【更新情報】2019年7月初旬
今回紹介する遠刈田公園(とおがったこうえん)は、宮城県刈田郡蔵王町(みやぎけん かったぐん ざおうまち)の西方にある遠刈田温泉街から車でわずか2分の距離にある公園です。
この公園の多目的広場では、キャンプをすることができるんですよ~
管理は蔵王町がしていて、利用料金は、無料!
宮城県と山形県の県境にある蔵王連峰(ざおうれんぽう)へも車で30分くらいで行けるので、登山や観光にもぴったりの場所です。
雄大で季節ごとにうつくしく姿を変える蔵王連峰の景色を間近に見ながら、ゆったりとキャンプをして過ごすなんて、最高っしょ!
ただし、民家から隔離されたキャンプ場とは違い、近くには一般の方が住んでおりますので、利用マナーについては気をつけましょう。
聞いたところによると、利用者の駐車場以外への車両の乗入れや深夜までの火気使用、ゴミのポイ捨て、電源の無断使用などが問題になり、近隣にお住いの方から苦情が出ているみたいです。
町役場でも、改善が見込めない場合、キャンプの禁止や夜間閉鎖の措置も検討せざるを得ないとのことですので、利用しようと考えている方は、注意しましょうね~
人間って、目で見た文字を頭の中で音声に変換してから意味を理解してるんだって。
なので、目で見るより音で聞いた方が、スムーズに頭の中に入るとか。
この記事のyoutube版も作ったので、よろしければ見てくださいね~
遠刈田公園までのルート
遠刈田公園までは、最寄りの高速道路、東北自動車道「白石IC」からだと距離約17.2km、車で20分くらい。
「村田IC」からだと距離約15.2kmで同じく約20分くらいです。
蔵王町の西側にある遠刈田温泉街からだと距離800m、車でわずか2分、蔵王連峰に続く国道457号線沿いにあります。

目印は、写真の岩崎山金窟此(いわさきやまきんくつし)の看板です。
遠刈田公園は、高速道路のICからもそれほど遠くないし、なんと言ってもキャンプ場から車を走らせれば、あっという間に温泉街です。
キャンプ場さがしてて、何が興奮するって温泉が近いことじゃないですか?
で、温泉町で昔からやってる老舗のお店とかもあるから、ツーリング中にそういうところ立ち寄ると、ワクワクしてきますよね~
もちろん、遠刈田温泉にも老舗の豆腐屋「はせがわ屋」さんがありますので、別に紹介記事を書きましたから、読んでくれるとうれしいな~
そんなわけでして、遠刈田公園は交通アクセスのよい、立地条件に恵まれた場所にあるキャンプ場なんです。
遠刈田公園の施設を紹介するよ
管理者と使用届について
遠刈田公園は、キャンプができる公園ってスタンスなので、管理人さんは常駐してません。
利用するときは、予約は不要ですが、使用届を提出しなきゃダメ。
使用届は、利用当日に遠刈田公園の向かいにあるサン・スポーツランド蔵王(TEL:0224-34-4210)か、蔵王町役場建設課(TEL:0224-33-2214)に持参するか、事前に郵送で提出してください。
蔵王町役場HPに使用届の様式や詳しい利用方法が書いてありますよ~

キャンプサイトについて
遠刈田公園は、道路から入ってすぐが駐車場になっています。
駐車場から先は、車もバイクも進入禁止です。

アスファルト舗装されていて、普通車20台くらいは止められそう。
目の前がテントサイトだし、ほぼ平坦なんで、家族連れの方でも荷物の搬入にはそれほど苦労しないと思います。

こちらが蔵王町が公開している遠刈田公園の図面です。
遠刈田公園でテント設営と火気の使用が認められているのは、駐車場の正面にある「多目的広場」と西側の「自由広場」だけです。

多目的広場には炊事場とかまどがあり、駐車場からも近いので、ほぼオートサイトみたいなもんです。

多目的広場の全景はこんな感じ。
敷地は、ほとんどが平面なのでテントは張りやすいと思います。
張れるテントは、だいたい10~20張りくらいでしょうか。

こちらは公園敷地の西側にある自由広場。
広さは多目的広場の半分以下だし、炊事場もかまどもありません。
駐車場からも少し遠いので、ボクはこちらをキャンプで使用しているヒトを見たことがないですね~
初夏の時期だと、多目的広場も自由広場も「ちょっと草が伸びてるかな~」ってくらいで、地面の状態は悪くありませんでした。
電灯はありませんので、照明器具は必須ですね。
町のすぐそばなので、スマホのの電波はドコモ4GがMAX状態で良く入りました。

