年の全期間の申し込みができます。
チェックインは、15時から17時30分までの間で、チェックアウトは翌日10時です。
このキャンプ場のおススメポイントは、交通アクセス、利便性が良く、さまざまな方が利用しやすいってところ。
宗谷地方のオホーツク海沿いを通る国道238号線沿いにあって、道の駅「さるふつ公園」に隣接。
道の駅内には、売店やレストランはもちろん、日帰り入浴のできるホテルもあります。
国道沿いには、コンビニエンスストアやガソリンスタンドが揃ってて、キャンプ場から車でわずか3分ほど。
猿払村から稚内市までの間には、キャンプ場がありませんから、宗谷地方観光の拠点にもうってつけ。
公共の施設がすぐそばにあるから、キャンプを始めたばかりの方でも不安を感じないと思います。
おまけに料金は、大人1人たったの400円。格安と言ってもいいでしょう。
そのうえ、バンガローは、水洗トイレや炊事台、ベッドなどを備えており、一般的なバンガローに比べて設備が整っています。
こちらは、10月まで営業してるし、天候が悪い時でも安心ですから、気軽にアウトドアを楽しみたい家族連れの方にもおススメ。
マイナス面は、オホーツク海に面し、どこまでも広がる草原のようなテントサイトのため、かなりの強風に見舞われることがあります。
雨も降ったら、もう最悪。テントを飛ばされないようにするのが精いっぱいでキャンプを楽しむどころじゃないかも。
国道に面しているため、日中は車の走行音が気になる方もいるでしょう。
あとは、キャンパーの好みとなりますが、林間サイトや森林キャンプ場のように、グイマツやアカエゾマツなど、道北ならではの木々に囲まれた「大自然感」は少ないです。
広大な牧場と見間違うかのようなテントサイトなんで、解放感にあふれていて、逆にその何もない感じが好きな方には最高の場所。
総じていえば、ソロのモトキャンパーからファミリーキャンプ、そしてアウトドアデビューをしたいという方まで、幅広い層におススメできるキャンプ場だと思います。
猿払村の紹介
猿払村は、宗谷(そうや)総合振興局に属する町で、一般的に道北と呼ばれる地方に位置します。
この地方は、江戸時代から北方防備のために幕府から人が派遣されることはありましたが、定住するには至りませんでした。
明治時代になり、宗谷郡に6村を設定するという公示の中で「猿払」が明記。
お隣の稚内と同じく、宗谷村の統括下となりました。
猿払は、明治から大正にかけて北海道でも屈指のホタテ貝名産地として知らており、さらに木材の保有林地帯としても注目されるようになったことで、札幌まで通ずる鉄道が敷設されるなど、その繁栄は著しく、宗谷村全人口の6割以上を占めました。
こうした中、宗谷村政下に置かれていた猿払村は、行政上や生活上の不便から、分村の機運が高まり、大正13年1月1日に宗谷村から独立し、二級町村制を施行。
令和5年に開基100年の節目を迎えました。
村名の由来は、アイヌ語の「サロプト」「サラブツ」から転化したもので、「葦原の河口」の意味。
東はオホーツク海の海岸線、西は丘陵性山地を境に豊富町、南は幌延町、浜頓別町、北は稚内市に隣接しています。
日本最北の村であり、道内では最も面積の大きい村でもあり、日本全国の村の中でも奈良県の十津川村に次いで2番目です。
その総面積の約8割は山林や原野で、手つかずの自然がいっぱい残っているんですよ~
バイク乗りのみなさんおなじみのエサヌカ線があるのも、ここ猿払村。
この村道は、南は浜頓別町に至り、全線に渡って道路にガードレールや電柱は1カ所もありません。
北東側は、海岸線に近い原生花園の中を貫き、南東側は地平線に向かって伸びており、絶景というほかありません。
ボクも何度か通っていますけど、「ここでガス欠になったらヤバイよな」とかロマンのない感想しか出てきませんでした(笑)
気候は、夏でも最高気温が30度くらいで、猛暑日や熱帯夜を観測したことはないんですね~
その反面、やっぱり冬は厳しく、流氷が接岸する2月から3月にかけては、最低気温がマイナス20度を下回り、激しい吹雪の日も珍しくないとか。
天候が一番安定していて、乾燥するのは5月から6月にかけて。
