こんにちは。motocampers.net(モトキャンパーズ)管理人の晴れろGO!こと、ハレロゴです。
2月23日は、富士山の日。
2(ふ)2(じ)3(さん)のごろ合わせですね。
ボクが今住んでいる福島県福島市にも吾妻小富士(あづまこふじ)と呼ばれる「富士山」があるので、写真を撮ってきました。
今日は、富士山の日ってなに?いつだれが決めたの?ってこととか、吾妻小富士のことについて紹介しますね~
富士山についておしえて
まずは富士山(ふじさん)について、いまさらなんですけど、おさらいをしましょう。
富士山は、静岡県と山梨県またがる火山で、標高は3776.24m。
いうまでもなく、日本最高峰の独立峰(ただ一つのみで形成されている山のこと)です。
特徴は、どこからみてもうつくしいとか言いようがない円錐形の山体でしょうね。
パッと見ただけで、誰もが富士山ってわかるあのカタチ。
まさに「日本一」と呼ぶにふさわしい姿です。
あの姿は、複数の噴火によって作られたといわれており、古来より神が宿る山として信仰の対象でもありました。
2013年(平成25年)6月22日には、関連する文化財群とともに「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の名で、日本の文化遺産としては13番目となる世界文化遺産に登録されました。
富士山の日ってなに?
世界文化遺産に登録される15年前の平成10年11月18日、静岡県と山梨県は、富士山の豊かな自然や美しい景観について、その保護と適正な利用により後世に引き継ぐため、富士山憲章を制定しました。
その後、静岡県では、平成21年12月25日、富士山憲章の理念に基づき、後世に引き継ぐことを期する日として、2月23日を「富士山の日」とする条例を制定。
また、山梨県では、富士山の世界文化遺産登録の実現に向けて、国民運動を盛り上げるため、平成23年12月22日に山梨県富士山の日条例を制定し、2月23日を富士山の日としました。
こうして、毎年2月23日は、「富士山の日」して広く知られるようになり、世界遺産の登録にも一役買ったってワケ。
まとめると、富士山の日というのは、富士山がある山梨県と静岡県が、富士山の自然や景観、そして富士山に関する歴史や文化をあとの世代に引き継ぐことをいつまでも忘れないようにした記念日ってことですね~
あ、そうそう、2月23日は冬ということもあって、富士山がよりキレイに見えるからっていう理由もあるみたい。
日本全国にある○○富士ってなに?
みなさんのお住いの地域にも○○富士って呼ばれる山がありませんか?
一般に郷土富士(きょうどふじ)と言われる山で、たいていは山容が富士山に似ていることから、その名がつけられています。
中には歴史的に富士山と何らかの関係がある山やその土地を代表する山にも「富士」がつくこともあります。
たとえば、北海道後志地方南部にある標高1,898mの羊蹄山(ようていざん)は、ほぼ完全な円錐形で、富士山によく似たその整った姿から、「蝦夷富士(えぞふじ)」なんて呼ばれています。

ボクが2018年の初夏にキャンプツーリングに行った、青森県のは弘前市と西津軽郡鰺ヶ沢町にまたがる、標高1,625mの岩木山(いわきさん)は、青森県一高いということや、その山容から「津軽富士(つがるふじ)」とも呼ばれます。

