【更新情報】2022年7月
今回紹介する川汲公園(かっくみこうえん)は、北海道函館市(はこだてし)にある無料でキャンプができる公園です。
管理は函館市で、開場期間は、例年5月上旬から11月下旬まで。
利用にあたっては、予約や現地での申し込みは必要なく、だれでも自由に利用できます。
なお、開場期間外は、公園内へは入れますが、トイレや炊事場などの設備が使用できません。
この公園は、函館市の北部を流れる川汲川に沿いにあります。
川の名前がそのまま公園名になってるんですね。
豊かな自然環境の中にあり、付近の交通量も少なく、めっちゃ静か。
春はソメイヨシノや八重桜、秋は紅葉の名所としても有名です。
夏は、公園内を流れる川汲川で水遊びを楽しむことができます。
川汲温泉までは車で1分、コンビニエンスストアやガソリンスタンドなどの商業施設のある、旧南茅部町内までは車で約5分。
利便性も悪くありません。
ただし、テントサイトやトイレなどの設備はしっかり管理してあるものの、かなり老朽化が進んでいます。
炊事場はなく立水栓のみだし、トイレはテントサイトから離れた駐車場近くに、簡易水洗トイレが一か所あるだけです。
テントサイトへの車の乗り入れもできませんし、園内は丘陵地のため、勾配がきついところもあります。
アウトドア感たっぷりと言えば聞こえがいいですが、山の中でポツンと野営という言葉のほうがふさわしい雰囲気ですね(笑)
個人的には、ファミリーキャンプは日中のみにしたほうがいいかと。
同じようなロケーション、雰囲気を持つキャンプ場をお探しでしたら、同じ函館市の旧南茅部町内にある「南茅部河川公園」のほうがファミリー向けですね~
-
-
【無料キャンプ場】温泉まで徒歩3分!南茅部河川公園【北海道・道南】
【更新情報】2022年7月 今回紹介する南茅部河川公園(みなみかやべかせんこうえん)は、北海道函館市(はこだてし)にある無料でキャンプができる公園です。 管理は函館市で、開場期間は、例年4月1日から1 ...
続きを見る
ここは、キャンプに慣れ親しんでいる方におススメの、ちょっとハードル高めのキャンプ場だと思います。
人間って、目で見た文字を頭の中で音声に変換してから意味を理解してるんだって。
なので、目で見るより音で聞いた方が、スムーズに頭の中に入るとか。
この記事のyoutube版も作ったので、よろしければ見てくださいね~
函館市の紹介
南茅部河川公園のある函館市は、渡島(おしま)総合振興局に属する市です。
一般的に道南と呼ばれる地方に位置します。
室町時代に津軽の豪族がこの地に館を築いたんですけど、館が箱に似ているところから「箱館」と呼ばれることになりました。
これが、明治2年に蝦夷が北海道となったとき、箱館も函館と改められたということです。
函館市は東、南、北の三方を太平洋と津軽海峡に囲まれ、北海道と本州を結ぶ交通の結節点として発展してきました。
振興局所在地でもあり、札幌市、旭川市に次ぐ北海道第3位の人口(約25万人)を有する中核市です。
気候的には、3つの海に囲まれ対馬海流(暖流)の影響を受けていることから、北海道内では比較的降雪量が少ない穏やかな気候なんですね~
川汲公園までのルート
川汲公園は、函館市の中心地から車で40分ほどの距離にあります。
コンビニエンスストアやガソリンスタンドがある旧南茅部町の市街地までは車で約5分。
利便性は良く、交通アクセスも悪くありません。
春は桜、夏は山々の緑と渓流、秋は紅葉と四季折々の景色を楽しめる、山あいの頂上付近にある公園です。
近くを道道が通っていますが、交通量は多くありません。
一日を通して静かな環境で、ゆっくり過ごせること間違いなしです。
なお、旧南茅部町の沿岸部で生産される昆布は「白口浜真昆布」と言われ、日本一の最高級昆布として天皇家に献上されているんですよ~
川汲公園を紹介するよ
川汲公園は、函館市北東部の南茅部エリアの山間にある無料でキャンプができる公園です。
函館市街地から旧南茅部町内に向かう道道函館南茅部線の途中、森の中を通る峠道の頂上付近に位置します。
川汲川の上流部にあり、春は桜、夏は水遊び、秋は紅葉が楽しめるということで、以前は、今以上に観光客でにぎわっていたと思われます。
当時は、管理棟や売店、野外ステージにアスレチック遊具なども設置してありました。
現在は、そのほとんどが撤去され、管理棟などの建物のみが残されている状態となっています。
自然をそのままの状態で楽しめるし、自由にテントを張れるんで、多少不便でも本格的なアウトドアを満喫したい方にはピッタリの場所だと思いますよ。
内浦湾にある旧南茅部町と函館市内を結ぶ道道83号線を沿いに突然現れるどでかい駐車場。
それが川汲公園の駐車場です。