北海道外からの観光ですと、まだ肌寒く感じる時期ではありますが、道路も観光地も空いてて、ねらい目かも。
猿払村の基幹産業は、漁業と酪農。
とくにホタテの水揚げ地としては全国的に有名で、漁獲量は日本一なんですよ~
古くからホタテ漁が盛んな地で、明治時代には香港などにも輸出してたんだとか。
一時は衰退し、村の存続すら危ぶまれた時期もありましたが、興亡を賭けて、ホタテ漁の再興に取り組み、見事復興を成し遂げました。
住民平均所得が全国の自治体でもトップクラスなことでも有名ですね。
また、酪農では村営の牧場「猿払村畜産公社」があり、日本最北の村の牛乳「さるふつ牛乳」を生産。
村の「牛乳と肉の館」では、猿払産の牛乳を使ったアイスクリームなどの乳製品を手作りしており、村の特産品になっています。
これら特産品は、ふるさと納税の返礼品にもなっているんで、興味を持った方は猿払村へふるさと納税をしてみるってものいいんじゃないでしょうか。
さるふつ公園までのルート
さるふつ公園は、村内を通る国道238号線沿いにある「猿払村営牧場」の敷地内に位置し、キャンプ場だけでなく、道の駅「さるふつ公園」などの施設が建っています。
この国道は、「宗谷国道」と呼ばれ、網走から稚内まで海沿いを走る道路で、オホーツクホタテロードと言われることもあります。
国道の周囲にはさまざまな沼が点在し、とくに「ポロ沼」は村内にある沼のなかで最も大きく、夕日に染まる水面の美しさは格別です。
11月には白鳥がシベリアから飛来し、その優雅な姿を目にすることができます。
さるふつ公園は、北海道の原風景を思わせるような雄大な自然の中にありますが、売店やレストランはもちろん、日帰り入浴のできるホテルを備える道の駅に隣接していて、利便性はバッチリ。
周辺にコンビニエンスストアやガソリンスタンドもあるため、不便さは全く感じません。
町の中心地からは車で10分程度と少し離れていますが、国道沿いなんで交通アクセスは良好です。
国道は交通量が少なく走りやすいし、道の駅に隣接していますから、ナビゲーションシステムの案内どおり進めば迷うことなく着くでしょう。
さるふつ公園を紹介するよ
キャンプ場は、道の駅「さるふつ公園」の一角にあります。
道の駅は、平成10年(1998年)に村営牧場の敷地内に建てられたもので、レストランやホテル、日帰り入浴施設などを備えています。
牧場は、約410haもの広大な面積を有し、春から秋にかけては、太陽の光がふりそそぐ緑の大地でのんびりと草を喰む牛たちを見学できるんですよ~
映画「人間の条件」(昭和34年公開、監督小林正樹、主演仲代達矢)のロケに使われたんだって。
ほかにも、公園周辺には「風雪の塔」や「インディギルカ号遭難者慰霊碑」などがあります。
風説の塔は、村の基幹産業である酪農で、生乳生産量が村内全体で年間2万トン、戸当り平均200トンを突破したことを記念して、昭和59年に建設されましたもの。
ヨーロッパ風の建築物で、さるふつ公園のシンボル的存在でもあり、絶好の記念撮影スポットにもなっています。
インディギルカ号遭難者慰霊碑は、昭和14年12月、浜鬼志別沖の荒れ狂う吹雪の中で、旧ソ連の貨客船「インディギルカ号」が座礁転覆した際に失われた700名以上の貴い命を悼み、昭和46年に建立されたもの。
さるふつ公園は、キャッチコピーのとおり、猿払村がぎゅっと詰まったエリアです。
猿払村を訪れたときには、ぜひとも立ち寄ってみてください。
キャンプ場は、平成13年(2001年)に現在のように整備され、アウトドアの場所としてだけでなく、村内のイベントの会場としても利用されています。
総面積は約2万4600平方メートル。
オホーツク海の心地よい潮風と、遮るものの何もない大きな空が自慢のキャンプ場です。
道の駅(受付)について
これが道の駅の建物です。
オホーツク海からの強風に備えてか、コンクリート造りで頑丈そうですね。
キャンプ場の受付や観光案内、グッズの販売を行っていて、開館時間は、9時から17時30分まで。
休館日は、11月から3月までの毎週火曜日です。
ちなみに、隣接する建物は、「夢喰間(ゆめくうかん)」という売店で、原材料と伝統的な味に徹底的にこだわった「道の駅弁ホタテめし」が名物。
