【更新情報】2022年6月
今回紹介する兜沼オートキャンプ場は、北海道豊富町(とよとみちょう)にある有料キャンプ場です。
管理は町の委託を受けた「有限会社カブト沼観光ビレッジ」で、開場期間は、例年5月1日から9月30日まで。
利用にあたっては、現地の管理棟で受付をしてください。
テントサイトは、林間のフリーサイトのほか、電源ありの区画サイト29区画、電源なしの区画サイト28区画、キャンピングカーサイト5区画、そして、4人用のコテージが3棟建っています。
原則として、フリーサイトも含め、すべて事前予約制。
毎年4月1日から予約の受付開始し、電話とインターネットで申し込めます。
利用料金は、フリーサイトは1040円、電源ありサイトは2,090円、電源なしサイトは1,570円で、キャンピングカーサイトは2,610円、コテージが12,570円です。
(いずれも1区画一泊料金)
チェックインは13時から。
チェックアウトは翌日の10時です。
管理人さんは、9時から18時まで(7月、8月は20時まで)の間常駐しておりますので、この時間帯に受付をしてください。
このキャンプ場のおススメポイントは、自然に恵まれた場所にあり、設備が充実していながら、低料金ってところ。
人数ごとに別途徴収する入場料を取っていませんから、家族連れの方やグループキャンプの方でも、かなりリーズナブルなお値段で利用できちゃう。
ロケーションがこれまた最高で、豊富町の発祥の地とも言われる兜沼地区にある、兜沼湖畔に位置し、緑豊かな森の中でゆっくりとキャンプが楽しめるだけでなく、海の上に立つ日本最北端の百名山とも言われる利尻山(通称利尻富士)の姿を眺めを楽しめます。
兜沼湖畔に広がる大自然をそのまま生かした林間サイトは広大です。
設備は、シャワーやコインランドリーも用意されているし、管理棟ではビールや清涼飲料水を販売しているだけでなく、軽食も提供してくれる。
テントや寝袋などのキャンプ用品もレンタルしていて、さまざまなキャンプスタイルに対応しています。
焚火(直火禁止)もOKだし、家族連れの方やファミリーキャンプの方にうってつけのキャンプ場だと思いますよ~
マイナス面は、豊富町内まで車で20分くらいかかること。
付近には、コンビニエンスストアやガソリンスタンド、入浴施設などの商業施設がまったくありません。
利便性という点では、イマイチです。
歴史あるキャンプ場なので、施設は旧式で老朽化が進んでいる箇所もあります。
市街地にある高規格キャンプ場に慣れ親しんでいる方だと、「ちょっと造りが古いよな~」って思うかも。
もちろん、管理は行き届いていて、隅々までしっかり掃除されてますから、トイレや炊事場はめっちゃキレイで使用に問題はありません。
あとは、原始林が近くにある緑豊かなキャンプ場なので、時期によっては、蚊などの虫もたくさん出ることもあるでしょう。
ただまあ、いくつかの欠点がありますが、それを補って余りある魅力がたっぷりなのもまた事実。
都会の喧騒から離れ、北海道の大自然を心行くまで満喫するには最高のキャンプ場と言ってもいいでしょう。
さらに野趣あふれる環境で、キャンプ本来の楽しみを味わい尽くしたいというなら、お隣に兜沼オートキャンプ場があります。
管理は同じで、申し込みも同じ管理棟で行います。
ほぼ同じキャンプ場みたいなもんなんですけど、一つのキャンプ場の中にカーサイトとフリーサイトがあるんじゃなくて、まったく別の場所にあるんで、紹介記事は別に書きますね。
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【有料キャンプ場】雰囲気最高!兜沼公園キャンプ場【北海道・道北】
【更新情報】2022年6月 今回紹介する兜沼公園キャンプ場は、北海道豊富町(とよとみちょう)にある有料キャンプ場です。 管理は町の委託を受けた「有限会社カブト沼観光ビレッジ」で、開場期間は、例年5月1 ...
