こんにちは。motocampers.net(モトキャンパーズ)管理人の晴れろGO!こと、ハレロゴです。
最近、なぜか「健康と運動(ダイエット)に関する記事」が読まれてます。
ボクにとって、健康や運動、ダイエットは趣味と言ってもいいくらいなんで、キャンプやツーリング記事の合間にちょこちょこ書いています。
今日は、ちょこちょこつながりでチョコレートの話題です(笑)
2017年1月18日、日本の大手食品会社である株式会社明治は、「内閣府ImPACT山川プログラムと明治による共同研究日本初の試み!高カカオチョコレートの継続摂取による脳の若返り効果の可能性に道筋」というタイトルで、「カカオ分70%以上の高カカオチョコレートが、脳を若返らせる」と発表しました。
ところが、2018年3月8日、内閣府「有識者会議」が、この研究結果について、科学的根拠や発表前の資料チェックなどが不十分だったと発表したんですね~
今日は、アンチエイジングに効果があるのではないかと言われていた高カカオチョコレートの効果が、実は、研究が不十分だったとされた事例を紹介します。
高カカオチョコレートによる脳の若返り効果
まずは、最初に発表された研究結果を見てください。
45~68歳の成人男女30人(男性15人、女性15人)に、高カカオチョコレート(カカオ分70%以上のチョコレート)を4週間摂取してもらい、その前後の脳の健康度を「大脳皮質の量」「神経線維の質」という2つの観点から評価するというもので、高カカオチョコレートの新たな可能性を見出すための新たな試みといえる。
そしてこの度、同実証トライアルの結果、高カカオチョコレートに大脳皮質の量を増やし、学習機能を高める(脳の若返り)可能性があることを確認した。
引用元:株式会社明治プレスリリース
発表直後から否定的な意見多数
ところがですね、カカオ分70%以上の高カカオチョコレートが、脳を若返らせると発表された直後から、否定的な意見がけっこうあったんですよ。
なんでかっていうと、
対象者は30人しかいない。
第三者の評価を受けていない。
なにより、プラセボ効果を排除する「二重盲検」を行っていないなどなど、ほかの研究者からすれば、ツッコミどころ満載だったようです。
プラセボ効果というのは、「本物の薬ではなく、体にほとんど影響のないブドウ糖などを薬として飲ませても、飲んだほうが薬だと信じ込む事によって病状の改善がみられる現象」のことを言います。
この効果は、自覚症状だけではなく、客観的に測定することができるほど改善することもあるんです。
信じる力というのは、ときとしてすごい力を発揮しちゃうんですね~
こうした理由から、今回の研究で言えば、高カカオが大脳皮質の量を増やしたというのであれば、「高カカオではないチョコレートを高カカオと言って食べさせる組」を作って、「本当に高カカオを食べた組」と比べないと正しい検証結果が得られないってわけ。
そのほかにも、実験では「大脳皮質の量が増えたから若返った」としているが、なぜ、大脳皮質の量が脳の健康状態の指標になっているのかも示されていませんでした。
裏付けが不十分。発表は不適切だった
結局、2018年3月8日、内閣府は、大型の資金助成(2014年度から5年間で計約30億円)を行っているこの研究について、「科学的な裏付けが不十分な段階であり、チョコレートを食べると脳が若返る可能性があるなどと発表したことは、適切ではなかった」とする検証報告書をまとめたんです。
研究を発表した当時を振り返ると、カカオが若返り効果があると発表したのが2017年1月18日。
そして、そのあとの1月21日に明治は新聞一面に「チョコで若返り」とうたったチョコレートの広告を載せました。
時期をよく見ると、なんか大きなイベントが思い浮かびませんか?
そう、2月14日は、バレンタインデーなんですよ。
発表はその直前と言っていい。
チョコレートに若返り、いわゆるアンチエイジング効果があったら、だれでもうれしいですよね。
地球人で、チョコレートが嫌いな人はいないはず(笑)
もちろん、ボクも大好きです。
大好きなものだから、健康に良ければ、もっともっとうれしい。
そこに目をつけたマーケティングだったんじゃないかなって考えちゃうヒトがおかしくないですよね。
時期もバレンタインデーの直前であったから、PRするにはうってつけだったのは間違いないですし。
じっさい、今でもネット上のコンテンツには、この発表がもとになったんじゃないかっていう「チョコレートは脳にいい」とか「チョコポリフェノールで若返り」みたいな記事がたくさんヒットしますから。
まとめ
まあ、いろいろ不手際はあったようですけど、じつはボク個人としては、この研究にめっちゃ期待しているんですよね。
チョコレートが好きだからという理由だけではなく、カカオには何らかの効果が期待できると思うからです。
野菜や果物類に含まれるファイトケミカルが健康にいいということは、すでに信頼性の高い研究結果から明らかになっているところです。
そうであれば、アオイ科の常緑樹カカオノキから取れるカカオにも、これまで発見されていない美容や健康、そしてダイエットに効果的な成分が入っていてもおかしくはないと思います。
なにせ、カカオノキの学名「Theobroma」は、ギリシャ語で「神 (theos)の食べ物 (broma)」を意味するんですから。