ここだけでしか買うことのできない「ホタテ串」や「こけももソフトクリーム」も好評なんだとか。
道の駅の駐車場は、道の駅の建物の北側、ホテルさるふつの向かい側にあって、普通車だと約50台が駐車可能。
ただ、キャンプ場内には、専用の駐車場が用意されているため、道の駅駐車場に車を止める必要はありません。
テントサイトの直近に車を止められますから、実質オートサイトみたいなもんですよ。
ここが道の駅管理棟内(キャンプ場受付)です。
利用料金は、フリーサイトが大人(中学生以上)1人一泊400円、小学生1人一泊200円。
車中泊やデイキャンプも同料金です。
フリーサイトは事前の予約は必要なく、直接受付をすればOK。
チェックインは、13時から17時30分までの間で、チェックアウトは翌日10時です。
バンガローは、一棟一泊5000円。(定員4人まで)
基本的に事前の予約が必要で、例年4月1日からその年の全期間の申し込みができます。
チェックインは、15時から17時30分までの間で、チェックアウトは翌日10時です。
なお、利用の詳細については、公式サイトなどで確認してくださいね~
キャンプ場内にもキレイなトイレがあるんですけど、道の駅内のトイレもは、男女、身障者別でバリアフリー対応。
24時間誰でも自由に利用できます。
こちらが男性用トイレ。
入口には大きな鏡付きの洗面台が置かれ、清潔感がありますね~
水洗式の小便器が3つあります。
横壁は薄いグリーン系、床はベージュのタイル敷き。
隅々まできっちり掃除されていて、マジぴっかぴか。
道の駅の公衆トイレって言ったら利用者が多いはずなのに、めっちゃキレイ。
大便用は、洋式便座2つと和式が1つ。
洋式のうち1つはベビーシート付きで、便座は温水洗浄機。
定期的に掃除がされていてて、トイレットペーパーの補充もバッチリです。
身障者用トイレはこんな感じ。
車いすの方が利用しやすいよう、かなり広々とした室内です。
温水洗浄便座で、オスメイト対応タイプ。
多くの方が利用する公共のトイレの管理をするって結構大変なんですよね。
こんなにキレイに維持してもらって、ほんとありがたいですよね~
あとで紹介しますが、キャンプ場内のトイレにも身障者用があって、そちらもキレイな温水洗浄便座でした。
道の駅に隣接したキャンプ場の場合、道の駅のトイレの方が新しいことが多いんですが、このキャンプ場はどっちもキレイで同じくらい清潔ですよ~
道の駅の施設として、休憩スペースもあるし、無料のWi-Fiも使えます。
インターネットでちょっとした調べ物をしたりもできますから、道の駅に隣接してるキャンプ場って、すっごく便利なんですよね~
テントサイトについて
キャンプ場をGoogleEarthで上空から見ると、こんな感じ。
キャンプ場の東側は国道が通り、その向こう側はオホーツク海。
北側には道の駅の建物や日帰り入浴のできるホテルさるふつが建っています。
これらの施設を囲むように村営の牧場があって、キャンプ場の西と南側に接しているんですね~
テントサイトは、道の駅の南側一帯で、牧場などの境界まで。
一面が緑の芝地となっていて、区画のないフリーサイトです。
テントの設営場所は早い者勝ち。
駐車場や炊事場、トイレの周辺などは混雑しがちですから、とくにキャンプシーズン中などは動線を考えてテントを張りましょう。
場内を教習所のコースのような8の字の通路が通っています。
アスファルト舗装され、道幅は普通車1台分くらい。
高低差がなく、荷物を満載した大型バイクでも走りやすい。
通路北側の両サイドには、それぞれ普通車が12台ほど止められる駐車場があります。
北東側の駐車場はこんな感じ。
場内駐車場は、白線で区画割りがされていて、端のスペースは少し広めに作ってありますから、少し大きめのキャンピングカーでも駐車可能です。
これは北西側の駐車場。
周辺にもテントを張ることができるんで、オートサイトとほぼ変わらないくらいの便利さ。
荷物の多い家族連れの方でも安心です。
バイクや自転車などだけでなく、車でもキャンプ場の利用状況によっては場内通路に駐車してもOKなときがあるので、受付時に確認してみてくださいね。