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豊富町の紹介
豊富町は、宗谷総合振興局に属し、一般的に道北と呼ばれる地方にあります。
町の歴史は、明治の初め、現在の豊富町の位置に開拓使が置かれ、水戸藩に属したことからはじまります。
周辺一帯は沙流村と呼ばれておりましたが、大正時代に入ってから隣接の旧幌延村(現幌延町)と合併し、幌延村となりました。
合併後、旧沙流村地域をエベコロベツ川(現下エコロベツ川)の名前を取って、エコロベツとか旧村名で呼んでいましたが、当時の住民会で協議をし、豊富と決まったそうです。
エベコロベツとはアイヌ語で「なんでも豊富にある川(場所)」という意味なので、それを和訳して地域名にしたんですね。
昭和15年になると、幌延村から分村して、2級町村制を施行して豊富村と称しました。
その後の昭和35年、町政を施行し「豊富町」となり、現在に至ります。
豊富町の北は稚内市、南は幌延町、東は猿払村に隣接し、西は日本海に面しています。
ほかの自治体との境界は山ですが、東にポロシリ山(標高426m)や恵丹臼山(標高313m)が比較的高い方で、そのほかの山々はいずれも260m以下とそれほど高くありません。
海岸側を流れるサロベツ川流域にはサロベツ原野が広がり、国道40号の東部はなだらかな丘陵・山岳地帯で牧草地および森林となっていて、南東の山間部には豊富温泉があります。
豊富町は、日本有数の広さを誇る牧草地を利用した大規模な酪農をおこなっており、このサロベツ原野と牧場の風景は、北海道でもトップクラスの雄大さ。
そして、豊富温泉は、日本の温泉郷としては最北に位置します。
お湯は、石油や天然ガスとともに湧出してくる油分を含んモール泉(植物起源の有機質を含んだ温泉)。
全国的にも珍しい泉質で、保湿保温効果が高く美肌の湯としても知られています。
ボクが行った南の池公園キャンプ場のある秋田県大潟村にある温泉も、このモール泉でしたね~
気候は、夏は涼しく、飛び抜けて暑くなる日がほとんどありません。
アメダスの統計を始めた昭和51年以降、気温35度以上の猛暑日を記録したことは一度もなし!
その代わり、冬は北西の風が強く乾燥寒冷で、マイナス20度を下回る日も多く、11月中旬から4月中旬までは雪が降る特別豪雪地帯となっています。
町の基幹産業は、広大な牧草地を基盤とした放牧型酪農で、年間出荷乳量は全国でも上位にランクされるほど。
総面積1500は(東京ドーム約320個分)という、日本有数の広さを誇る豊富町大規模草地育成牧場があり、町の内外の酪農家から預けられた乳用育成牛も放牧されています。
牛乳は、「豊富牛乳」のブランドで道内に広く流通しているほか、乳製品を加工販売する会社やハム、ソーセージなどを加工販売する企業もあります。
これらの特産品は、ふるさと納税の返礼品にもなっているんで、興味を持った方は豊富町へふるさと納税をしてみるってものいいんじゃないでしょうか。
兜沼公園までのルート
キャンプ場のある「兜沼公園」までは、豊富町の中心から車で約20分。
豊富町と接する稚内市へと続く国道40号線の西側にある兜沼沿いに位置します。
日本国内の最北端で、宗谷地方の行政・経済の中心地、稚内市からだと車でだいたい30分。
交通アクセスは悪くないんですが、兜沼の位置が実にビミョー。
豊富町内からけっこう離れているし、もう少し走れば稚内市内。
どっちつかずの場所と言ってもいいくらい。
道内を旅する方だったら、途中立ち寄らず稚内市まで一気に行っちゃうでしょう。
逆に豊富温泉や大規模草地牧場、サロベツ湿原などの観光目的なら、豊富町内に一泊したほうが便利だし、なんなら兜沼公園より南隣の幌延町から向かった方が近いくらい。
このキャンプ場が豊富町内にもう少し近ければ、おそらく、今よりずっと有名で利用者であふれたはず。
ボクの好きなタイプのキャンプ場なので、もっと多くの方に知ってもらいたいなあって、ちょいと残念に思ったり。
その反面、あんまり混みすぎると、今の雰囲気が失われそうだから、やっぱり今のままでいいかと思ったりも。
この気持ち、わかってもらえますよね(笑)