日本の南、九州一周ツーリングをしたときに夕日と一緒に眺めた、鹿児島県の薩摩半島の南端に位置する標高924mの開聞岳(かいもんだけ)は、見事な円錐形の山容から「薩摩富士(さつまふじ)」の別名があります。
こんな感じで、富士山がまったく見えない地域でも、○○富士と名付けるあたり、日本人にとって富士山は特別な山ってことがわかりますよね~
じゃあ、この数ある郷土富士の中で、いちばん富士山に似ているのはどの山なのかって興味ありませんか?
それを比べた記事が、NIKKEI STYLE(日経電子版)にありました。
富士山研究の第一人者で、日本地図センター常務理事の田代博さんに聞いた。
■富士山の角度は28度 どこから見ても円すい形
「大事なのは傾斜角ですね」。田代さんは雑誌「山と渓谷」の企画で以前、ふるさと富士の「富士山度」を調べたことがある。その際重視したのが山の傾斜角だ。
その結果、本家富士山の傾斜角は約28度だと分かった。
この角度に近いほど、富士山にシルエットが近くなる。
そのほかの要素も見逃せない。まずはどこから見てもきれいな円すい形であること。そして頂上の形状が富士山に似ていること。さらには「富士山は日本一高い山なのだから、やっぱりある程度の標高はほしいところ」
引用元:NIKKEI STYLE 全国の「○○富士」 最も富士山に似ているのは?
記事の中で、田代さんが選んだ1位は、蝦夷富士の羊蹄山と薩摩富士の開聞岳でした。
羊蹄山は標高も1898mあり、どこから見ても整った円すい形で、傾斜角は27度だそう。
田代さんでさえ、写真で羊蹄山を見たときに富士山と見間違えたことがあるとか。
○○富士の名にふさわしい山のようですね~
また、開聞岳は、標高924mと少し低いですが、傾斜角は30度でこちらも整った円すい形をしており、整い具合は羊蹄山より上なんだって。
で、この田代さんが選んだ郷土富士の富士山度の第7位にボクが現在住んでいる福島県福島市にある吾妻小富士が選ばれていました。
吾妻小富士ってどんな山?
吾妻小富士(あづまこふじ)は、福島県福島市にある標高1,707mの山です。
富士山のように独立峰ではなく、吾妻連峰を構成する山の一つです。
すり鉢状の大きな火口が特徴で、ふもとの福島市側から見ると小さな富士山のように見えることからこの名が付いたそうです。
富士山研究の第一人者の田代さんも、吾妻小富士を富士山度第7位に選んだ理由について、「傾斜角26度。火口があることと、残雪が多いことが富士山を思わせる」とおっしゃってます。
では、2019年2月23日(土)、富士山の日にボクが撮影した吾妻小富士の雄姿をどうぞご覧ください。

正面向かって左奥の山が、吾妻小富士です。
ふもとの福島市側の道路から見ると、こんな感じで見えます。

拡大すると、どうでしょ?
富士山っぽく見えませんか?
吾妻小富士は、観光道路の磐梯吾妻スカイラインにある浄土平(標高1,600m)の駐車場から登ることができます。
(注:スカイラインが閉鎖されている冬季以外)
登山道はきっちり整備されているので、特別な登山装備は一切必要ありません。
ただし、吾妻小富士は砂と小石の多く、強風が吹くこともあるので、アウターと靴には気をつけてください。
天候さえよければ、普段着にスニーカーでも大丈夫ですが、ヒールやサンダルは危険だからやめた方がいいと思います。
また、山にトイレはありませんので、浄土平の駐車場ですませておくといいでしょう。
その点さえ気をつけていれば、めっちゃ手軽に登れる山で、登山道として作られた階段を10分も登れば、火口壁の稜線にたどり着けます。
直径約500m、高低差約70mの火口の眺めは圧巻のひとこと。
1周約1.5kmある火口壁をぐるっと歩いても、40分くらいしかかかりませんので、ドライブの途中にちょっと山登りしてみるのもいいんじゃないでしょうか。
吾妻小富士の「種まきうさぎ」ってナニ?
毎年春になると郊外を美しく彩るモモの花は、福島市の花になっています。
モモと同じく、福島市に春の訪れを知らせるシンボルが、「種まきうさぎ」なんですね~
え?どんなウサギかって?
いや、じつは動物のウサギじゃないんですよ。
先ほどの吾妻小富士の写真をもう一度見てください。
山すその右側に横向きの白い「雪うさぎ」が見えませんか?

ほら、ここですよ、ココ。
これは、早春のころになると吾妻小富士の山肌に残る雪がうさぎのような形に見えることから、「雪うさぎ」とか呼ばれる雪形(ゆきがた)です。
福島市では、昔から雪うさぎが見えるようになると、農家の方々が苗代に種をまきはじめたところから「種まきうさぎ」って呼ばれるようになりました。
この写真の撮影日は富士山の日の2月23日。
例年だともっともっと雪が多く、種まきうさぎが現れるのは3月下旬近くになってからなんですが、今年は雪が少ないせいか、すでにそれっぽく見えていますね~
吾妻小富士を通る磐梯吾妻スカイラインは、福島県福島市の高湯温泉から浄土平を経て土湯峠に至る吾妻連峰を縦走する全長28.7kmの道路です。
1959年(昭和34年)11月に開通し、当初は有料道路でしたが、2013年(平成25年)7月25日から無料になりました。
日本の道100選にも選ばれている絶景道路で、とくに紅葉の時期は多くの観光客でにぎわいます。
11月下旬から4月上旬までは冬季閉鎖中ですので、この記事を書いた2月23日の時点では通ることはできませんが、バイク乗りのみなさんに、ぜひ一度は走ってほしい、すばらしい道だと思います。
例年4月に開通した直後の「雪の回廊」も見事ですよ~