テントサイトの中央付近です。
ど真ん中に野外ステージがあって、その南側がトイレと炊事場。
周囲は見渡す限りの大草原。
ほんと、オホーツク海と広大な酪農地帯、さえぎるものがない大きなる空がある村って感じ。
テントサイトとしては、めっちゃ快適です。
「芝はちょっと長いかな」くらいで、ふっかふかの状態。
マジで、スリーピングマットなしでも、熟睡できるレベル。
気をつけたいのは、雨のとき。
ほとんどが平坦な地形のため、場所によっては水はけが悪く、水が溜まりやすそうな感じがしました。
芝生がゴルフ場のグリーンのような雰囲気。
山も谷もないし、地面がうねってるところもありません。
ファミリー用の大型テントやタープでも張りやすいんですけど、森林キャンプの林間サイトを好むボクとしては、ちょっと「面白みに欠ける」かも…
って、最初は思ったんです。
でも、このキャンプ場のテントサイトって、あまり人工的な感じがしません。
大草原の小さな家じゃないですけど、木が1本もないはずなのに、北海道らしさを満喫できちゃう。
むしろ、この何もないことこそが自然らしく思えるんですね~
ただし、サイト内には木が1本もなく、周囲に樹林帯もありません。
夏の時期は直射日光を遮るタープなどあったほうが快適に過ごせますよ~
気をつけたいのは、強風です。
道路側に防雪柵があるものの、あくまで冬期間用で夏場は降ろしたまま。
オホーツク海のある東側からは、びっくりするほどの強風が吹くこともあります。
じっさいボクが行ったときも、ハンパじゃない風が吹いていました。
風に強い山岳用テントなら何とか設営できても、ファミリー用の大型テントは数人がかりでも立てることができないんじゃないかってくらい。
そんなときは、野外ステージを壁にしましょう。
ピッタリと寄せれば、無風とまではいきませんが、東風の影響を受けることはほとんどなくなります。
それでも大型のテントで設営が厳しい場合は、バンガローを借りるのもひとつの手ですね。
なにせ、4人まで5000円とリーズナブルなお値段ですから。
野外ステージは、こんな感じ。
鉄筋とコンクリートで造られ、地面から1mほど高くなっています。
ドーム型の屋根がありますが、強風が抜けるようにするためなのか、横壁が作られてません。
もちろん、通常時はこの中にテントを張ることはできませんが、雨天時の荷物の整理やテントを畳むときなどにはうまく活用できそう。
ちなみに、この野外ステージを含む、さるふつ公園で行われる最大のイベントが「さるふつ観光まつり」です。
毎年7月半ばに2日間催され、前夜祭では歌謡ショーや地元小学生によるよさこいステージ、夜には花火が上がるんだとか。
2日目が本祭で、名産のホタテの即売会、魚つかみ取り、特産品が当たる抽選会などイベント盛りだくさん。
例年この日はキャンプ場が臨時休業になるんで、夏のイベントに合わせてキャンプはどうかなって考えている方は、気をつけてくださいね~
このキャンプ場は、国道がすぐそばを走っているにもかかわらず、緑に染まった風景で心が安らぎます。
交通量はそれほど多くなく、夜間はめっちゃ静かですが、騒音が気になる方は国道とは反対側のステージ寄せてテントを張ったほうがいいかも。
炊事場やトイレにも近いため、利便性の面ではイチオシです。
夜間照明については、通路などに街灯があって、夜でも真っ暗にはなりません。
ただ、管理の行き届いたキャンプ場と言っても、照明なしで夜を過ごすのは危険です。
照明器具は必ず準備してくださいね~
スマホの電波は、キャンプ場内どこでもOKでした。
そして、テントサイト内には、「日本一のホタテのまち」らしく、ホタテの貝殻が落ちていました(笑)
バンガローについて
バンガローは、テントサイトの南端に3棟建っています。
利用料金は、一棟一泊5000円。(定員4人まで)
フリーサイトと違って、基本的に事前の予約が必要で、例年4月1日からその年の全期間の申し込みができます。
チェックインは、15時から17時30分までの間で、チェックアウトは翌日10時です。
こちらもチェックインの開始時間がフリーサイトと異なりますので、注意してくださいね。