道路からは公園がほぼ見えませんので、駐車場の入り口を見落とさないようにしてください。
と言っても、ナビゲーションシステムの案内どおり走れば、問題なく着きますけどね。
駐車場はアスファルト舗装敷きで、普通車70台が駐車可能です。
ただし、駐車場の入り口から公園側に向かって、傾斜してますので注意してください。
バイクはもちろん、車もしっかりブレーキをかけておかないと、無人のまま勝手に走り出して激突なんてこともありそう。
あまりに広い駐車場なんで、「夜にドリフトをする車がある」なんて情報もありましたが、ボクが行ったときは、タイヤの痕とかはなかったですね。
テントサイトについて
色あせていてわかりづらいですが、川汲公園の全体図。
テントサイトは、道道と川汲川の間にあり、北から南に向かって長く伸びています。
これが公園(テントサイト)の入り口です。
駐車場に面して、今は使われていない管理棟、東屋があり、その奥にトイレがあります。
駐車場からテントサイトに向かって舗装された歩道が通っていますが、車両の乗り入れは禁止です。
なお、台車などはありませんので、荷物の多い方は用意したほうがいいでしょう。
これは、旧管理棟。
管理人さんは常駐していませんし、受付も必要ありません。
昔は、管理棟が必要なくらい賑わっていたのでしょうね。
東屋は、トタン屋根の木造の建物です。
2方向を木製の柵で囲われていて、内側がベンチになっています。
テーブルがないため、屋根下のスペースが広いですね。
駐車場の直近にあるんで、バイクや自転車の方は荒天時の避難先に使えますよ。
駐車場からテントサイトに続く歩道は、なだらかに下っています
丘陵地の地形をそのまま生かした公園ですが、平坦な場所があり、そこをテントサイトとして使う感じです。
テントサイトの区割りや指定場所は、一切ありません。
常識的な範囲で自由にテントを張りましょうってことですね。
ここは、歩道沿いにある最初の平坦地。
駐車場から一番近い場所ですね。
周囲には樹木が生い茂っており、適度に木陰ができていて涼しい感じ。
敷地もそこそこ広く、大型のファミリーテントも設営可能。
利便性の面ではもっともいい場所じゃないでしょうか。
ただし、地面は砂利敷き。
アルミの短いペグだと厳しいですね。
マットやコットがないと、寝づらいかも。
さらに一段下ったところにあるテントサイト。
地面は草で覆われており、緑がとても美しい場所ですね~
穏やかに流れる川汲川のせせらぎもいい感じです。
上から見るとこんな風景。
テントは数張りしか張れませんが、ロケーションは最高でしょ(笑)
川汲川は流れがめっちゃ穏やかです。
水は澄んでいるし、水量も少なめで、安心して水遊びができそう。
川沿いは、小石が多く、テントは張りづらいと思います。
悪天候時は、増水や反乱の危険もあるので、テントは一段高い場所に張ったほうがいいですね。
テントサイトの奥(南側)に向かって進むと、木造の建物がありました。
かつての売店の跡のようです。
砂利敷の山道沿いには、汲み取り式のトイレ跡も。
今は使用できなくなっています。
管理棟や売店、いくつかのトイレなどがあったことからも、昔の賑わいぶりが想像できます。
今は、ハードル高めの知る人ぞ知る穴場キャンプ場みたいになっちゃってますけど(笑)
川汲公園は、山間の地形をそのままの状態で利用した自然公園なので、アップダウンがけっこうあるんです。
ただ、段々畑のように平坦な場所を設けてあり、テントサイトだけでなく、以前は遊具や野外ステージ、炊事場などが置かれていました。
それら施設が撤去された後も、定期的に草刈りなど、管理は続いているので、このように緑美しいテントサイトになっています。
で、奥に見えるのは、「南茅部町遭難犠牲者慰霊碑」です。
昭和48年9月23日から24日にかけて、旧南茅部町を襲った記録的な豪雨により河川が氾濫し、土石流などで住宅などの建物が倒壊し、多くの犠牲者を出しました。
その縁故者の霊を慰め、事故防止を願うための慰霊碑が、町民憩いの場であった、ここ川汲公園内に建立されたんですね。
ここは、公園(テントサイト)の一番南側、最奥の場所です。
ここまでしっかりと草刈りがされていて、ちょっと驚きでした。
もっとも、この辺りは、木の根や大きめの石があったり、地面がうねっていたりするので、テントを張る場所は限られます。
駐車場から200m以上は離れているので、かなり不便ですし。
ただ、スマホの電波はここでも十分入ったので、水などをしっかり準備すれば、キャンプは難しくありません。
誰にも邪魔されず、静かに大自然を満喫できるため、むしろベテランキャンパーにとってはベストな場所かも。
あっ、ただ、動物のフンがかなり落ちてました。