さてそんなわけで、兜沼周辺には、コンビニエンスストアやガソリンスタンド、入浴施設などの商業施設は一切ありません。
利便性の面ではイマイチなので、しっかり準備してからキャンプ場に入りましょう。
場所は、国道40号線から西に3kmほど離れた場所ですが、地図で見てもわかりやすく、ナビゲーションシステムの案内どおり進めば、迷うことはないでしょう。
豊富町を代表する観光スポットのひとつですし、道路に案内板もちゃんと出ています。
ただ、道道から公園に向かう交差点に案内板はあるものの、目印になるような建物がありません。
案内板も季節によっては、路肩の草木でちょっと見えづらいかも。
交通量が少なく、スイスイ進めますので、通り過ぎないよう気をつけてくださいね。
道道から兜沼方面に約500m道なりに進むと、兜沼公園の入口です。
正面の門を入って直進すると、兜沼公園の管理棟があります。
管理棟の南側一帯が兜沼公園キャンプ場で、公園内の道路を北に向かうとオートキャンプ場。
どちらのキャンプ場を利用するにせよ、受付は公園内の管理棟で行いますから、まずは、園内に入ってください。
入口は、かつて夜警室として使われていた建物で、現在は無人です。
夜間は、公園の入口はチェーンが張られ、キャンプ場利用客以外の出入りはできなくなります。
もちろん、利用客は受付させ済ませてしまえば、夜間であっても出入りは自由ですし、早朝に出発してもOKですよ~
兜沼公園を紹介するよ
キャンプ場のある兜沼は、サロベツ原野の最北端に位置します。
周囲は約3.5㎞、水深約2mの淡水湖で、形が兜に似ていることから兜沼と名付けられました。
もともとは、「釣りができる葦原の沼」という意味アイヌ語である「ペライサルトー」と呼ばれていましたが、大正時代に鉄道が開通し、兜沼駅ができたのをきっかけに兜沼と改称されたようです。
じつは、豊富町の歴史は、明治36年に12戸の岐阜団体が、この地域に入植し開拓に着手したのがはじまりです。
兜沼周辺は、当時、サルベットウ(アイヌ語で沼の端の意)と呼ばれていて、笹や大木の生い茂る原始林におおわれ、ヒグマが徘徊していたそうで、行き来するだけでも困難を極めました。
でも、広大な土地と趣のある湖水を見て、いずれは楽園のようになると確信し、多くの開拓者たちのたゆまぬ努力により、豊富町の礎を築いたんですって。
その豊富町の歴史を裏付ける資料を保存しているのが、兜沼地区にある郷土資料室。
町内最古の建物の旧兜沼郵便局舎を利用しており、そのたたずまいは、当時に舞い戻ったかのよう。
どなたでも、無料で見学することができますよ~
兜沼は古くから景勝地としても親しまれており、昭和18年に北海道景勝地協会から全道18ヶ所の景勝地の一つに指定されています。
ちなみに、この18か所については、下記の通り。
全道18ヶ所の景勝地
1、石狩-支笏湖及中山峠
2、渡島-惠山
3、檜山-江差・奥尻島
4、後志-羊蹄山・ニセコアンヌプリ
5、後志-積丹半島
6、空知-夕張岳及芦別岳
7、留萌-兜沼
8、留萌-天売島・焼尻島
9、宗谷ー利尻島・礼文島
10、網走ー能取半島
11、 網走ーチミケツプ湖
12、胆振ー洞爺湖・登別温泉
13、胆振-絵鞆半島
14、日高-南日高海岸
15、十勝ー狩勝峠
16、根室ー長節沼及温根沼
17、根室-野付岬
18、根室-色丹島
昭和46年には、兜沼への集客を図るため、公園内に食堂が設営されたそう。
これが、現在のキャンプ場の前身なのかもしれませんね~
平成2年には、公園内に「やすらぎの湯」という入浴施設が完成。
平成5年にオートキャンプ場ができて、現在の兜沼公園キャンプ場及びオートキャンプ場が形作られました。
兜沼湖畔からは、利尻山を眺めることでき、その雄大な景観はまさに美しいの一言。
湖畔の東側は原始林が密生し、桜の木も交わって春の花見や秋の紅葉など、北海道らしさを全身で感じることができます。
また、あまり知られてはいないようですが、宗谷地方最大級の水芭蕉群生地でもあり、5月になると水芭蕉が一斉に咲き出し、白い絨毯のようになるんだとか。
兜沼を周回する形で一周7.5kmのサイクリングコースも整備されていて、自転車を持ち込めば、さらにキャンプが楽しめること間違いなし!