一般的なバンガローというと、電源や電灯のみで設備なしのイメージがあると思いますが、このキャンプ場のバンガローは設備がしっかりしています。
水洗トイレに炊事台(ガスコンロはなし)、ストーブ、2段ベッドが2つ、電源コンセントなどが完備。
キャンプ道具のレンタル品や布団、食器などの細かい備品はありませんが、そもそもキャンプを使用って方なら十分すぎるほどでしょう。
建物の前に車やバイクを止めることができますし、周囲の芝地にテントやタープを張ることも可能。
モトキャンパーでも数人でのツーリングなら、かなりおススメの施設。
4人で借りれば1人頭1000円なので、気の合う仲間とならいいんじゃないかなあ。
運悪く強風と大雨に見舞われときなんかは、ソロでも借りたいところ。
万が一のときの避難先が確保されてるキャンプ場って、安心感がハンパないですよね~
おそらく、こちらは昔使われていたバンガロー。
ログハウス風で、とんがり屋根に明かり取りの窓が付いていたりして、けっこうおしゃれなデザインです。
外見はそれほど老朽化していないと思うんですが、今は緊急避難場所的な建物なのかな?
それともイベント用か?倉庫代わりか?
少し離れた場所にポツンと一棟だけ建っていたので、気になりました(笑)
そして、もうひとつ気になったのが、このキャンピングボックス。
バンガローの隣りに1棟だけ建っています。
中頓別町のピンネシリオートキャンプ場にあったような、通年営業で真冬でもキャンプを楽しめる設備なのかな、と思ったんですが、じつはこちらは観光客用ではありません。
猿払村が主催する「移住体験住宅(ちょっと暮らし)」のための住宅でした。
これは、移住を検討されている方に、村での生活・就労を体験するための拠点。
利用資格は、村への移住を希望していて、14日以上30日未満の期間において、おおむね半分を就労体験に参加すること。
使用料は一日500円です。
「都会の喧騒から離れて、猿払村でのびのびと生活したい!」なんて方は、ぜひ、村役場へお問い合わせください。
トイレについて
トイレは、キャンプ場のど真ん中、野外ステージの裏手に炊事場と並んで建っています。
キャンプ場内にはここ1か所だけですが、道の駅にも24時間利用可能なトイレがありますから、ここのトイレが混雑しても大丈夫でしょう。
トイレは、野外ステージと同じように鉄筋コンクリート造りの頑丈そうな建物です。
入口側にコンクリートブロックが敷かれ、さらに風よけも設置してあり、雨風の強い日でも使いやすいようになっています。
この造りを見ただけで、どれだけ風の強い日があるかわかりますよね~
トイレは、男女、身障者別に分かれていて、バリアフリー対応です。
こちらが男性用トイレ。
入口には鏡付きの洗面台が4つ置いてあり、すっごく使い勝手がよさそう。
壁と床はベージュ系のタイルで、清潔感がありますね~
水洗式の小便器が4つあります。
道の駅施設内のトイレにも負けないくらい、しっかり掃除してあってピッカピカ。
大きな窓から日が差し込んでいて、日中は電灯がなくても明るい感じ。
大便用は、和式便座と洋式便座が1つずつ。
一般的な和式便座のトイレですが、キレイで使いやすそう。
洋式便座が苦手な方もいるでしょうから、両方備えているのもありがたい。
洋式便座は、温水洗浄機能はありませんが、ウォーム便座です。
パッと見て分かる通り、掃除が行き届いていてめっちゃキレイ。
最近は自宅のトイレが洋式ってところが多いので、洋式便座だと子供でも使いやすくていいですね。
身障者用トイレはこんな感じ。
トイレの設備としては、広めの室内に便座があるだけのシンプルなものですが、便座は温水洗浄機付き。
予備のトイレットペーパーもしっかり置いてあって、キレイさは、こちらも言うことなし。
公共のトイレやキャンプ場の管理をするって結構大変なんですよね。
こんなにキレイに維持してもらって、ほんとありがたいですよね~
「キャンプ場の良さは、トイレのキレイさに比例する」ってのが、ボクの持論です(笑)
炊事場について
炊事場は、キャンプ場内に1か所だけ。トイレの隣りにあります。
