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【無料キャンプ場】奥村杉キャンプ場は歴史ある温泉郷近くにあるよ

【更新情報】2019年7月

今回紹介する奥村杉(おくむらすぎ)キャンプ場は、新潟県北東部の阿賀野市(あがのし)にある無料のキャンプ場です。

管理は阿賀野市がしていて、利用にあたって事前予約も現地での申し込みも一切不要。

開場している4月から11月までの間は、だれでも、いつでも、自由に利用できるというお手軽さ。

国道から近いうえに、車でわずか5分の場所には村杉温泉があるので、キャンプ場の利用に不便さは感じません。

ただし、奥村杉キャンプ場の炊事場は簡素なもので、蛇口から出る水は川の水をくみ上げただけなので飲むことができないし、テントサイトの隅々まで手が入ってるわけじゃない。

むしろ、大自然をそのまま利用したような、アウトドア感がたっぷりの状態!

小さなお子さんいる家族にはちょっと厳しい環境だと思うので、万人受けするキャンプ場ではありませんね~

川すぐそばなので、夏場は川遊びをしつつ、河原でバーベキューを楽しみ、夜は駐車場に止めた車で車中泊。

そんな使い方がいいのかもしれませんね~

 

人間って、目で見た文字を頭の中で音声に変換してから意味を理解してるんだって。

なので、目で見るより音で聞いた方が、スムーズに頭の中に入るとか。

この記事のyoutube版も作ったので、よろしければ見てくださいね~



奥村杉キャンプ場までのルート

阿賀野市は、2004年(平成16年)4月1日に旧新潟県北蒲原郡安田町、水原町、京ヶ瀬村、笹神村の4町村が合併して誕生した市で、一級河川阿賀野川の流域にあることからこの名前が付けられました。

行政の中心となる市役所は旧水原町にあります。

ちなみに、阿賀野川は、福島県と群馬県に源流を持ち、新潟県を流れて日本海に注ぐ日本有数の川で、全長は210kmとで日本第10位、流域面積7,710km2と日本第8位あ下流部の河川水流量は日本最大級なんですよ~

福島県では阿賀川(あががわ)って呼ばれてますが、新潟県に入ると阿賀野川(あがのがわ)って名前を変えるのも面白いです。

奥村杉キャンプ場は、阿賀野市の東に位置する五頭連峰(ごずれんぽう)のふもと、旧笹神村(ささかみむら)にあります。

最寄りの磐越自動車道「安田(やすだ)」ICからだと、北東に約9.5km、車で約15分くらい

現在の阿賀野市の中心市街地である阿賀野市役所付近からでも、東に約10㎞、車で約15分くらいの場所です。

奥村杉キャンプ場は、中心市街地から近く、付近を国道290号線が走っているため、交通の便もよく、食料品などの買い物や給油に困ることはありません。

山のふもとの杉林に囲まれた、自然豊かなキャンプ場なんですけど、利便性は高いと思いますよ~

奥村杉キャンプ場を紹介するよ

奥村杉キャンプ場の左岸には、阿賀野川水系の安野川(あんのがわ)が広がっており、護岸が広いため、車での直接乗り入れも可能

安野川は通常時は穏やかな流れなので、岸辺で水遊びもできるほか、川の中ではサワガニやカジカなどを捕ることもできちゃいます。

また、五頭連峰(中央に位置する五頭山、南西に位置する菱ヶ岳、北東に位置する松平山など)の登山口のトイレ休憩場所としても利用されるため、登山シーズンのときは、かなりの車が行きかう場所となります。

 

奥村杉キャンプ場までの道順と駐車場について

奥村杉キャンプ場へは、国道290号線から杉村温泉方面へ向かい、県道536号線を東進します。

 

杉村温泉町に入るとすぐに「割烹旅館室町」さんの看板が見えてくるので、ここを左折。

あとは県道536号線をまっすぐ進むだけです。

 

3、4分ほど走ると、奥村杉キャンプ場を示す案内板があるので、左折しましょう。

この道路を左折せずにまっすぐ進めば、五頭山の登山口どんぐりの森キャンプ場へと至ります。

奥村杉キャンプ場より先は、公衆トイレがないため、登山客の皆さんは、奥村杉キャンプ場に立ち寄ってトイレを済ませてから登山しています。

そのため、周辺の交通はほとんどなくても、キャンプ場の駐車場へはけっこうな頻度で車が出入りするので、交通事故には気をつけてくださいね~

 

砂利道を下ったところに奥村杉キャンプ場の駐車場があります。

砂利敷きですが、平坦なので、大型バイクでも苦労なく止められると思います。

とくに区割りはされておらず、普通車だと10台くらい駐車可能かな。

テントサイトについて

駐車場から北側に一段下った安野川沿い一帯の河川敷がテントサイトです。

 

どうだい?ワイルドだろう?