2019年3月初旬に行ってみました。
雪はまったくなく、地面の状態もすごくよかったです。
この日は晴天で気温が18度くらいになったので、今すぐにでもキャンプしたい気持ちになりましたよ~
炊事場について
水道は、テントサイトの東の端にあります。

一般的なキャンプ場にあるような、食材の調理ができる作りの炊事場じゃないです。
水道の設備があるだけで、屋根すらありません。
コンクリートがちょっと古くなってますが、水はキレイです。
上水道なので、そのまま飲めますよ~
ただし、蛇口は10個あるのですが、ハンドルは3つしかありませんでした。
おそらく無駄遣いされないように、取り外してあるのだと思います。

水道の近くには、コンクリートと耐火レンガで組まれたかまどもありました。
こちらも屋根なしの露天ですが、けっこうキレイに整備されており、鉄製のグリルも置かれていました。

2019年3月初旬に確認したところ、「かまど以外での火気使用禁止」の看板が新たに建てられていました。
注意を守らない方がいるらしく、サイト内には比較的新しい直火のあとがありました。
これは町の方でもかなり問題にしているらしく、火気の使用がさらに制限されることになりました。

キャンプ可能な多目的広場と自由広場内で使用できるのは、「ガスコンロやバーナーなどの燃えがらが出ない燃料のみ」です。

焚火は、直火は当然、焚火台を使用しても禁止です。
焚火好きにはとっても残念ですが、「ルールが守られない場合は、公園内での全面火気使用禁止及び夜間閉鎖をいたします。」と厳しく通知されているので、ぜったいに守りましょうね~
トイレについて
トイレは、炊事場と反対方向のテントサイトの西の端にあります。

屋根付きで男女別になっています。

男性用小便器です。いわゆる公園のトイレってヤツですね~。
掃除はされてますけど、めっちゃキレイというほどではありません。

大便用はひとつ。水洗和式ですが、キレイかどうかは、ご覧の通りです。
蔵王町は冬は雪が降り、気温もかなり下がるため、トイレには凍結防止装置が付いてます。
この凍結防止装置を動かすための電源があるんですけど、ここから勝手に電気をとってた方がいるみたいなんです。
法律的に言えば、電源の無断使用は泥棒です。ぜったいにやめましょう。
「旅の恥は掻き捨て」ではなく、「一期一会」の心ですよね~
そのほかの施設紹介
遠刈田公園は、多目的広場以外にもいろいろな施設があります。
ちょっと時間もあったので、ぐるっと見て回ったので、紹介しますね~

炊事場に近くには、テーブルとイスがありました。

炊事場のちょっと北側には、休憩広場があって東屋がありました。

休憩広場から遊歩道が北に向かって伸びており、すこーし急な階段を5分ほど上がっていくと展望広場に到着です。

展望広場は、あまり利用されたあとがありませんでしたねー。

熊供養の石碑なんかもありました。

展望広場からの景色です。
ちょっと朝もやがかかってますが、なかなかいい感じ。
周辺施設を紹介するよ
遠刈田公園のある蔵王町は、蔵王連峰の東のふもと、宮城県の南西部に位置し、町の約6割が山林で、美しい自然や貴重な野鳥などが生息する自然の宝庫となっています。
丘陵地を利用した果樹栽培が盛んで宮城県一の生産量を誇っているほか、高原で作られるチーズなどの乳製品は、とってもおいしくて全国的にも人気です。
そして、なんと言っても、遠刈田温泉で有名ですね。
昔は「湯刈田」とも言われた遠刈田温泉は標高330mにあり、蔵王連峰への信仰登山の宿泊地や湯治場として知られてきました。
温泉発祥の由来は、1600年代に金の採掘をして財を成した金売橘次という方が発見したのが始まりと伝えられています。
現在は、遠刈田温泉株式会社が設置している公衆浴場が2軒あり、いずれも温泉街の中心部に設置されています。
1つは刈田嶺神社(里宮)に隣接する「神の湯」で、もう1つは湯の熱さと小振りな風情ある建物で知られる「壽の湯」です。

ここが蔵王連峰刈田岳の山頂にある刈田嶺神社(奥宮)と対を成す里宮です。
ご神体は、夏季に刈田岳山頂にある「奥宮」に、冬季はここ「里宮」というように、両宮の間を季節で遷座しているんですね~
鳥居に蔵王大権現と書かれているのが見えますか?
「蔵王連峰」の 蔵王 は、かつて奥宮と里宮が祀っていたこの「蔵王権現」に由来します。

こちらが刈田嶺神社(里宮)のお社。
平安時代、吉野山の金峯山寺蔵王堂から刈田岳山頂に蔵王大権現を分祀し、僧坊(僧侶が生活する建物)を構えて修験道の修行を行ったため、刈田岳周辺を「蔵王山」と呼ぶようになったそうです。
僧坊には修験者が集まってだんだんと大ききくなり、のちに「願行寺四十八坊」と呼ばれる修験道の大寺院となったとのこと。