観光客が立ち寄りづらい場所にある兜沼公園ですが、キャンプをするしないにかかわらず、豊富町を訪れたら、ぜひ訪ねてほしい場所ですね~
管理棟(受付)について
兜沼公園周辺の案内図です。
オートキャンプ場にあるセンターハウス内には、トイレや休憩所、シャワー室などの設備が集約されていますが、受付業務はしておりません。
まずは、兜沼公園キャンプ場内のインフォメーションセンターまで行ってください。
これが管理棟。
インフォメーションセンターとも呼ばれ、キャンプ場の管理・受付だけでなく、売店と軽食などの販売、休憩施設を兼ねています。
管理棟の直近には駐車場が用意されているので、そちらに車を止めて受付をしてくださいね。
まずは受付をしましょう。
管理棟は、キャンプ場を含む公園全体の受付・管理業務をしております。
管理人さんは、朝の9時から夕方18時まで常駐(7、8月は20時まで)していて、原則的にキャンプの予約・受付もこの間に行います。
なお、インターネット上での予約は24時間対応です。
オートキャンプ場の利用料金等
・チェックイン 13時から
・チェックアウト 翌日10時まで
・料金(すべて1区画一泊料金・要予約)
フリーサイト1,040円
一般サイト(電源有り)2,090円-全29区画
一般サイト(電源有り)1,570円-全28区画
キャンピングカーサイト2,610円-全5区画
コテージ4人用12,570円-全3棟
オートキャンプ場は、原則としてすべてのサイトで事前の予約が必要です。
ただし、隣接する兜沼公園キャンプ場のフリーサイトは予約なしでも利用できますし、オートキャンプ場も空きがある場合は柔軟に対応してくれます。
もし、予定が変更になる場合でも、キャンセル料は発生しませんので、なるべく早く連絡をするようお願いします。
また、兜沼公園キャンプ場の紹介記事で詳しく説明してますが、兜沼公園キャンプ場のフリーサイトは、3人以上の大型テントでも1,040円と、オートキャンプ場と同じ値段で利用できるんですよ。
人数ごとに別途入場料を徴収していませんから、家族連れの方やグループキャンプの方でも、かなりリーズナブルなお値段に代わりありません。
たいてい車で来られる方は、オートキャンプ場に行くみたいですが、あえて森の中の雰囲気が味わえる公園キャンプ場を選ぶのもいいもんですよ。
予約なしでも利用できますし。
なお、内容については、令和4年度のものです。
翌年以降は、利用方法が変わるかもしれませんので、利用前に公式サイトを確認してくださいね。
主なレンタル用品
・焼肉用網1枚310 円
・毛布1枚410 円
・キャンプセット一式3,140 円
・寝袋1個520 円
・テント1張り1,570 円
・テントマット1枚520 円
・ターフ 520 円 / 張
・シャワー室1回30分200 円
管理棟の売店では、ビールなどの酒類や清涼飲料水、軽食の提供も行っています。
キャンプ場付近には、コンビニエンスストアなどの商業施設が全くないんで、事前準備は必須です。
でも、ちょっとした食べ物と飲み物は一般的な小売価格で買えますから、それほど不便ではありません。
氷類とかアイスクリームも売ってますので、とくに真夏などは遠くのお店で買うより、こっちで買った方がいいでしょう。
管理棟内には木製のテーブルとベンチシートが置かれていて、無料休憩室にもなっています。
また、管理棟は無料Wi-Fiが設置してありますから、ネット環境もバッチリ。
管理人さんは気さくですっごくいい方なので、受付や買い物時以外にも顔を出して、兜沼とか豊富町のことをお伺いするのも楽しいですよ~
この管理棟は、一般的なキャンプ場の管理棟より仕事がたくさんありますが、それなのに施設は隅々までしっかり手入れされています。
ほんと、ありがたいですね~
管理棟の受付側のちょうど反対側にトイレがあります。
管理棟が閉まった後でも、24時間利用可能。
場内にはほかにもトイレがありますが、ここの大便用は温水洗浄便座なのでおススメです。
管理棟は、高床式の六角形の木造建物で、外観は山小屋風。
建物の周りをぐるっと廊下が通っていて、階段を上って中に入ります。
廊下は靴のままでもかまいませんが、トイレは土足禁止。
入口は男女別に分かれています。
これが男性用トイレ。
どうです?めっちゃキレイでしょ。
たしかに建物は年季を感じさせる部分もありますが、横壁は木製で、すっごくいい雰囲気。
