【更新情報】2019年5月
今回紹介する鵜ノ崎海岸(うのさきかいがん)は、秋田県西部に位置する日本海に面した男鹿市(おがし)を代表する観光名所のひとつです。
男鹿半島の南部に位置する約1.5kmの海岸線は、めっちゃ遠浅なのが特徴で、なんと200mの沖合まで歩いて行けるんだって。
「日本の渚・百選」にも登録されていますね~
この鵜ノ崎海岸の一角が無料のキャンプ場?となっていて、駐車場やシャワーを備えた水洗トイレなどの施設があるため、キャンプシーズンには県内外からたくさんの人が訪れます。
でね、キャンプ場?ってクエスチョンマークをなぜつけたかってことなんですが、はっきりキャンプ場って言っていものかどうか迷ったから。
というのも、鵜ノ崎海岸は、観光情報サイトなんかで調べてみると、「キャンプを楽しむ家族連れに大人気」みたいなことが書いてあるけど、どこが管理してるのかよくわかんない。
で、男鹿市が管理してるキャンプ場なのかと思って、市の観光商工課に電話してみました。
そしたら、「うちじゃ管理してません」って言われたの。
んじゃあ、鵜ノ崎海岸は男鹿国定公園内にあるから管轄は県なのかと思って、秋田県の観光振興課に問い合わせたけど、やっぱり県の観光振興課もないっていう答え。
マジかよ?んじゃ、なんなのココ?
じつは、ここ、鵜ノ崎海岸の一角は一般的にキャンプ場として認知され慣例上そう使われてるだけで、じっさいは県などの自治体が管理するキャンプ場じゃないんです。
みなさんがきちんと使ってくれるなら、とくに問題はないからそのままどうぞ、的な(笑)
そんなわけでして、鵜ノ崎海岸キャンプ場は、事前の電話予約も、利用申請書の提出も必要ありません。
ただし、そういう場所だけに、利用するときはマナーを守って、迷惑をかけないよう、心掛けたいものですね~
(正確には県の港湾空港課が管轄になるんですが、正式な回答を求めるのは野暮なので、あえて利用に関する確認はしてません(笑))
鵜ノ崎海岸までのルート
鵜ノ崎海岸のある男鹿市は、日本海に突き出た男鹿半島の大部分を占め、3方を日本海に囲まれている人口約2万6000人の自治体で、民俗行事「なまはげ」が有名ですね。
男鹿半島は、日本海側の道路の中継地になっているわけじゃないので、わざわざ行かない限り、なかなか行く機会がない場所かも。
そのため、鵜ノ崎海岸までは、男鹿市の中心市街地からだと距離約5㎞、車で10分くらいなんですが、最寄りの高速道路のインターチェンジは、秋田自動車道「昭和男鹿半島(しょうわおがはんとう)IC」で、車で35分くらいかかります。
交通の便という点では、ちょっと不便な場所です。
ただ、男鹿半島には鵜ノ崎海岸のほか、男鹿半島最大級の洞窟カンカネ洞や1000年の歴史を持つ男鹿温泉、鬼の俵ころがしに鬼の隠れ道など鬼にちなんだ場所、秋田県立男鹿水族館などの施設があって、観光名所がた~くさん。
夏の時期に遊びに行くには最高の場所なので、魅力たっぷりの男鹿半島、訪れてみてはいかがでしょう。
鵜ノ崎海岸キャンプ場を紹介するよ
鵜ノ崎海岸までの道順と駐車場について
県道59号(男鹿半島線)を男鹿市内から西に走ると10分くらいで美しい海岸線が見えてきます。
海岸線沿いの大きな駐車場がある場所が、鵜ノ崎海岸です。
海岸線沿いには、公衆トイレや駐車場所がいくつかあるんですが、一番広く写真のように奥に松林が見える場所になります。
その松林の付近がキャンプ場です。
デイキャンプの方は、駐車場直近の芝生にテントを張ったり、東屋や備え付けのテーブルを利用して、食事を楽しんだりしてますね~
テントサイトについて