ヒグマの生息地でもありますから、野生動物対策はしっかりお願いします。
また、テントサイト内に街灯はありません。
照明器具は、ぜったいに忘れないようにしてくださいね~
トイレについて
トイレは、公園入口に1か所だけ。
駐車場のすぐ近くにありますが、テントサイトの奥からだとかなり離れています。
コンクリート製で、丸太を組んだログハウス風のデザインですね。
男女別になっています。
外観は、かなり老朽化していますが、中は想像をはるかに超えてめっちゃキレイ。
定期的にしっかり掃除してるって感じがしますね。
こちらは男性用で、小便器が2つ、大便用の和式が1つ。
トイレットペーパーも備え付けてありました。
床はコンクリート打ちっぱなしですが、大きな汚れや虫の死骸も見当たらず、清潔に保たれてます。
簡易水洗式で、夜間照明もちゃんと作動しますよ。
手洗い場にはカガミもあり。
ただし、ここの水は飲めません。
炊事場について
この公園内に炊事場はありません。
以前はあったんですが、ほかの施設同様撤去されてしまいました。
現在は、トイレ横に立水栓がひとつあるだけです。
露天で照明などはなし。
水はちゃんと出ました。
利用上の注意事項について
川汲公園を利用するときの、ルールやマナーは、一般的な無料キャンプ場や公園と同じ。
難しいことは何もありません。
駐車場以外の場所への車両の乗り入れ禁止。
直火は厳禁です。
芝を傷めないよう、焚火台やコンロを使用しての煮炊きはOKです。
そして、ぜったいに守ってほしい炭とゴミの持ち帰り。
火の取り扱いに関しては、ルールを守らない事例が多くなると、焚火の全面禁止にもつながりかねません。
じっさい、道内の森林キャンプ場では、焚火全面禁止のところが増えてきています。
火事の危険もあるので、注意したいですね。
ゴミについては、北海道のキャンプ場は、本州以上に野生動物への対策が必要です。
ゴミをきちんと処理しないと、キャンプ場にカラスやキタキツネ、場合によってはヒグマが来ますから。
とくに、このキャンプ場付近は、キタキツネやヒグマの生息地になっていますので、しっかりルールとマナーを守りましょうね~
温泉施設の紹介

出典:函館市公式サイト
川汲公園から車でわずか1分の場所に、川汲温泉があります。
温泉施設は2つあり、1つは「川汲温泉 明林荘(めいりんそう)」、もう1つは「川汲温泉旅館」です。
川汲温泉は、18世紀の初頭には開湯していたと伝えられており、鶴が湯浴みをして傷を癒したという開湯伝説があるそうです。
幕末には、旧幕府軍の土方歳三隊がここに逗留したという記録もあるんだとか。
泉質は、アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)。
効能は、神経痛や筋肉痛、関節痛、打撲、痔の痛み、疲労回復など。
明林荘は、日帰り入浴もOKで、営業時間は朝7時30分から夜の20時まで。
なんと、年中無休です。
これは、道内を巡るキャンパーにもめっちゃうれしいですね~
気になるお値段は、大人(12歳以上)450円、6歳以上12歳未満が140円、6歳未満は70円。
ハッキリ言って、激安です(笑)
詳細は、函館市の公式サイトか、温泉旅館に電話にてご確認ください。
南茅部河川公園のデータ
川汲公園は、函館市北東部の南茅部エリアの山間にある無料でキャンプができる公園です。
豊かな自然環境の中にあり、付近の交通量も少なく、めっちゃ静か。
南茅部名勝八景のひとつとしても有名な場所で、春はソメイヨシノや八重桜、夏は公園内を流れる川汲川で水遊び、秋は紅葉を楽しめます。
川汲温泉までは車で1分、コンビニエンスストアやガソリンスタンドなどの商業施設のある、旧南茅部町内までは車で約5分。
利便性も悪くありません。
残念ながら、施設は老朽化が進んでおり、必要最小限のトイレと立水栓しかありません。
キャンプを始めたばかりの方や、ファミリーキャンプには敷居が高い場所で、万人受けとは言えません。
逆に、本格的なアウトドアキャンプが楽しみたい方にはピッタリの場所なんで、興味を持った方はぜひお出かけください。
一般的なキャンプ場とは違った魅力をたっぷりと味わえること間違いなしですよ。
名前 | 川汲公園 |
かな | かっくみこうえん |
住所 | 北海道函館市川汲町 |
連絡先 | 函館市南茅部支所(産業建設課 電話:0138-25-5084) |
管理者 | 函館市 |
営業期間 | 例年5月上旬から11月下旬まで |
料金 | 無料 |
ジャンル | フリーサイト(車両の乗り入れ不可) |
施設 | テントサイト、立水栓、トイレ、東屋 |
備考 | ゴミ持ち帰り、直火禁止
車で1分の場所に温泉施設あり |