床は土足厳禁のため、清潔そのもの。
ゆったりとしたスペースとなっていて、鏡付きの手洗い場もちゃんとありました。
照明も備えていますから、夜でも安心して使用できますよ~
入口のすぐ脇に男性用小便器が2つ。
水洗式で、隅々まできっちり掃除されていて、マジぴっかぴか。
大便用は温水洗浄便座です。
すっごくキレイに掃除されてて、気持ちよく使えます。
最近は自宅のトイレが洋式ってところが多いので、洋式便座だと子供でも使いやすいと思います。
公共のトイレやキャンプ場の管理をするって結構大変なんですよね。
こんなにキレイに維持してもらって、ほんとありがたいです。
「キャンプ場の良さは、トイレのキレイさに比例する」ってのが、ボクの持論です(笑)
森の中のキャンプ場ですから、虫が出たくさん出やすい環境です。
トイレの出入口のドアは、使用後は必ず閉めてくださいね~
オートサイトについて
これが、兜沼オートキャンプ場の案内図。
センターハウスを中心に各サイトが放射線状に広がっています。
センターハウスから見て右手の一番奥にあるのが、Aエリアのキャンピングカーサイト5区画です。
その手前がBエリアで、電源ありの区画サイト。
正面がCエリアとなっていて、電源なしの区画サイト。
南にある兜沼に面した側には、コテージが3棟建っています。
左手側が、Dエリアのフリーサイトです。
場内は未舗装路がぐるっと周回するように通っていて、進行は時計回りになっています。
サイト間を繋ぐ通路やセンターハウスまでの道は車両の通行が禁止されているので、注意してくださいね。
これがAエリアのキャピングカーサイトです。
広いエリアに5区画しかありませんから、すっごく余裕があるんですよね。
テントサイトは、自然の地形をそのまま生かしていますから、一般的なオートキャンプ場に比べ、地形が傾斜している場所もあります。
はるか昔から受け継がれてきた、兜沼地域の雰囲気を壊さないよう、木の伐採は最低限。
その代わり、北海道らしいミズナラやシラカバ、エゾマツなどの樹木に囲まれて、神秘的な空気を放つ森の中で、大自然をたっぷり満喫できること間違いなし!
兜沼公園内には、エゾヤマザクラ(大山桜)の木もありましたから、5月初めころですと、お花見キャンプができるかも。
AエリアからBエリアへは、場内道路のほか、直通の通路が通っているんですが、車両の通行はできません。
ここを通ると、トイレなどのあるセンターハウスまでの近道になります。
Bエリアは、Aエリアと隣り合ってて、電源ありの区画サイトです。
このキャンプ場は、周囲を原生林に囲まれているため、雨風にも強いんですよね。
車でキャンプをする方は、あまり気にしないのかもしれませんが、モトキャンパーは、悪天候のとき、どこに逃げるかってのを真っ先に考えるんですよ(笑)
なので、こうした林間サイトや東屋などのあるサイトは重宝します。
海岸線沿いなどにある、吹きさらしのキャンプ場とか、川沿いのキャンプ場は、大雨のときは危険なので、すぐ避難しちゃいますね~
ここは、Cエリアにある電源なしの区画サイト。
フリーサイトとの違いは、専用の駐車スペースがあるかないかです。
こっちは車の真横にテントを設営して、キャンプ道具を広げられますね。
愛車の近くでキャンプができるって、すっごく楽しいですし、敷地も広めなんで、家族連れの方は区画サイトの方が使い勝手がいいと思います。
これがオートキャンプ場の東側にあるフリーサイトです。
砂利敷きの部分が駐車場で、荷物を降ろした後は、ここに車を止めてください。
区画サイトと違って、テントの真横に車を止めることはできませんが、ほぼ目の前がテントサイトです。
荷物の搬送で苦労することはありませんよ。
ちなみに、お隣りにある兜沼公園キャンプ場も、3人用テント以上は、オートキャンプ場のフリーサイトと同じ料金です。
使いやすさ便利さではオートキャンプ場が上。
自然度と雰囲気なら公園キャンプ場って感じ。
公園キャンプ場は、予約なしでもOKですし、比較的すいていることが多いので、オートキャンプ場のフリーサイトを選ばずに、公園キャンプ場を選ぶってのもありだと思いますよ~
キャンプ場のある兜沼周辺は、水芭蕉の群生地としても有名です。
ほかにも、エゾエンゴサクというケシ科の花が咲く場所があるんだとか。
花期は4から5月にかけてで、茎の上部に青紫色の花が咲きますよ~