駐車場の西側にある松林の中がテントサイトになります。
車両の乗り入れはできませんが、駐車場から30mも離れていないので、荷物の搬入は苦労しないと思います。
海岸線に沿って歩道もありますので、キャリーカートを使っても運びやすいでしょう。
松林の中のフリーサイトで、整地されているわけじゃないので、けっこう地面は凸凹。
草も長めです。
駐車場周辺の松林の中に張れるテントは、だいたい10張りくらいかな。
家族連れの方が利用しやすい場所なんで、大きめのテントで来られる方も多い感じ。
海岸線沿って芝生地帯が続いているので、風のない穏やかな日ならそこに張ってもいいかも。
テントサイト内には、ゴミ捨て場もありました。
だけど、立て看板があって「ゴミは持ち帰りましょう」って書いてあった。
う~ん、捨てていいのか悪いのか。
まあ、ボク個人の考えだけど、旅行者はゴミ持ち帰りが原則かなあ。
ちょっと残念だったのは、思いっきり直火の跡があったこと。
火事の危険もあるし、焚火をするときは、十分気をつけないと。
そもそも自治体にキャンプ場として正式に認められた場所じゃないんで、なんかすっごい問題が起きたら、キャンプ自体が禁止とかになりかねないですからね~
携帯電話は、どの場所でもよく入ります。
駐車場は、フリーWiFiも使えちゃいます。
ネット環境がいいっていうのも、魅力のひとつだと思います。
気をつけたいのは、悪天候時と津波などの災害でしょうか。
めったにそんなことはないと思いますが、海岸線でキャンプをするときは、すぐに避難できるよう心掛けておくことが大事ですよ~
水場について
鵜ノ崎海岸は、厳密には、キャンプ場ではなく、キャンプが可能な場所ってだけ。
残念ながら、炊事場はありません。
だけど、駐車場や海岸線にはところどころに水道設備があるので、水は大丈夫。
もちろん、上水道ですので、そのまま飲めます。
トイレについて
駐車場内にはめちゃくちゃ立派なトイレがあります。
公共の施設らしく、男女のほか身障者用トイレがあります。
(2019年5月上旬、身障者用トイレは使用できませんでした)
こちらが男性用。
洗面台と水洗式小便器が2つ。
清掃が行き届いていて、とってもキレイ。
大便用は和式が1つ。
予備のトイレットペーパーまでちゃんとあって、こちらもキレイに掃除されていました。
ここトイレの目玉は、なんとシャワーがついているってこと。
磯遊びなどでにぎわう海岸線のトイレならではってところでしょうか。
お湯は出ませんが、夏場なら水だけで十分ですよね。
周辺施設について
道の駅おが(なまはげの里オガーレ)について
食料品やおみやげの購入でぜひ立ち寄りたいのが、道の駅おが。
鵜ノ崎海岸から約5km、車で約8分の距離と、すぐそばにあります。
道の駅おがは、男鹿市を訪れる観光客だけじゃなく、じっさいに住んでいる市民のためにもなるように、市内周遊観光と地域活性化の拠点を目指した複合観光施設です。
営業時間は9:00~17:00で、男鹿の海で獲れた新鮮な魚介類や朝採りした旬の野菜、地元の工芸品など、た~くさんとりそろえています。
この道の駅の自慢は、水産コーナー。
おいしい魚の食べ方や調理のポイントとアドバイスしてくれたり、有料にはなりますが、買った魚を3枚におろしてくれたりします。
ここであらかた調理してもらって、鵜ノ崎海岸キャンプ場で夕日を見ながら食べるとか、最高っしょ!
ほかの道の駅と同じように軽食コーナーやレストランが併設されているんでが、レストランの人気メニューのひとつに「ぶりっこソフト」があります。
え?真子ちゃん?聖子ちゃん?