このような神仏習合(しんぶつしゅうごう:日本土着の神祇信仰(神道)と仏教信仰(日本の仏教)が融合した信仰体系)の流れを受けてか、刈田嶺神社には、本来はお寺にある鐘楼(しょうろう)があるんですね~
けっこう珍しいんですよ、これ。
明治維新で神仏分離が行われると、「蔵王大権現」から「蔵王大神」を経て「水分神社(みくまりじんじゃ)」に改称されました。
そして1875年(明治8年)現在の「刈田嶺神社」になりました。
はい、温泉の話でしたね。
だいぶ脱線しちゃいました。
遠刈田温泉「神の湯」さんは、この刈田嶺神社のすぐ南側にあります。

神の湯さんは、平成18年に、それまで遠刈田温泉のシンボル的存在だった「センター浴場」に代わって新しく建てられたそうです。
神の湯という名前にしたのは、遠刈田神社があるからでしょうね。
専用駐車場もありますし、神の湯さんの目の前には観光案内所もあります。
遠刈田温泉のシンボルにふさわしい、堂々とした木造の建物になっています。
ボクが神の湯さんに着いたのは、午前8時30分ころだったんですけど、すでに地元と思われる方が数人、外のベンチに腰かけて開店を待ってました。
地元の方からも愛されているんだなあって思いました。
このときは神の湯には入らなかったので、中の様子はお伝え出来ませんが、調べたところ、風呂は2つに仕切られ「あつい湯」と「ぬるい湯」に分けられているそうです。
熱いほうは、45度くらい、ぬるいほうでも42度くらいあるそうで、人によってはどちらも熱い湯かもしれません。
これは源泉温が68℃もあるためで、加水して温度を下げてるんだそうです。
さてさて、ボクは外にある足湯に入ってみましょう。

黄土色ににごった土感たっぷりのお湯ですね~
チャポっと足を入れます。

アッチィ!このお湯、半端ないって!
50度近くあるでしょ、コレ。
数秒しか入れてられない。
足を出したり入れたりしながら、15分ほど過ぎたら、どうやら加水されたらしく、なんとか足を入れていられる温度になってきました。
はぁ~最高!バイクブーツのまま山を歩いたので、ちょっと足の裏が痛かったんですよね~。
めっちゃ幸せですわ~。
なーんて、ふと時計を見たら9時を過ぎてました。
足湯に30分以上入ってたのはじめてじゃないかなあ。
神の湯さんもオープンしたらしく、どんどん地元の方が来てますね。
ほんと、おススメのお湯でしたよ~
| 名称 | 遠刈田温泉「神の湯」 |
| 住所 | 宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉仲町32 |
| 営業時間 | 9:00~21:30(定休日なし) |
| 電話番号 | 電話:0224-34-1990 |
| 入浴料金 | 大人330円,小学生以下110円,定期券(発行日から30日)3800円
大広間休憩込み料金1,000円 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり |
| 備考 | 石鹸・シャンプーの常設無し、一部シャワー有り。露天風呂、サウナ、食事処なし。 |
キャンプ場データ
遠刈田公園は、一般的な公園内でキャンプの許可をしてるだけなので、園内には最低限の設備しかなく、見方を変えれば、その辺で野宿するのとほとんどかわりません(笑)
トイレは老朽化した公衆トイレの雰囲気で、中もお世辞にもキレイとは言えませんし、水道やかまどは屋根がなく雨の日は使いづらいです。
なので、小さなお子さんのいる家族連れやキャンプ初心者の方向きとは言えないんですね~
だけど、温泉やコンビニエンスストア、スーパー、ガソリンスタンドなどほか、地元の名産品を売っている店がすぐそばにあるため、立地条件はめっちゃイイ!
蔵王観光はもちろん、宮城、山形、福島県などの南東北を観光するときのキャンプ地としては、おススメです。
なにより、遠刈田温泉はとっても魅力ある温泉町なんで、ぜひ一度は訪れてほしいなあって思ってます。
| 名称 | 遠刈田公園 |
| かな | とおがったこうえん |
| 住所 | 宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字北山 |
| 連絡先(使用届提出先) | 1、サン・スポーツランド蔵王(TEL:0224-34-4210)
2、蔵王町役場 建設課(TEL:0224-33-2214) |
| 管理者 | 蔵王町役場 建設課 |
| 営業時間 | 年中無休、夜間出入り自由 |
| 料金 | 無料(要使用届の提出) |
| ジャンル | 芝生フリーサイト |
| 施設 | 水道、水洗トイレ、駐車場 |
| 備考 | ゴミ持ち帰り、かまど以外での火気使用(直火)禁止 |
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