オートキャンプ場の南側には、コテージが3棟建っています。
すぐ真後ろが兜沼なんですが、沼の周りは森林に囲まれているため、残念ながら直接湖畔を見ることはできません。
周辺は、多くの水鳥の飛来地となっているんで、周辺をぜひ散策してみてください。
これがコテージです。
リーズナブルな料金で利用できる兜沼公園キャンプ場及びオートキャンプ場ですが、コテージだけは一泊12,570円と、なかなかのお値段。
もちろん、設備がバッチリ整っていて、ちょっとしたホテル並みなんだって。
管理棟では、アウトドア用品のレンタルもしてるんで、アウトドアライフの第一歩としてもいいと思うんですよね。
キャンプ用品って買うと高いし、あまり使わないのなら、レンタルのほうがお得だし。
ほんと、このキャンプ場は、森に包まれているかのような感じで心が安らぎます。
ともかく、雰囲気がいいんですよね。
森のざわめきと、鳥の鳴き声が心地よく聞こえてきます。
すっごくいいキャンプ場ですので、ぜひお出かけになってみてはいかがでしょうか。
キャンプ場内は、通路に沿って街灯があるため、夜でも真っ暗にはなりません。
ただし、隅から隅まで明るく照らしてくれるほどではないし、照明器具なしでのキャンプは危険です。
照明器具は、ぜったいに忘れないようにしてくださいね~
スマホの電波は、サイト内どこでもOKでした。
あと、このキャンプ場は、季節によっては、めっちゃ虫が出やすい環境にあります。
虫対策もお忘れなく!
センターハウスについて
オートキャンプ場内のトイレや炊事施設、シャワー室、コインランドリーなどは、センターハウスの中に集約されています。
休憩所も兼ねていて、いろいろと便利。
逆を言えば、ここ以外にトイレや炊事場はないってことなんで、各エリアともセンターハウスに近いサイトの方が使いやすいでしょうね。
センターハウスは、兜沼公園キャンプ場へと続く園内道路に面した北側が正面入り口です。
24時間開放されていて、いつでも利用可能。
テントサイトに面した南側は、日中時間帯はシャッターが開けられており、自由に出入りできます。
ただし、夜間は閉まっているので、正面出入口から出入りしてください。
これがセンターハウスの南側にある炊事場。
完全に屋内の炊事場ですね。
中央にしっかりとした調理台が置いてあって、その両脇に洗い場があります。
壁際の洗い場の横には、耐熱レンガ造りの「かまど」も設置。
鉄製のグリルと火床も備えていて、使いやすそう。
排気とかはシャッターを開ければ、大丈夫なのかな(笑)
トイレは、男女・身障者別に分かれています。
これは、男性用トイレの入り口にあり、大きな鏡のついた洗面所。
壁は白色に塗られ、床は青色系のタイル張り。
照明もあり、24時間利用可能です。
小便器は6つ横に並んでいます。
水洗式で、隅々まできっちり掃除されていて、マジぴっかぴか。
うち1つは、手すり付き。
大便用は、和式便座2つ、洋式便座2つの計4つ。
旧式のタンクレスのトイレですが、清潔そのものです。
建物自体が大きいので、トイレも広く、個室の使いやすいですね。
洋式便座は、一般的なタイプ。
最近は自宅のトイレが洋式ってところが多いので、洋式便座だと子供さんとか女性でも使いやすいと思います。
身障者用トイレはこんな感じ。
一般的な洋式便座ですが、車いすの方が利用しやすいよう、かなり広々とした室内です。
公共のトイレやキャンプ場の管理をするって結構大変なんですよね。
こんなにキレイに維持してもらって、ほんとありがたいですよね~
「キャンプ場の良さは、トイレのキレイさに比例する」ってのが、ボクの持論です(笑)
なお、兜沼公園キャンプ場の管理棟にあるトイレは、温水洗浄便座です。
そちらも24時間利用可能なので、もし、こちらのトイレが混み合うなどしている場合は、使ってみてはいかがでしょう。
こちらは、シャワー室。
兜沼公園キャンプ場にあるシャワーは30分200円と格安ですが、有料です。
センターハウスのシャワー室は、なんと無料で利用できるんですね。
キャンプ場の近くに入浴施設はなく、豊富温泉までは片道25分ほどかかりますから、ちょっと汗を流したいときなど、シャワーがあるのはありがたい。
利用時間は、ボイラー運転の関係で16時から20時までとなっています。
一般的なコインシャワーに比べ、個室も少し広めに作ってあり、子供さんと一緒に入れるのもうれしいところです。
これは、コインランドリー。