いや、違いますから、って古すぎて、わかんないヒト多いと思う(笑)
ぶりっこソフトってのは、これ。
秋田沖で取れる魚の「ハタハタ」の卵をブリコっていうんですよ。
そのホンモノのブリコをソフトクリームに思いっきりかけちゃった。
だから、ぶりっこソフト。
おっとそれだけじゃありません。
なんと、ハタハタなどに塩を加え、1年以上かけて熟成させ作る秋田県の伝統的な調味料「しょっつる」までバニラクリームの中に混ぜ込んでいるという徹底ぶり。
(しょっつるは、昭和5年創業の地元の老舗、諸井醸造のモノを使用)
なので、しょっつるの少ししょっぱい味と、ブリコのプチプチとした食感が楽しめるという、ある意味、ハタハタの親子丼的な存在(笑)
どうせインパクト重視のキワモノだろ?って思いきや、魚の生臭さなんてまったく感じられないし、しょっつるの塩気がソフトクリームの濃厚さが逆に際立つ感じ。
たしかに、甘いモノに塩気を加えて、まったく違う味のおいしさを引き出すなんて、鉄板と言えば鉄板の方法。
だけど、じっさい、うまくなるかどうかは別問題。
たいていの場合、まずくなります(笑)
それをおいしく作っちゃうんだから、道の駅おが、あなどれね~
それともハタハタがスゴイのか。
まあ、お出かけの際は、ともかく一度食してみることをおススメします!
男鹿温泉郷について
鵜ノ崎海岸をキャンプ場としてみたとき、ちょっと残念なのがお風呂。
ボクの調べた限り、近くに日帰り温泉のような施設がまったくないんです。
一番近いのが男鹿半島の北側にある男鹿温泉郷。
ちょうど鵜ノ崎海岸の反対側になっちゃうんで、車で30分くらいかかります。
鵜ノ崎海岸でキャンプをして、「ちょっと風呂に行ってくるか」っていうには、ちょっと遠い。
でも、温泉としては歴史もあって、とってもいいところなんで、紹介しますね。
男鹿温泉は、1000年以上の歴史を持ち、坂上田村麻呂が蝦夷征討(えみしせいとう)のときに見つけたといわれる温泉郷で、江戸時代から湯治場として栄えたそうです。
湯量がとても豊富で、7件ある宿の半数以上が自家源泉を持っています。
泉質は、海水に似た食塩を含む塩化物泉で、肌に付いた食塩が汗の蒸発を防いで保温効果が高いことから、「熱の湯」と呼ばれています。
そういや、お隣の青森県弘前市の岩木山桜林公園近くにある百沢温泉(ひゃくざわおんせん)も熱の湯って名前がついていましたね~
男鹿温泉郷は、秋田県男鹿市北浦湯本地区に7件の温泉宿があって、だいたい大人500円~700円くらいで日帰り入浴ができます。
営業時間はおおむね15:00~20:00ころまで。
詳しいことは男鹿温泉協同組合の公式サイトで、それぞれの温泉宿が紹介されているので、そちらで確認してください。
(もし、鵜ノ崎海岸付近で日帰り入浴できる施設をご存知の方がいたら、教えてくださいね~)
鵜ノ崎海岸キャンプ場データ
鵜ノ崎海岸キャンプ場は、初夏から夏の終わりまでの時期に利用するには、最高の場所でしょう。
なにせ、干潮時には、200メートル先の沖合まで歩いて行けるほどの遠浅の海です。
小さな子供連れの家族でも安心して遊べる磯場となっています。
海と空の境界の区別がつかなくなるくらいの青い景色が広がるかと思えば、日本海に落ちる夕日が不思議な形をした岩々を赤く照らす。
この絶景は、まさに男鹿半島の象徴と言えるんじゃないでしょうか。
鵜ノ崎海岸をキャンプ場として紹介しているウェブサイトや雑誌は少なく、知る人ぞ知るキャンプ場という感じ。
入浴施設が近くにないのがちょっと残念な点だけど、「道の駅おが」は車で10分もかからないところにあるし、利便性は悪くありません。
男鹿半島にお出かけのときは、利用してみてくださいね~
ただし、最初に書いたように「正式なキャンプ場ではない」ので、利用するときはマナーを守って、自治体にも周りの方にもぜったいに迷惑をかけないようにしましょうね~
名前 | 鵜ノ崎海岸 |
かな | うのさきかいがん |
住所 | 秋田県男鹿市船川港女川 |
連絡先 | 正式なキャンプ場じゃないため、キャンプに関する問い合わせ先はありません |
管理者 | 秋田県 建設部 港湾空港課 |
営業時間 | 通年(冷水シャワーは4月から11月まで使用可)
予約・申し込み不要 |
料金 | 無料(キャンプ道具等のレンタルはありません。) |
ジャンル | 芝生フリーサイト |
施設 | 水道、トイレ、駐車場など |
備考 | ゴミ持ち帰り、直火禁止 |