スギちゃんつながりってことで(笑)

 

いわゆる土と芝生のフリーサイト言えば聞こえはいいですが、その実、草は伸び放題。

河原の石がゴロゴロと置かれていて、地面は凸凹、草がサイト内に生えまくってて、平らな場所を探す方が難しい状態です。

ボクが行ったときは、6月下旬と草木が生い茂る時期だったんで、とくに荒れてるように感じたのかもしれません。

萌える秋口あたり、紅葉のシーズンになれば、またちょっと違うんでしょうけどね。

 

おまけに、そこかしこに直火の跡があって、どこにテントを張っていいか、しばし悩みますね、これ。

で、車で来ている方なら、「寝るときは車にすっか」と車中泊を選択すること請け合いです(笑)

 

じっさい、東奥の川沿いにテントを張って、車の中でお休みになっている、地元キャンパーの方がいましたから。

うん、やっぱり、車中泊が奥村杉キャンプ場利用のベストなスタイルですよね~(笑)

悪天候時には風雨を遮るものがあまりありませんし、川が増水する危険がありますので、天候に恵まれたときにだけ利用したいキャンプ場だと感じました。

もちろん、サイトに照明はありませんから、夜は真っ暗になります。

利用の際は、照明器具を忘れないようにしてください。

スマホの電波は、ドコモ4Gでアンテナ1本ほど。

川のせせらぎは心地よく聞こえてきますが、夜寝るときは気になるヒトはけっこう気になる音。

耳栓を準備するとぐっすり眠れますよ。

 

奥村杉キャンプ場の利用にあたっての注意事項はこちら。

流し場やトイレの水の飲料は不可

ゴミは持ち帰り

焚火はとくに規制されていません。

ボク個人の意見ですが、景観や草木の保護、そしてなにより火事の危険があるんで、焚火をするときは、直火はやめてほしいですね~

炊事場について

炊事場は、駐車場から西へ続く小道を行くとすぐの場所にあります。

 

山形県の最上白川渓流公園おらだの川公園、宮城県の金田森公園のようなめっちゃ立派な炊事場からすると、必要最小限のホント簡素な炊事場ですね~

 

いちおう屋根はあるものの、川の水をくみ上げているだけのため、飲むことはできません

また、12月から4月までは凍結防止のために閉鎖されます。

 

コンクリート製の調理台も置かれてはいますが、テントサイトから離れているし、かまどもないし、そもそも水が飲料水としても使えないので、この場所で料理をするヒトはあまりいないんじゃないかなあ。

トイレについて

テントサイトの荒れ具合と炊事場の簡素から、いったいトイレはどんな感じなの?って不安になった方もいるでしょう。

ご安心ください。

 

トイレはめっちゃ立派ですから!

奥村杉キャンプ場の駐車場にひときわその存在感を放っています。

 

さすがは五頭連峰登山用のトイレも兼ねているだけあって、すっごくしっかりした作りです。

屋根の部分は広くて風雨を避けてくれそうだし、杉の香りがして、清潔感がありますね~

男性用と女性用、身障者用の3つに分かれています。

男性用トイレの入口にはベンチもあって、荷物を置いたりもできそう。

 

こちらが多目的トイレ。

暖房便座だし、おむつ交換用台もあるし、トイレットペーパーもしっかり補充してあります。

きちんと掃除が行き届いていて、すっごくキレイでしたよ~

 

男性用は水洗の小便器が2つ。

いやな臭いもまったくなく、清潔でした。

 

大便器は、シンプルな水洗和式が1つ。

便器はピッカピカに掃除されていたし、トイレットペーパーもちゃんと備え付けてありました。

木製の壁とドアからほのかに木の香りがして、清潔感がマシマシって感じでしたね~

 

洗面台は1つ。

鏡も割れておらず、水もちゃんと出ました。

ただし、やはり、飲料水には使えないので、キャンプや登山で訪れるときは、前もって水を準備してください。

それにしても、ホント、キレイで立派なトイレでした。

 

トイレのわきには、東屋が建っています。

木製の作りでベンチがあるだけの簡素なものですが、しっかりした作りで、3m四方の大きさがあるので、悪天候時の避難先にピッタリ

駐車場からの段差もないので、バイクで奥村杉キャンプ場に来たとき、突然の雨に見舞われた時などは、ここに逃げ込むといいんじゃないかな。

奥村杉キャンプ場データ

奥村杉キャンプ場は、その名が示す通り、杉林に囲まれた自然豊かなキャンプ場です。

夏場であれば川遊びをしながら、川岸でゆったりと過ごしたり、あるいは森林浴をしたりとデイキャンプを楽しむにはもってこいの場所だと思います。

ただし、草木の成長が著しい初夏から真夏にかけては、テントサイトが草で埋め尽くされてしまうし、炊事場の水は飲料水として使えないので、初心者キャンパーには敷居が高いかも。