1基しかありませんが、兜沼公園キャンプ場内にも2基設置してあります。
料金は、洗濯は1回200円。乾燥機は30分100円。
洗剤は、管理棟内で30円で販売していますよ~
ここは、正面出入口から入ってすぐの場所にある休憩室。
テーブルとイス、テレビなどが置いてあります。
あまり使う人はいないようですが、台風や大雨の時などの避難先にもなりますね。
利用上の注意事項について
キャンプ場を利用するときの、ルールやマナーは、一般的なキャンプ場とそれほど違いはありません。
利用するときは、管理棟で受付をすること。
一部禁止区間を除き、場内通路を車やバイクで通行してもOKですが、荷物の積み下ろしを終えた後は、区画内の駐車スペースに車を止めること。
テントサイト内への車・バイクの乗り入れは禁止です。
発電機やカラオケも規制はしておりませんが、夜間9時以降に使用するなど、周囲の方に迷惑をかけるような行為は慎むこと。
焚火は禁止されてませんが、直火は厳禁です。
芝を傷めないよう、焚火台や焚火シート、コンロを使用しての煮炊きはOK。
コンロは芝から30~50cm離すことなんて基準を設けてるキャンプ場もありますね。
高さが足りない焚火台の場合は、焚火シートは必ず敷きましょう。
焚火の周囲ってけっこう火が飛び散りますから。
芝に焦げ跡などを作らないようにお願いします。
火の取り扱いに関しては、ルールを守らない事例が多くなると、焚火の全面禁止にもつながりかねません。
火の取り扱いには十分気をつけてください。
兜沼公園内は、ペットの連れ込みが禁止となっています。
不特定多数の方が利用する公園ですから、ペットを散歩させたりできないんでしょうね。
ただし、キャンプ場の施設内に限っては認められるケースもあるようです。
もし、ペット同伴でキャンプをお考えの方は、事前に管理棟へご確認ください。
もちろん、原則的には禁止なので、たとえダメだったとしても無理を言わないでくださいね。
そして、ぜったいに守ってほしいのが、ゴミの分別と持ち帰りの励行。
ごみの少ないライダーの方などには、ごみの持ち帰りを推奨しているようです。
家族連れの方やオートキャンプ場を利用の方など、ごみがたくさん出てしまう方は、別途ごみ袋を150円購入することによって、管理棟北側にある炊事場脇のゴミステーションに捨てられます。
ゴミステーションは、小屋風の造りで入り口にはシャッターが設置。
野生動物が中に入らないようになっています。
このキャンプ場に限ったことではありませんが、道内は野生動物が非常に多いです。
ゴミをきちんと処理しないと、キャンプ場にカラスやキタキツネ、場合によってはヒグマが来ますから。
「こんな街中にも?!」ってびっくりするような場所にも、普通にヒグマが出たりします。
カラスやキタキツネは、犬、猫以上にいますからね(笑)
ぜったいにごみを放置したり、残飯類や野菜くずなどをキャンプ場内に放置しないようにしてくださいね~
なお、炊事場には、炭や灰を捨てる場所が用意されています。
こちらには、一般ごみを混ぜて捨てたりはしないようにしてくださいね。
温泉施設の紹介
今回紹介した「兜沼オートキャンプ場」の近くには、残念ながら温泉など入浴施設はありません。
でも、豊富町には日本最北端の温泉郷である豊富温泉があり、たくさんの日帰り入浴施設や旅館、ホテルなどが建っているんで大丈夫。
キャンプ場から豊富温泉までは、車で約25分。
ちょっと遠いですが、日本でも珍しいモール泉の温泉ですから、時間をかけても行く価値はありますよ~
今回紹介するのは、町営の日帰り温泉入浴施設「ふれあいセンター」です。
豊富温泉の歴史は古く、大正時代の終わりに石油の試掘を行っていたところ、天然ガスと共にお湯が噴出したことからのがはじまり。
昭和に入り、草葺小屋をたてて地元の人達が温泉として利用するようになると、周辺に8つの旅館が開業して、温泉街となったんだそう。
昭和33年には、町が温泉のすべてを買収し、町営元湯館の経営を開始。
昭和63年に元湯館跡地にふれあいセンターを新設して現在に至ります。
「ふれあいセンター」のお湯は、源泉掛け流し。
一般客用の浴場のほか、湯治療養するために長く入浴できるよう温度を低く設定した湯治客用の浴場を設置しており、多くの湯治客が訪れます。
なんと言っても町営の施設ですからね。
設備は充実していて管理はバッチリ!おまけに料金は格安!
