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赤ワインはポリフェノールがあるから健康にいいって本当?

こんにちは。motocampers.net(モトキャンパーズ)管理人の晴れろGO!こと、ハレロゴです。

最近、このblog内の「健康と運動(ダイエット)に関する記事」を読んでくれる方が多くなってきました。

もともと、キャンプとバイクツーリングの記事をメインにしていたんですが、健康や運動、ダイエットも本気で取り組んでいるので、めっちゃうれしいです。

 

みなさんの中には、お酒をたしなむ方も多いと思います。

お酒の中でも「赤ワインはポリフェノールが入っているから健康にいい」という話を聞いたことはありませんか?

赤ワインがカラダにいいという話は、ぶどうに含まれるポリフェノールであるレスベラトロールが強い抗酸化作用を持っていることからきています。

ところが、このレスベラトロールの効果に疑問があるとした研究結果が発表されました。

赤ワインはカラダにいいのか、そうではないのか。結局どっちが正しいのでしょう。

結論から言うと、「赤ワインに含まれるポリフェノール、レスベラトロールは長寿効果をもたらす可能性はあるが、赤ワインに入っている量は微々たるもの」ということです。

はっきり言ってしまえば、赤ワインを飲んでもさほど効果は得られないということ。

ちょっと残念な結果が出てしまいましたが、今日は、赤ワインとレスベラトロールの効果について説明しましょう。

ふたつの異なる研究結果

米国ハーバード大学の研究チームが、高カロリー状態のマウスにレスベラトロールを与えたところ、カロリー制限なしにサーチュイン遺伝子が活性化され、寿命が延びたと発表しました。

ところが、この後、米国ジョンズ・ホプキンス大学の医師が効果に疑問があるとの調査結果を発表したのです。

ワインの産地で有名なイタリア・トスカーナ州のキャンティ地方で65歳以上の男女783人、いずれもレスベラトロール豊富な食事を日常的に摂っていた人を対象に、心血管疾患とがんで死亡した人の尿中レスベラトロール濃度を調べた。

その結果、レスベラトロールの濃度の高い低いと死亡率に差はなく、また、動脈硬化にも影響はなかった。

ハーバード大学の研究とジョンズ・ホプキンス大学の研究結果が異なったのはなぜでしょうか。

長寿遺伝子サーチュイン遺伝子とは?

まずはハーバード大の発表したレスベラトロールとサーチュイン遺伝子との関係を見てみましょう。

サーチュイン遺伝子は、長寿遺伝子などとも呼ばれ、その活性化により生物の寿命が延びると言われています。

サーチュイン遺伝子が活性化すると、細胞内のミトコンドリアが増え、異常なたんぱく質や古いミトコンドリアが除去されて、新しく生まれ変わるというメカニズムが働くのです。

それに伴って、細胞を傷つける活性酸素が除去されたり、細胞の修復されたり、脂肪が燃焼したりします。

結果、2型糖尿病や動脈硬化の改善、さらには認知症の予防など、さまざまな効果がもたらせるというわけです。

これまでの研究では、サーチュイン遺伝子はカロリー制限することで活性化されることがわかっています。

ハーバード大の研究チームが発表した内容は、レスベラトロールがサーチュイン遺伝子に直接作用するということ。

つまり、レスベラトロールを摂取することによって、カロリー制限をしなくても、サーチュイン遺伝子の持つ、アンチエイジング効果が期待できると言っているんですね~

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レスベラトロールとは?

さて次に、問題のレスベラトロールについて見てみましょう。

レスベラトロールは、抗酸化作用や善玉コレステロールの上昇などを通じて、動脈硬化やがんの抑制に効果があるとされています。

レスベラトロールは、化学構造の違いによりトランス型とシス型の2種類に分類されます。

トランス型は新鮮な原材料から取れる安定した分子構造を持っていて、シス型は太陽光や熱、酸化などにより分解しやすい不安定な分子構造になっているんです。

2種類のレスベラトロールのうち、老化を防ぐ効果が期待できるのは、トランス型のほうです。

トランス型レスベラトロールは何に入っているか

トランス型のレスベラトロールは、ぶどう由来の食材に多く含まれています。

栄養疫学調査の結果では、フランス人が果実や野菜からポリフェノール摂取する場合、ぶどうが重要な位置にあるとしています。

また、米国で市販されている1,000種類以上の食品を対象とした抗酸化活性の調査では、ぶどうジュースが標準的な1回の摂取量あたりの抗酸化活性で第10位であったと報告されました。

ぶどうの果汁を使った比較試験でも、記憶の低下が改善されたという結果もあります。

これらの結果を見る限り、トランス型レスベラトロールが栄養的に優れており、ヒトの健康に良い影響を与える可能性は十分にありますね~

赤ワインからレスベラトロールがとれるのか

今から20年くらい前、赤ワインブームがありました。

そのとき、ポリフェノールによる効果が発表され、ブームに一役買ったことを覚えている方も多いと思います。

しかし、実際のところ、赤ワイン1本の中にレスベラトロールは、約1mgしか含まれていないんですよ。

少なくとも、レスベラトロールをとるためだけに、赤ワインを飲むことは効率的とは言えないのは確かです。

まとめ

まず言えることは、赤ワインからレスベラトロールを効果的にとるのは、無理があるということです。

1mgとるだけでワイン1本も飲まなければならないのだから、とても効率的とは言えないし、明らかに過剰飲酒になってしまうでしょう。

さて、レスベラトロールは本当に何の効果もないのでしょうか?

これは、現時点なんとも言えません。

米国ジョンズ・ホプキンス大学の医師が発表した研究では、イタリアのある特定の783人だけを対象としており、その調査結果のみで、「効果がない」とするには、あまりにも短絡的だからです。

また、効果がないとした米国ジョンズ・ホプキンス大学の研究者も冒頭に「欧米型の食事パターンでは」という言葉をつけています。

いわゆる高脂肪、高カロリーの欧米型の食生活を続けているのであれば、レスベラトロールが心疾患や長寿に影響することはないということを言っているんです。

逆を言えば、バランスの良い食事をとり、適度な運動をして、健康的な生活を送っていればどうでしょう。

レスベラトロールが、さらにサーチュイン遺伝子を目覚めさせて、長寿に影響してくる可能性はあります。

カラダにいいと言われる食べ物でも、それだけを食べていれば効果があるわけではないんですね。

食事の栄養素はバランスよく摂取することで効果的に働きます。

ボクは、レスベラトロールについても、それと同じことなのだと考えています。

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