とはいえ、中心市街地からそう遠くはなく、付近に温泉町もあるので、利便性は悪くありません

村杉温泉をはじめ、五頭温泉郷を巡るときの宿泊地にしたり、五頭連峰登山の足がかりと利用するのにはとってもいい場所です。

バイク乗りのボクが言うのもなんですが、車を利用しての利用、「車中泊にめっちゃ向いているんじゃないかなあ」って思ったキャンプ場ですね。

名前 奥村杉キャンプ場
かな おくむらすぎきゃんぷじょう
住所 新潟県阿賀野市大室
連絡先 阿賀野市商工観光課(電話番号0250-62-2510)
管理者 阿賀野市
営業期間 4月から11月頃まで

予約・申し込み不要

料金 無料
ジャンル 芝生フリーサイト
施設 テントサイト、炊事場、トイレ、駐車場など。
備考 ゴミ持ち帰り



周辺施設の紹介

奥村杉キャンプ場のある五頭山麓には、出湯(でゆ)、今板(いまいた)、村杉(むらすぎ)の三つの温泉地があり、総称して五頭温泉郷と呼ばれています。

新潟県の県庁所在地新潟市からは車で40分、シベリアからの白鳥の飛来で知られる阿賀野市の瓢湖(ひょうこ)からだとわずか10分の場所です。

五頭温泉郷には12の温泉宿があり、温泉はすべて効能高い天然ラジウム温泉(単純放射能泉・単純放射能冷鉱泉・ラドン温泉)です。

もっとも北に位置する出湯温泉は、弘法大師の開湯と伝えられる開湯1200年の歴史を持つ温泉で、2つの共同浴場があります。

中間にある今板温泉は、弘法大師が刻んだと伝えられる薬師如来に守られた天然のラドン温泉で、竹林や老杉古松などの自然に包まれた潤いある温泉スポットです。

3つの温泉のうち、一番南側にあり、奥村杉キャンプ場から車でわずか5分足らずの距離にあるのが村杉温泉です。

 

村杉温泉は開湯から700年を数える、全国有数のラジウム温泉で、昔から婦人病に効くお湯として「子宝・安産の湯」としても知られています。

ちなみに、村杉という地名は、この地区にある薬師堂へ続く道に、仏の恩に報いるために杉や松を植えたことから名付けられたと言われています。

 

ここが村杉温泉にある共同浴場「薬師の湯」です。

大正時代には新潟県随一の湯治場として賑わった村杉温泉共同浴場で、全国有数のラドン含有量を誇るお湯は、病気や怪我が治る薬湯として利用されてきました。

婦人病にも良く効くとのことで、「子宝・安産の湯」として、多くの人が全国から訪れているそうです。

この共同浴場の建物は、現在四代目。源泉が湧くすぐ下に建っています。

周辺には無料の駐車場があり、車で来ても大丈夫。

ここ薬師の湯は、効能が高いうえ、利用しやすいせいか、平日の午前中から、けっこうなにぎわいを見せてましたね~

あ、そうそう。利用料金は、大人300円(2022年4月改定)250円なんですよ~

脱衣場にはコイン返却式ロッカーと棚があり、洗い場はシャワー付きで4つ、浴槽はシンプルなタイル張りで長方形のジェット付きがひとつ。

石鹸類やタオル類、休憩所はありませんが、それにしてもめちゃくちゃ安いじゃないですか~!

昔から地元に親しまれてきた共同浴場そのものって感じ。

 

共同浴場裏手には、薬師の湯の源泉(右の建物)と足湯(左の建物)があります。

 

足湯は、歴史を感じさせる建物ながら、ジェットバスとジャグジー、足裏マッサージ機能がついているという、ハイテクぶり(笑)

営業時間は10:00から18:00までで、足湯と飲泉だけを利用のする方には協力金100円をいただいているとのことでした。

 

ここは、足湯のすぐ近くにある飲泉所です。

薬師温泉のどこを見ても、歴史と風格が感じられますね~

村杉温泉のラジウム温泉の効能の主成分とされる ラドン222は、飲むことでも効能を得られると言われています。

だけどガス成分のため、3.8日で半減しまうので、長期保存には向かないんですね~

ここでポリタンクなどの容器に入れて自宅に持ち帰っても、数日で効果がなくなってしまいます。

やっぱり、ここに来て飲まなきゃダメってこと。

近くに住んでるならね~と、ちょっと残念に思いました。

あ、あとね、ラドン222は、呼吸することでもカラダに吸収されるんで、村杉温泉に来て数日ゆっくりと過ごし、飲泉すれば、効果はバッチリ得られるんじゃないかなあ。

ボクの記事を読んで村杉温泉や五頭温泉郷に興味を持ってくれた方、ぜひ、お出かけになってみてくださいね~

なお、源泉の飲泉については、注意事項があるので、よくお読みになってから行ってね。

名称 村杉温泉 薬師の湯
住所 新潟県阿賀野市村杉3946-6
連絡先 電話番号0250-66-2626 (村杉温泉組合)
営業時間 7:00~20:30(土日祭日 7:30~20:30)
定休日 年中無休
料金 大人 250円、子供(小学生以下)150円
備考 駐車場完備。脱衣所、コインロッカーあり。

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