言うことなしの温泉入浴施設ですよ~
泉質は、含よう素-ナトリウム-塩化物温泉(弱アルカリ性高張性温泉)と含よう素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉(弱アルカリ性高張性冷鉱泉)の2種類。
どちらも黄濁していて、お湯に油分が浮かんでいるのがはっきりわかるほど。
石油のような臭いもしっかり感じ取れるはず。
一般的に塩化物泉は、海水の成分に似た塩分を含む温泉で、よく温まることから「熱の湯」などと呼ばれています。
湯上がりに肌がしっとりすることから「美肌の湯」とか「美人湯」なんて言われることも。
油分を含む湯ではありますが、浴後は肌にべとつくほどでもなく、表面に薄い膜が張られたような感じですね。
また、タールが抗炎症作用を発揮するため、乾癬やアトピー性皮膚炎などの慢性皮膚疾患に効能があるということで話題なりました。
町では、この効果に注目し、町営の保養宿泊所「湯快宿(ゆかいじゅく)」を設置し、長期滞在型の湯治もできるようになっています。
日帰り入浴の営業時間は、10時から夜の21時まで。(最終入館20時30分)
定休日は、毎週火曜日(祝日の場合は営業、翌日水曜日が休み)と、隔週木曜日です。
入浴料金は、大人(中学生以上)510円、子供(小学生)250円。
公共の施設らしく、キレイで清潔感あふれる浴室で、このお値段はめっちゃリーズナブル。
リンスインシャンプー、ボディソープなどのアメニティも用意されているので、タオルだけ準備すればOK。
タオル類の販売もありますから、完全に手ぶらでも大丈夫ですよ。
館内には、無料で利用できる休憩室や鹿肉のジンギスカンや豊富牛乳ソフトなど地元の特産品を食べられるレストラン、売店などもあります。
お風呂であたたまった後は、リラックスしながらのんびりゆっくり過ごしてください。
なお、令和4年度までは、新型コロナウイルス対策のため、短縮営業を行っていたり、施設の使用に制限があったりしました。
令和5年度以降は、おそらく緩和されるものと思いますので、お出かけ前に町の公式サイトなどで確認してくださいね~
兜沼公園キャンプ場のデータ
名前 | 兜沼オートキャンプ場 |
かな | かぶとぬまおーと きゃんぷじょう |
住所 | 北海道天塩郡豊富町兜沼 |
連絡先 | 管理棟(電話番号:0162-84-2600) |
管理者 | 豊富町、指定管理者 有限会社カブト沼観光ビレッジ |
営業期間 | 例年5月1日から9月30日まで |
料金 | 1区画一泊:フリーサイト1040円、電源ありサイト2,090円、電源なしサイト1,570円で、キャンピングカーサイト2,610円、コテージが12,570円 |
ジャンル | 林間オートサイト(フリーサイトは車両乗り入れ不可) |
施設 | 管理棟(各種レンタル、売店あり)、テントサイト、炊事場、トイレ、コインランドリー、バンガロー、駐車場 |
備考 | ごみ分別引き取り可、焚火可(直火禁止)、ペット応相談 |