炊事場もトイレと同じく、コンクリートブロックが敷かれ、風よけも設置してあって、雨風の影響を受けにくいようになっています。
もしかしたら、デザインはホタテの貝殻なんでしょうか(笑)
洗い場はいたってシンプル。
ステンレス製のシンクが2つ置いてあるだけ。
シンクは両面が使えるタイプで、片方に蛇口が3つ、両側で6つの長パイプが付いています。
炊事場内に調理台はありませんが、シンクの天板が広いですし、シンクの両サイドがちょっとしたスペースになってるんで、食材や食器を置くことができます。
水は、そのまま飲料水として使用可能。
もちろん、電灯もあるので、暗くなってからも使うことができますよ。
必要最小限の設備だけしかありませんが、空きスペースが自由に使えて、いい感じの炊事場ですね~
これが2基あるんで、夏場などのキャンプシーズンで混み合うときでも大丈夫そう。
昔ながらの「かまど」はありません。
最近はキャンプ場の中にある「かまど」を使う方がかなり少なくなってきてますからね。
個人でコンロを用意する方がほとんどだと思うんで、なくても問題はないでしょう。
なお、このキャンプ場は、ごみは各自持ち帰りですが、炊事場脇に灰捨て場が設けられています。
有料キャンプのゴミ持ち帰りは時代の流れとは言え、やはり、灰や炭だけは現地で処理していきたいというのがキャンパーの本音でしょう。
すっごくありがたいですね~
利用上の注意事項について
キャンプ場を利用するときの、ルールやマナーは、一般的なキャンプ場とそれほど違いはありません。
利用前に道の駅内の管理棟で受付をすること。
受付時、申請書に住所、氏名、連絡先など必要事項を書いて提出します。
受付が終わると、「使用許可書」を渡されるので、テントのポールなど、見える場所に掲示してください。
なお、返却は管理棟内に返却ボックスがあって、そこに入れるだけですから、受付時間前の早朝出発も大丈夫です。
テントサイトへの車両の乗り入れは禁止です。
車中泊は禁止していませんが、エンジンのかけっぱなしによる騒音トラブルや車両火災に注意。
駐車場内でタープを張って宴会をしたり、テントを張るような行為は絶対しちゃダメですよ~
花火は禁止。カラオケ、発電機などの「大きな音や光が出るもの」の使用も避けたほうがいいでしょう。
大声を出したり、騒音を出さないことなど、周囲の方に迷惑をかけるような行為は慎むこと。
このキャンプ場は、ペットの連れ込みはダメ。
最近は、排泄物が野生動物を呼び寄せる原因にもなるため、ペットを連れ込むことを禁止しているキャンプ場が増えてきてるんですよね。
イベントにも使われる公共の場所ですし、何より周辺は村営牧場になってますからね。
ペットと一緒にキャンプをしたい方は残念ですが、仕方のない措置かと思います。
なお、介助犬についてはOKですよ~
焚火は禁止されてませんが、直火は厳禁です。
芝を傷めないよう、焚火台や焚火シート、コンロを使用しての煮炊きはOK。
コンロは芝から30~50cm離すことなんて基準を設けてるキャンプ場もありますね。
高さが足りない焚火台の場合は、焚火シートは必ず敷きましょう。
焚火の周囲ってけっこう火が飛び散りますから。
芝に焦げ跡などを作らないようにお願いします。
火の取り扱いに関しては、ルールを守らない事例が多くなると、焚火の全面禁止にもつながりかねません。
火の取り扱いには十分気をつけてください。
そして、ぜったい守ってほしいのが、ゴミの持ち帰り。
このキャンプ場に限ったことではありませんが、道内は野生動物が非常に多いです。
ゴミをきちんと処理しないと、キャンプ場にカラスやキタキツネ、場合によってはヒグマが来ますから。
「こんな街中にも?!」ってびっくりするような場所にも、普通にヒグマが出たりします。
カラスやキタキツネは、犬、猫以上にいますからね(笑)
しっかりルールとマナーを守りましょう。
入浴施設の紹介
今回紹介したさるふつ公園キャンプ場の目玉ひとつは、日帰り入浴のできる「ホテルさるふつ」がすぐ近くにあること。
キャンプ場からわずか100m!歩いて行けますね。
ここは、日帰り入浴のできる宿泊施設で、設備は充実していて管理はバッチリ。
公共の施設ですから館内はめっちゃ清潔だし、料金は格安!
言うことなしです。
じつは、さるふつ公園内には、平成10年(1998年)に開湯した、村営の温泉入浴施設「猿払村公衆浴場憩いの湯」がありました。
ナトリウム-塩化物泉の正真正銘の天然温泉でしたが、残念ながら源泉の枯渇により、平成22年に温泉の供給を停止。
その後、水道水を使った入浴施設として営業をしていましたが、ホテルさるふつ内に大浴場を新設したため、建物そのものがなくなったという経緯があります。
温泉じゃなくなったのは、めっちゃ残念ですが、「さるふつ憩いの湯」という名称だけは、今も受け継がれているんですよ~
これが、ホテルさるふつ内にある大浴場、「さるふつ憩いの湯」です。
浴室は、浴槽が1つとサウナがあるだけのめっちゃシンプルな造り。
露天風呂はありません。
素朴ですが、どこか懐かしさを感じます。
公共の施設らしく、非常に清潔で、管理が行き届いており、子供からお年寄りまで、すっごく使いやすいですよ~
日帰り入浴の営業時間は、10時30分から夜の21時まで。(最終受付20時)
休館日は、毎週木曜日です。
入浴料金は、大人(12歳以上)450円、子供(小学生)150円。
リンスインシャンプー、ボディソープ、ヘアドライヤーなどのアメニティも充実していて、タオルだけ準備すればOK。
無料の休憩所も用意されていますから、お風呂上りにのんびりくつろぐこともできますよ。
公共の施設らしく、キレイで清潔感あふれる浴室で、このお値段はめっちゃリーズナブル。
なお、営業時間は、令和4年度の新型コロナウイルス対策で、時短営業時していたときのもの。
令和5年度以降は、変更になる可能性が大きいので、利用前に確認してくださいね。
もちろん、宿泊もOK。
客室は、6畳8室、8畳和室4室、洋室31室、特別室1室の全44室で103名が宿泊可能。
一人利用で2食付きのプランだと、1万300円から。
日本一の水揚げを誇る猿払産のホタテを使った料理を堪能することができますよ~
なお、詳細は、猿払村の公式サイトや観光協会の公式サイトをご確認ください。
さるふつ公園キャンプ場のデータ
名前 | さるふつ公園キャンプ場 |
かな | さるふつこうえんきゃんぷじょう |
住所 | 北海道宗谷郡猿払村浜鬼志別 |
連絡先 | 道の駅さるふつ公園管理棟(電話番号:01635-2-2311) |
管理者 | 猿払村、一般社団法人さるふつ村観光協会 |
営業期間 | 例年5月から9月末まで(バンガローのみ10月末) |
料金 | テント1張り大人(中学生以上)1人一泊400円、小学生1人一泊200円。車中泊・デイキャンプも同料金。バンガロー一泊4,000円(定員4人) |
ジャンル | 芝地のフリーサイト(車両の乗り入れ不可) |
施設 | テントサイト、炊事場、トイレ、駐車場 |
備考 | ゴミ持ち帰り、直火禁止、ペット同伴不可、道の駅隣接、入浴施設あり |